カテゴリ:Paintings
昨日は、町田市本町田の丘上にある、博物館に行って来ました。
動植物の細密画で、挿絵画家としても知られる天木茂晴回顧展が開催されていて、日本の理科教育の一端を担った茂晴の挿絵原画、彩色画など約200点が展示されていたのです。 草花は、根まで掘り起こして、隈なく全体を驚くほど克明に写生しているのは感心しましたし、何か記憶を呼び起こしました。 会場には、出版された講談社の図鑑類が並べられていましたが、子供が幼児の時、覚えて貰おうと、花や昆虫編を購入したことがありましたので、私にも記憶があったのでしょう! 動植物の細密画は、江戸時代の伊藤若冲が有名ですが、天木画伯は、若冲とは違って、奇を衒わずに丹念に描いていますので、落ち着いて観賞することが出来ました。 入口で頂いたパンフレットには次のように紹介されていました。 天木茂晴(1913~1986年)は図鑑、児童・幼児向けの科学雑誌などに40年以上にわたって植物や生きものなどの挿絵を描いてきました。 天木茂晴は小石川にあった川端画学校で学び、日本画家として制作をはじめました。挿絵を描くようになったのは動物学者・久米又三氏が鱗の数まで正確に描く茂晴の魚の絵を目にしたことからで、又三は自然科学などを専門に手掛けていた出版社へ茂晴を紹介しました。1942年頃、茂晴29歳のときでした。戦後、仕事が軌道にのり、手狭となった荻窪の家から町田に自宅兼アトリエを構えたのは1963年のことでした。そこでも仕事の合間に庭先や近所の薬師池公園、時には高尾山や鎌倉などへ足を延ばし、草花などを描き続けました。茂晴のアトリエにはこうして描かれた水彩やスケッチ、そして資料として撮影された膨大なスライドフィルム、標本類が残されていました。そこには学問や教育に関わる理科美術に対して誠実でひたむきな画家の姿がありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.03 09:04:55
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