小中学生時代の友人との再会旅(3月21日~23日)
3月21日~23日の三日間、小中学生時代の友人三人に会うために、奈良~神戸に旅をしてきた。あれからもう一週間たってしまって、記憶が消えない前に書かなくちゃ。3月21日(木)千歳空港から神戸空港にスカイマークで飛び、一時少し前に到着。空港には神戸と明石に住む友人が迎えに来てくれて、そのまま奈良へ向かう。私はただ、二人の後をついていって、電車を乗り継ぎ約一時間少しで三時過ぎに奈良に着いたはず。奈良には、宇治に住む友人が来てくれていて、無事に四人が合流。そのまま宿泊先の創業1909年の奈良ホテルに向かう。事前にネットで見ていて想像通りの歴史的建造物で、まるで明治時代にタイムスリップしたような気分。昨年暮れに日程を決め、神戸の友人が一度泊まってみたかったと押さえてくれた。「少し高めだけれど…」と、四人で64000円の新館コネクティングルーム。一人の友人は、一人64000円かと勘違いして少しビビったらしいが、この価格ではなかなか取れないらしい。部屋に入ってしばし再会を喜び、お土産交換などをして、近くの地元食材を使ったお店へ。このお店「粟 ならまち店」は、宇治の友人が事前に下見までして予約してくれていた。私達がいただいたのは、「田舎どりと野菜」の鶏鍋コース。食材は奈良近辺の伝統野菜や地鶏などを使っていて、私が聞いたこともないお野菜が沢山。日本各地には、このようなその地域で守られてきた伝統野菜が色々あるのだなと再確認。孫が大学生活をしていた山形県鶴岡周辺にも、伝統野菜か色々あったっけ。私達はそれなりの年齢になっているので、結局最後の黒米を鍋に入れたおじやは、一口味見するのがやっとだった。それからホテルに戻ってからは、それぞれの近況から昔話を延々と続け、二人ずつの部屋に別れてからも、多分午前二時過ぎまで話していたのではなかろうか。私は二回も、「もう寝る! もう話さないから」なんて言って眠剤を飲んだのだが、みんな口のチャックがゆるんでいて本当に参った!(眠剤を二度飲みしてしまった)私達は小学校・中学校で同期生ではあるが、四人が一緒のクラスになったことはない。さらに、宇治と明石の友人は中学二年生の時に転校したので、一緒に卒業もしていない。彼女たちのお父さんはそれぞれ自衛官で、みんな官舎に住んでいた。私は彼女たちと時期はずれているが同級生だったり、生徒会で一緒に活動したりで、一人だけの土着民(曾祖父から数えて四代目だからそう言ってもいいだろう)である。そんなわけで、彼女たちにとっては子ども時代を過ごした地の象徴のような存在のようだ。二人はがんの手術をしていて、一人は現在も後遺症で色々と不都合があるらしい。一人は四十代でご主人を亡くし、一人で四人の子どもを育て上げ、現在は共働きの次男夫婦と同居し、平日の家事と孫育てに奮闘中。そのほかにも、色々な事情の中で孫たちを半分以上育てているような感じで、その上にご主人がそれぞれ認知症が進行中。そんな話を聞いていると、いかに私が穏やかに日々を過ごしているかと痛感した。まあ、そういう状態なので彼女たちがクラス会にも北海道にも来ることが大変なので、私が行ったわけなのだけれど。ということで、一日目はとても長かった。3月22日(金)この日はとても良い天気。ホテルで朝食後、奈良の「ぐるっとバス」を利用して、まずは春日大社へ。奈良には何度か行ったけれど、春日大社は行ったことがないような気がしたのだ。この日程で計画を立てた時には、きつと桜が見られるだろうと期待したのだが、残念ながら全く桜は咲いていなかった。それでも、色々と話をしながら散策してとても良い時間を過ごすことができた。昼食は天極堂奈良本店という葛料理のお店へ。葛づくしのお店があるとはビックリしたけれど、とても嬉しかった。本葛を使うことは少し難しいけれど、これなら自分でも似たような料理ができるなと参考にもなった。一番感動したのは、作り立ての葛餅。葛餅といえば冷たいものというイメージだったので、温かい葛餅のおいしさに感動した。自分でも作ってみようと思い、手作りセットを買ってきたけれど、まだ作ってはいない。この日は、夕方に神戸に戻り、友人が予約してくれていた三ノ宮駅近くのホテルに宿泊。ホテルに荷物を置いた後、三ノ宮の京鼎樓で夕食。一品料理をシェアしていただいたけれど、どれもとても美味しかった。夕食後はホテルに戻り、本当に久しぶりに一人でホテルでのんびり。とても贅沢な気分で寝るのは惜しかったけれど、やはり疲れていたのか午後十時頃には爆睡に入った。3月23日(土)この日は朝から雨。ゆっくりと朝の時間を過ごし、十時に三宮駅で友人と落ち合う。天気が悪いので、コーヒーとトーストセットで12時頃まで過ごす。私はコーヒーだけで良いと思ったのだが、トーストセットも似たような値段だったのでつい頼んでしまった。午後一時に息子の神戸での大学の同級生のK君のイタリアンのお店に行く。彼は、学生時代何度か我が家に泊ったこともあり、お店では息子のワインも出してくれている。そんなK君が、昨年倒れて手術してしばらくお店を開けていなかったのだが、最近ランチだけしていると聞いたので、この日に行ってみようと思ったのだ。お店は神戸元町の住宅街の一角。最初見つけられずに少しウロウロしてしまったが、無事に予約時間には到着。実のところ、彼がどんな顔だったか思い出せなかったけれど、お店に入って顔を見るなり蘇った。小ぢんまりとしたお店だったが、土曜日のせいか予約で満席だった(ドアに表示されていた)。ランチコースは、冷前菜盛り合わせ、スープ、パン、飲み物、メインは二種のお肉料理や野菜のフリッター、デザートで、ビックリしたのは冷前菜盛り合わせの豊富さ。私たちは「これでプレートランチかな?」と思ってしまった。色とりどりの野菜やチーズなどの盛り合わせで、思わず「二人分ですか?」と聞いてしまった。それを食べるのにやっとの状態の私達に、シェフの彼は「メインは少なめにしましょうか?」と聞いてくれたのでお願いしたが、結局は食べきれずお願いしてラップに包んで持ち帰りにしてもらう。若い人にはそれでいいのだろうし、お料理はワインに合うものばかりなので、ワイン好きの人には人気なのだろうと思う。混んでいたので彼とは少し会話をしただけだが、思ったより元気そうでホッとした。一緒に行った友人は看護師なので、「顔色はあまり良くないね。循環器系の病気なのだろう」と言っていた。彼が言うには、「一度は心臓が止まってしまったけれど、手術して復活しました」とのこと。体を大切にして長生きして、ずっと息子と仲良くして年老いてほしい。私達のように…。その後は神戸空港に行き、もう一人の友達も来てくれた。彼女も一緒にランチに行きたかったのだが、連日の外食などでお腹の調子が悪かったので行けなかったのだ。空港で三人でまたまたおしゃべりをしているとあっという間に時間が経ち、夕方の便で無事帰宅。今回の旅では、私の想像以上に彼女たちが再会を喜んでくれて、本当に行って良かったと思う。出会ってから60年近く経っていて、その間にはお互いの関係も近づいたり離れたりもあり、それぞれの人生にも様々なことがあった。でも、それぞれ一所懸命生きてきたんだなあとしみじみと思う。そんな時間を経て再会し、豊かな時間を過ごせることの幸いを感謝するばかりだ。次にこの四人で会えるのはいつだろう。彼女たちは「あんたが来てくれたら、来月にでもまた会えるよ」と行ってくれるし、確かにそうではあるけれどなかなかねえ…。やはり、久しぶりの再会だからこそ喜びも倍増だから、さていつ頃がいいものやら。