テーマ:好きなクラシック(2321)
カテゴリ:Classic Music
バッハのヴァイオリンと言えば、『無伴奏ヴァイオリン集』となるのですが、峻厳さと至高の境地に位置するので、何となく気軽には聴けません。
しかし、『ヴァイオリンとハープシコードのための6曲ソナタ集』(BWV1014-19)は、対話形式にも思えて、静かに拝聴することが出来ます。 このLPレコードは、ヒューストン駐在時代にCactus Records店で購入したもので、発売が1970年となっていますので、録音はその前年なのでしょう。 帰国してからも折に触れて、良く聴いていましたが、LPレコードの宿命で聴けなくなってしまいました。 しかし、YouTubeでCD版がアップロードされていますので、お聴きください! Szeryng & Walcha Bach Sonatas for Harpsichord & Violin この曲の解説が見つかりましたが、気軽な音楽の対話と言うことではなく、嘆きと悲しみの対話であり、神への愛と感謝であると言うことでした。 この対話は神との対話であり、突然に召された従妹であり12年連れ添った最初の妻であるマリア・バルバラ・バッハ(Maria Barbara Bach 1684 - 1720)との、嘆きと悲しみの対話である。 そして、愛と救いの祈りであり、感謝である。≪神秘的であったり、やさしく恋をしたり、洗練された宮廷人であったり、粗野な民衆の一人であったり、フーガを構成する人であったり、純粋な抒情を吐露する詩人のバッハ≫(Harry Halbreich)、哀切悲愴の中にも神と共に現として生きて在る人間バッハを、親しみをもって聴くこととなる。 悲しみを湛えた、神と共にある音楽。悲嘆と共に突き上げてくる苦悩と悲しみ、ハープシコードに支えられ悲愁のうちに奏でられるヴァイオリンは殊のほか清澄で美しく、忍従がもつ静謐に心は安らぐ。このバッハの『ヴァイオリンとハープシコードのための6つのソナタ集』の音訪いは、死と苦悩のかなた、至高へと私たちを導きいれる。 ≪「神を讃えない音楽は、混沌であり悪魔の騒ぎにすぎない」(J.S.バッハ)≫ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.08.26 11:19:28
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