NHKBSテレビで、衛星中継されているエリザベス女王在位70年式典を観ていましたが、一寸複雑な思いで観ることになりました。
1991年、通産省の要請もあって、自動車産業の後継として航空宇宙産業を目論む意図で、MHI、KHI、IHI、富士重等のメーカーや東大宇航研の面々が、米国と欧州に分かれて、インフラを含めて産業実態を調査することになり、当時航空宇宙事業本部の技術開発部隊にガスタービン事業部から転籍していて、私は欧州調査団に加わることになりました。
1991年3月は、ロンドン郊外のPyestockにある国防省研究所を訪問する為、ロンドン市内に宿泊していましたので、Buckingam宮殿の衛兵の交代を見学することが出来たのです。
自動車産業は我が世の春を迎えていますが、後継と目される航空産業は三菱重工の民間中距離ジェットの開発が遅れ、僅かにホンダのビジネスジェットが気を吐いているに過ぎず残念な限りです。
エリザベス女王は「君臨すれども統治せず」と言うイギリス国家元首の立場で、大勢の近衛兵団に守られているですが、日本の天皇は戦前の元首から現在は象徴になっていますので、守護すべき近衛兵団は存在しないのです。
イギリスでも若者世代は王室不要論もあって、外交や内政等の国事行為を為さない日本の皇室の様な存在に変質することになるのかも知れません!