近頃、TVではペットの犬・猫の放映が多く、海外編も多数紹介されています。
先日はウィーン郊外のクリーニング店の愛犬を、近所の老人が散歩に連れ出すエピソードでした。
その老人は嘗て犬を飼っていたのですが、高齢となり犬の一生最後まで面倒みることが出来ないと認識し、近所の愛犬を忙しい店主に替わって散歩させていると言うので、散歩先がBeethovengang(ベートーヴェンの小径)だったのです。
Beethovengang(ベートーヴェンの小径)を訪問しましたのは21年前、ウィーンの郊外ハイリゲンシュタットの小高い丘の一角にそれはありまました。
片側に小川(Schreiberbach:シュライバーの小川)が流れている、本当に目立たない小さな小径でした。
ベートーヴェンの小径の終点には小さな広場があり、1863年6月建立されたベートーヴェンの胸像が記念として立っていますが、木立に隠れてしまっていて目立ちません。
記念像はブロンズ製で、且つ逆光となりましたので、真っ黒で表情が上手く撮影出来ませんでした。
しかし、嘗てBeethovenがこの道をよく散策し、その途中で田園交響曲の構想を練ったと言われている道ですから、約200年を経て、同じ道を歩いているのだと思いますと、感慨深いものがあります。
しかし小川は水量も少なく又護岸工事がされていますので、田園的情緒も無く住宅地の中にある横町と言った感じは否めませんし、想像力を働かせませんと雰囲気は偲ばれません。勿論その当時は現在と異なり、田園情景があったのかも知れませんが・・。