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2020.11.11
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カテゴリ:国際政治

 アメリカ大統領選挙で現職のトランプ大統領の落選の一番の原因は、武漢肺炎に対する失敗だろう。

​◎武漢肺炎なかりせばトランプ大統領再選は確実だった​
 もし、と言っても、今はしかたがないが、もし武漢肺炎パンデミックさえなければ、どうだっただろうか。僕は、十分にトランプ大統領は再選はできたと確信している。
 パンデミック前は、アメリカ経済は絶好調で失業率も歴史的な低さだった。アメリカ大統領選挙の勝敗を決める要因はいろいろあるが、「なんと言っても経済なんだ(クリントン元大統領の発言)」。
 それが武漢肺炎パンデミックで足をすくわれた(写真)。これまでさんざん煮え湯を飲まされた習近平は、さぞや溜飲を下げているだろう。​



​◎香港でも国家安全維持法に利用​
 それにつけても、スターリニスト中国と習近平は、武漢肺炎パンデミックで様々な利益を得た。香港の民主化を力でつぶせたのも、武漢肺炎パンデミックだ。これを口実に3人以上の集会を禁止し、デモを予防検束し、その隙を突いて国家安全維持法を強引に敷いた。
 そしてトランプ大統領の落選、である。
 こうしたことを見ると、中国共産党が故意に武漢肺炎ウイルスを世界にばらまいたのではないか、という陰謀論に与したくなる。
 殺人事件などの犯罪操作では、捜査当局はまず第1にその犯罪で誰が一番利益を得たかを調べ、その最大利得者を容疑者として身辺や周囲を調べる。
 それに従えば、武漢肺炎パンデミックは世界に災厄をもたらしたが、それで唯一、中国共産党と習近平だけが利得を享受したのは、「故意」と考えないとどうしても解せない。
 中国国民も武漢肺炎ではたくさんの感染者と死者を出したではないか、というのは、反論にならない。中国共産党と習近平にとって、民主的選挙がない現状では政権交代の危惧はなく、独裁者にとって国民が死のうと自分たちの権力が揺るぎさえしなければ、何の懸念もないのだ。
 実際、10月に開かれた中国共産党5中全会で習近平は、禁断の3選に向けてさらに権力基盤を固めたではないか。

​◎甘粛省、蘭州の生物製薬工場からブルセラ菌漏出​
 それと関連するのかどうか、スターリニスト中国西部の甘粛省、蘭州にある生物製薬工場で、昨年の7月から8月に、人獣共通感染症であるブルセラ症の菌(写真)が、動物用ブルセラ症ワクチンを生産する際に外部に洩れ出て、工場周辺で多数のブルセラ症感染者が出たというたという報道が5日にあった。



 武漢肺炎の流行より先立つが、原因は共通しているのかもしれない。違いがあるとすれば、前者は不注意で、後者は故意かもしれないことだ。
 そして両事件に共通するのは、工場や当局が、外部感染初期に隠蔽したことだ。
 今回のブルセラ菌漏出に際しても、当初、昨年12月、当局は工場の近くにある獣医学研究所の職員や学生らおよそ200人がブルセラ症を引き起こす菌に感染したと発表していたが、住民の感染は明らかにしていなかった。​

​◎隠蔽は武漢肺炎と同じ​
 ところが住民への広範囲の感染が明白になるにつれ、当局はついに9月14日、ブルセラ症の感染者は3245人、と訂正した。しかしこれも過小発表で、11月5日になると、中国共産党機関紙「人民日報」系の「環球時報」が感染者は6620人と多数にのぼることを報道した。
 細菌やウイルスを扱う研究施設や工場で、スターリニスト中国ではいいかげんな管理がまかり通り、しかも発覚しても当初は小規模なものに矮小化、隠蔽する。
 西側で広く報道されたように、新型コロナウイルスは「武漢ウイルス研究所」から漏れ出た疑いが濃厚である。その疑いすらスターリニスト中国は隠蔽している。
 それが武漢からスターリニスト中国全土、そしてヨーロッパ、アメリカへと拡散するにつれ、中国共産党と習近平は、これが「生物兵器」になることを確信したと思う。

​◎出来過ぎた筋書き、偶然か?​
 ヨーロッパは、感染第3波に襲われ、フランス、イギリスなどの多くの都市でロックダウンされ、再び経済は破綻に瀕している。そしてアメリカは、累計感染者が1000万人を超えて、その責任を問われる形でトランプ大統領がホワイトハウスを追われる。
 まさによく出来た筋書きである。

昨年の今日の日記:「樺太紀行(60);鉄道歴史博物館掲示の豊原の古地図に感慨:今のユジノサハリンスクで日本時代のおもかげに浸る」






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Last updated  2020.11.11 09:08:16



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