りら

わたしの住む町へ移ってきて
数ヶ月という人と知り合いました。

近所に「いいパン屋さん」がないのが残念、と。

以前住んでいたところでは、
ヒッピーあがりの（古い表現ですねえ）
夫婦が経営するパン屋さんがあったのだとか。

営業時間は不定期。
パンの種類も気分次第でいろいろ。
でも、
「その気楽さが安心だったんです」と。

”どうすればお客さんが増えるか、とか
どんなパンなら売れるか、とか
そういう「気合い」を感じない
お店だったのね。

だから買う方も、これは好きだけど、
こっちはわたしの趣味じゃない、
と、不思議なくらい気楽に言えたの。

『ならまた明日きてみてよ、
別なパンを作るかもしれないから』
って言われたり。

今思えばほんとに不思議なお店でしたね”

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ほんと、「いいパン屋さん」だわあ。
近所にひとつ、そういう場所があると
いいですよね。

週末は、
通ったことのない住宅街の細い道を、
探索してみようかな。