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昨日の優駿牝馬レースのオークスで栄冠を勝ち得たのは、ユーバーレーベンと言うドイツ語で命名された牝馬で、名前の通り、生き残って勝ち名乗りを受けました。
一番人気の白馬ソダシは常に先頭に肉薄する作戦が裏目に出て、最後の直線で伸びを欠いて馬群に埋もれてしまいました。 後方を進んだユーバーレーベンが、直線最後の200mで末脚鋭く先頭に立って押し切りましたのが、騎手の作戦勝ちともなりました。 近頃はUber Eatsと言う運び屋が繁盛していて、ドイツ語も英語も滅茶苦茶ですが、ÜberlebenはUにウムラウト表記された「生を超越する」と言う真正のドイツ語です。 ニーチェがUbermensch(人を越える)を規定しましたが、ニーチェの思想は、自身の中に自身の生存の前提となる価値を持ち、人間は理性的生物でなく、キリスト教的弱者として捉えてキリスト教の神が死んだと賜って束縛から逃れ、古代東洋思想にも傾倒していたことで、世界の意志によるすべての結果を受け入れ、現生を肯定し続けていくことを目指したものであり、そういった生の理想的なあり方として提示されたものが「超人Ubermensch」であった様です。 その超人思想がナチスに影響を与えたとするのは、酷い曲解だと思っていますし、彼は「反ユダヤ主義に関して完全に潔白かつ明晰であるということ、それに反対であるということは私の名誉に関わる問題である」と述べているのです。 しかしながら、無作為とは言え、トーマス・マンは「ファウストゥス博士」において、ニーチェをナチズムとの結びつけを示唆しており、その様な観点をもつ研究者や作家も存在する様です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.05.24 09:42:03
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