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3月26日はタイ国鉄開業記念日ということで
毎年フアランポーン駅からアユタヤ駅を往復する 蒸気機関車牽引の特別列車が走ります。 3月26日(日)、私も当日朝から見に行ってきました。 乗車はせず見るだけです。 8時前にホームに到着したら、もう来てましたよ! 先頭の蒸気機関車は、日本製のパシフィック型。 以前当ブログで書きましたが、この蒸気機関車が タイへ渡ってきた経緯をもう一度書いておきます。 太平洋戦争後、アジア各地が食糧不足の中、タイだけは米生産力に余力がありました。 しかし鉄道車両が戦時中の酷使や爆撃被害により不足していたため、 とくに東北地方からの鉄道による米輸送力不足が深刻でした。 一方日本や朝鮮半島向けに大量の米を調達したかったアメリカ軍は、 妙案を思い付いたのです。 日本に鉄道車両を製造させ、タイの米と物々交換しよう、と。 日本の鉄道車両産業の復興にも寄与することができるまさに一石二鳥の策。 1948年、タイは日本へ蒸気機関車50両、客車200両、貨車500両、 さらに50年にも蒸気機関車50両、貨車500両を発注しました。 この蒸気機関車もそのうちの1両なのです。 C56を元にタイ国鉄専用にややコンパクトに設計・製造されたのだとか。 824番との番号が見えますね。 既に大勢の人が集まっていて写真を撮っています。 日本人の家族も何組もいますよ。 お、子供は前に上って記念写真を撮っていいみたいで ^^ あと関係者らしき国鉄職員さんたちも~。 それ以外の人は機関車の前に立って記念撮影をしているんですが、 タイ人の中にはずーっと居座って何ポーズも撮影している組が数組…。 蒸気機関車撮影のために来ている欧米人たちからは さすがに「Hurry! Hurry!」と声が上がるのですが通じていません。 日本人家族だとさっと撮影してさっと立ち去ってるんですが、 国民性というか、興味深いもんです ^_^;) 機関士が整列して出発式典だかなんだかをやっていますよ。 その裏では、 タイ政府観光庁のマークが入ったプラカードを持った ご一行さんも記念撮影中。 時刻は08:00ちょうど。 ホームに流れる国歌に合わせてみなさん直立不動ですが、 カメラのシャッターを押す手だけは動いていました ^^ でも左の警察官はさすがですね。 この姿勢で国歌が終わるまでピクリともしませんでした。 重連の後ろの機関車は、パシフィック型850番。 アユタヤで折り返す際、こちらが先頭になるんでしょう。 花飾りが付けられてハデハデな機関室。 同じ花飾りが先頭にも取り付けられました。 間もなく出発ですね。 今回のこの901列車は、 バンコク発08:10 アユタヤ着10:15 折り返しの902列車は、 アユタヤ発 16:30 バンコク着18:40 の予定。 が、ホームには「出発時刻を10分経過しています」云々の 女性アナウンスが流れています。 でもようやく、 プシューっと蒸気が吐き出されました。 出発進行! 石炭炊きから重油炊きに改造されてしまったからか、 煙突から立ち上る煙に若干迫力が感じられませんけど、 それでも蒸気を出しながら大きな動輪を回して走る姿はカッコイイ!! このとおり多くの撮り鉄が走る蒸気機関車をレンズで狙っています。 この先、沿線にも沢山待ち構えているんでしょうね~。 間近で見ると迫力ある! 一路アユタヤへと走り去っていったのでした。 ちなみに今蒸気機関車が走っているあたりのちょうど左手に、 1896年3月26日にフアランポーン駅で国鉄開業式典が 執り行われたことを記念する碑が立っています。 で、そのすぐ脇には戦時中に日本軍がタイへ持ち込んだ 蒸気機関車C56が静態保存されていますよ。 この国鉄の蒸気機関車特別列車は年に4回運行されています。 例年だと、 3月26日(タイ国鉄開業記念日) フアランポーン ~ アユタヤ 8月12日(王妃誕生日) フアランポーン ~ ナコーンパトム 10月23日(チュラロンコン大王記念日) フアランポーン ~ アユタヤ 12月5日(国王誕生日) フアランポーン駅 ~ チャチューンサオ なのですが、ご存知のとおりプミポン国王が崩御されたので、 12月5日の運行は例年どおりなのか、現ワチラロンコン国王誕生日の 7月28日に運行されるのかは、今のところ不明です。 ※旅は2017年3月26日(日)に行いました。 ※蒸気機関車の型名を修正しました。(2017.4.24) <参考> 『王国の鉄路-タイ鉄道の歴史』柿崎一郎著、京都大学学術出版会、2010年 『毎年3/26(タイ国鉄開通記念日)蒸気機関車特別運行』(イベント情報), タイ国政府観光庁 ※当ブログから1日旅の記事だけを抜粋し見やすくまとめたブログ 『タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~』もぜひご覧ください。 そちらのブログは左側の「旅ごとに見る」欄で旅名を選ぶと順を追ってお読みいただけます。 旅の参考になれば幸いです。 ★★★お薦めのタイ語入門書です★★★ ◇入門書◇ 『らくらく話せる!タイ語レッスン』ナツメ社 ◇単語集◇ 『キクタン タイ語【入門編】』アルク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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