カテゴリ:Books
平家物語を題材にした歴史編、弁慶を模したマタギの弁太が主人公、一方の主人公である、平清盛、源頼朝、源義経は権力欲に憑りつかれ部下の生死は何とも思わない冷酷なリーダー役として、描写されています。
心優しい弁太が、性悪女のヒノエを更生させ、妻として愛して幸せに暮らす様子が、この編の救いになっていて、手塚治虫のストーリテラーとしての優れた力量が感じられます。 平安時代の終わり、奥州マタギの弁太は、浚われた許嫁を追って、京の都に出て、牛若という少年に出会い、家来になります。 やがて都は、平清盛が病死して、騒然とした世の中になって行きました。 牛若は成長して義経と名を改め、平家との合戦準備の為、奥州藤原氏に身を寄せますが、其処で弁太の許嫁が死んだとの報が入り、弁太は悲嘆にくれますが、義経が気晴らしに地元の夏祭に参加することを助言、其処で盗癖のある性悪女のヒノエに見初められ、仕方なく夫婦となり、盗癖被害に2度も会いますが、心優しい弁太は許して、ヒノエもすっかり改心してまともな妻に変身して幸せに暮らします。 そんな折、平家討伐の勅宣が下り、義経は弁太に戦いに参加する様に命じ、既に愛妻となっていたヒノエを残して、源平合戦に挑み、壇ノ浦での平家滅亡となります。 後鳥羽上皇の元に身を寄せて任官を待つ義経、恨む弁太だが、縁を切ることが出来ない。 上皇に、義経を鎌倉に寄こせと言う頼朝、さもないと都に攻めのぼると脅迫。 頼朝に屈して義経を斬り捨てた上皇、弁太たちと共に都を逃げ出す義経。訳がわからず腹を立てる弁太、だが平泉に戻ってヒノエと暮らせと言われて付いて行きます。 平泉に戻り、ヒノエと再会する弁太。元の木こりの生活に戻りますが、そんな日も長くは続かず、鎌倉の圧力で義経の敵になった奥州藤原氏に包囲攻撃されます。 弁太は丸太を手にすると、取り巻きの兵士に殴りかかり、愛妻のヒノエを背負って敵を倒しながら逃げる弁太、この二人がその後どうなったか、歴史には何も書かれていない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.02.22 13:41:36
コメント(0) | コメントを書く
[Books] カテゴリの最新記事
|
|