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カテゴリ:日本の作家 た行
7月23日読了 中学二年のふたりが計画する「悲劇」の行方
「これは、悲劇の記憶である。 これは、オーダーメイドした事件。」
「中二病」とは・・・14歳前後で発症することが多い思春期特有の思想・行動・価値観が過剰に発現した病態である。
これは、かなりイタイ。ヒリヒリする。 自分の中二の頃を思い出しても、ここまで鬱々としたものは無かった。 なんやかんや悩んでいても、もっともっと能天気に毎日を送っていた。 今、中三の娘はどうか、考えてみた。 親には分からない所で、きっと彼女は彼女なりに悩んでいるんだろうけど、 彼女自身 もっと単純でまっすぐな生活を送っているように思う。
具体的には、
共通するのは自分を良く見せようとする自己顕示欲、あるいは自己陶酔である。またこの他にも個々の症例において特徴的な症状が存在するため、注意深い観察が必要である。
誰もが思い当たる事が多いと思う。 この物語は、あまりにも顕著過ぎて、 心理描写がキツ過ぎて、 何度も途中で読むのをやめたくなってしまった。
ラストに向かうにつれ、不思議なカタルシス。 今までの抑圧された感情が、心地よく解放されていく。
今回、直木賞候補となった作品だが、 これで取らなかったのは、良かったと思いたい。
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