参院選は、いよいよあと1週間弱だ。来週の今頃には大勢が判明しているだろう(写真)。
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◎盛り上がりに欠け、投票率は低い?
マスコミ各社の大方の予想は、自民は現有議席を減らしても悠々と安定多数を確保するというもので、与党で3分の2を超えるのは微妙、というところだ。
気になるのは、終盤になるのに盛り上がりに欠けていることだ。これでは、ひょっとすると史上最低の投票率ということになるかもしれない。
最近は、若者の自民支持で、若者が棄権=低投票率になると、自民が不利、とされる。今さら遅いが、衆参同日選で高投票率を目指すべきだったと思う。
獲得議席予測は新聞各紙に任せて、終盤の見どころを挙げてみよう。
◎1人区で沖縄と長野はきつい
メディアの説くように、勝敗の帰趨を決めるのは、全国に32もある1人区の結果である。一票の格差の解消のため、従来の複数区をどんどん1人区にしたために、32にまで増えた。
野党は、共産党も含めて、政策の差を棚上げしてオール野党として全1人区で候補を1人に絞った。従来の接戦区では共産党の票がプラスされるが、共産党嫌いの保守系野党の票が逃げるので、さほどのプラス効果はない、と見ている。
1人区は、衆院選の小選挙区と同じで、自民は1対1の戦いに慣れている。そこそこの議席を獲得するのではないか。
現在のところ、自民にかなり厳しいのが、地元紙、教育界を含め全県反安部政権・基地反対の沖縄と元民主党で元首相の羽田孜以来の固い地盤に乗る世襲野党現職のいる長野だ。ここは、諦めるしかない。実際、安倍首相を含めて政権幹部は両県には応援にも行かない。
◎手堅すぎる布陣も
激戦区は、小沢王国の岩手、イージス・アショア配備で防衛省が不手際を露呈した秋田、忖度発言で要らぬ誤解を招いた塚田一郎氏のいる新潟、元知事と戦う滋賀、知事が反安部の愛媛、社民党の地盤の残る大分あたりだが、僕は最終的には自民が自力を見せると思う。これを全勝できれば、大勝利、と言える。
ただ自民は、手堅すぎる布陣で、議席増のチャンスを見送った感もある。例えば茨城選挙区(定数2)で、1人しか候補を出していない。もう1つは、野党にみすみすプレゼントだ。どうして2人を立てて議席独占を目指さないのか解せない。
定数の増えた埼玉や愛知(いずれも4人区)でも、候補者は1人だけ。いずれも候補者を立てた公明党に譲ったのだろうが、2人を立てて野党、とりわけ立憲民主党を蹴落とすべきであった。
◎比例で自民20議席は固いか
比例区でも、自民は堅調と見られる。おそらく比例区定数50のうち20議席は超えるだろう。この20議席にいくら積み上げるかが焦点だ。
比例では、選挙区の現職が比例に回った例が、野党で3人いる。
東京選挙区から比例に転出した立憲民主党の川田龍平、茨城選挙区から転出した同じ立憲民主党の藤田幸久だ。
川田は本当は東京選挙区から出たかったはずだが、東京での比例票を積み増すために、立憲から無理強いされた。
◎変節漢の藤田幸久、哀れ
茨城の藤田幸久は、ちょっと事情が異なる。国民民主党の現職だったのに、変節して立憲民主党に移った。国民民主党なら仮に自民が2人を立てれば(当時、その観測がもっぱらだった)落選を免れない。そこで立憲に移り、公認を得れば、2人目に入れると踏んだ。
ところが立憲は、古草履に近い藤田をやめて、新人を立てた。藤田は、押し出されて、比例に回らざるをえなかった。
茨城県内で比例区で大量得票し、比例当選を狙うが、藤田の票田はもともと日立労組など国民民主党系の労組だ。ここと袂を分かったから、藤田など抜け殻同然だ。立憲民主党ブームで予想外の比例大量得票がない限り、ほぼ落選確実、である。
◎れいわ新選組の不可思議
極左・山本太郎は、東京選挙区から自らが組織した「れいわ新選組」の比例から出る。れいわ新選組は、特定枠に2人を入れている。すると山本太郎は、3人が当選するほどれいわ新選組が大量得票しなければ、当選できない。
3人当選可能、と踏んでいるのなら、ずいぶんと甘い見通しだ。そもそもなぜ東京選挙区から転身したのか、謎だ。
なおれいわ新選組には、拉致家族会から退会させられた(事実上の除名)裏切り者・北朝鮮融和派の蓮池透が名を連ねている。れいわ新選組など、1人も当選して欲しくない。
昨年の今日の日記:南樺太旅行のため休載