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2007.04.26
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カテゴリ:健康・生活
人間の身体の多くの部分が「体たん白」で出来ているから、動物の体たん白である「肉」を食べるのが良い。
この単純で乱暴な思考が「西洋」文明の本質です。

この「思考」からしますと、一番良いのは「人肉」であり「共食い」になってしまいます。

つまり、ビルは「鉄筋コンクリート」で出来ているので、他から「鉄筋コンクリート」を持ってきますと「ビル」が建つという発想です。
実際は、「鉄筋コンクリート」を形成する「水・セメント・砂利」などの素材から、ビルが建てられています。

「単純で乱暴なこと」を「野蛮」と言います。
「短絡的な思考」こそ「野蛮」です。
確か、「文明」と言うのは「野蛮」を克服することであり、
「文明」の反対語が「野蛮」のはずでしたが…。

一方、日本は天武天皇から孝明天皇までの約1200年「殺生肉食禁断のご詔勅」を守ってきました。
「自然・万物との共生」を維持してきました。

私の文章は、あまりにも単純過ぎて、分かり過ぎて、説得力がないのであれば、ノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツ教授の記述を次に紹介します。

「文明人は自分をとりまいている自然、自分を養っている生きた自然を盲目的かつ野蛮に荒廃させることによって、自らを生態的に崩壊させるおそれがある。

彼らが経済という観点からはじめてこのことに気づいたとき、おそらく彼らは自分たちの失敗に気づくであろうが、それではきっとおそすぎる。

けれどいちばん気づきにくいのは、人間がこんな野蛮なことをやっているうちにいかにひどく自分たちの精神を損なっているか、ということである。

文明人の美学的倫理的野蛮化の大部分のとがは、人間が生きた自然から全面的に、また急速に離れていっているところにある」 
 
 同教授著「文明化した人間の八つの大罪」(日高敏隆・大羽更明 訳 思索社 昭和48年 刊)から引用

更に、同書の「楽観的なまえがき」(1972年 記)には、
(別のところで)「明らかにアメリカ合衆国のさしせまった道徳的文化的破産について大幅に責任がある」と書いた。(中略)
現代の伝染病的な精神の病気は、アメリカからやってきて、すこしおくれてヨーロッパにあらわれるのが常である」
                                引用終了

これらは約35年前の記述です。
「文明」が発達すると「野蛮」になる。
こんな矛盾は無い。

そもそも「文明」ではなく「文迷」であり、「自然に逆らう野蛮」であったのです。

(付記) 同教授は、1903年、オーストリアに生まれ、1942年から4年間ドイツ軍軍医を勤め、4年間ソ連軍の捕虜になりました。

「刷り込み」の発見者で、近代動物行動学の祖と言われている科学者です。

1973年ノーベル生理学・医学賞を受章しています。
こ受章には、同教授のナチとの関係(ドイツ軍軍医)、同教授の思想が「人種差別的だ」と反対する意見もあったと言われています。

ノーベル賞を授賞する側は、「野蛮の本家」ですので、先述のような思想を持っている同教授が受章するのは異例なことではあります。
本来、受章は辞退すべきでした。

(蛇足) 日本には「野蛮の本家」のポチがいます。
ノーベル文学賞を受賞して、日本の「文化勲章」受章を辞退した大江健三郎です。





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Last updated  2007.04.26 11:39:14
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