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カテゴリ:旅行・出先にて
善光寺にはお戒壇巡りという真っ暗な通路があり、本尊の下にある極楽への錠に触ることができれば良いことがあるらしい。
錠に触れた最も古い記憶は、小学校5年の時の遠足だったと思う。やんちゃ坊主共とワイワイガヤガヤ進み、錠に触れた。 次は2014年の1月、冷え切った堂内には参拝客も少なく、お戒壇巡りはただ一人。静寂に包まれた漆黒の闇に恐怖し、進むには勇気が必要だった。 その時にも錠に触れた。前にもこれに触ったと確かに感じた。誰もおらず、カメラもスマホも持っている。灯りを点け錠を視認する誘惑にかられた。 しかしそれは禁じ手。辛うじて我慢した。 9月に娘が善光寺にお参りし、お戒壇巡りをしてきた。コロナ禍の密接防止に暗闇の通路にほのかな灯りが用意されていると言う。今なら合法的に錠を見ることができる。ただそれだけの理由で松本への道すがらわざわざ善光寺に寄った。しかし視認できるほどの光量は無かった。 前に小学生の女の子たちがたくさんいて絶対に接触できないぞと間合いを取っていたら、後ろのおじさんの手が顔に当たった。気持ち悪い。 知らないうちに女の子たちを追い抜いてしまったらしく、彼女たちの嬌声が後ろから聞こえてきたときに錠を見つけた。 「鍵、ここにあるよ」 「え、どこですか?」 「ここ、ここ」 とガチャガチャしているうちに錠の形状をしっかりと認識した。 これまでは南京錠を連想していたが、どちらかと言えば写真(イメージ)のようなドアレバーに似た形だった。 この世の中、禁じ手を使って錠を見る人が居るようで、入り口に「スマホやライター等の点灯を禁ず」と書かれていた。 ネット上を探せば錠の写真は出てくると思う。しかしそれでは夢がないではないか。そんな罰当たりなことが許されるのか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/10/28 04:32:40 PM
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