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テーマ:海外生活(7777)
カテゴリ:アメリカ生活の思ひ出
昨日の日記のコメントにレスをつけながら、ミラノの税関について何度も考えていたら、 私がイタリアに来たときの事を思い出した。 1996年、8月末のことである。 アメリカからイタリアへと引っ越してきたわけなのだが、 ミラノ、マルペンサ空港に到着した時は私1人ではなく、 何年も人生を共にした、Coco というオスネコも一緒だった。 アメリカに住んでいた時は、完全な家ネコで、 外には1度も出た事のないという箱入り息子であった。 イタリアに来ることになった時点で、もちろん Coco も連れてくる予定だったので 早速いろいろ調べ始めた。 何せネコをアメリカからイタリアに運ぶんだから、 エアラインに問い合わせて、どういう環境で Coco が7時間過ごすのか 知りたかったし、ミラノに着いた時点でどういう検査があるのかも調べた。 話は長くなるのではしょるが、アメリカを飛び立つ前に、 必要な予防接種類は全て完了し、アメリカの獣医からちゃんとした証明書ももらった。 これをエアポートで見せて検査に挑めというのだった。 さて、 長旅を終えて、バゲージクレームでスーツケースを3つ受け取り、 Coco の入ったケージも受け取り、 私も Coco も疲れきったところでいよいよ出口まで来た。 何やら検閲官のような人が3人くらい、最後の関門にだらしなく立っている。 立っているというより、書類の乗ったデスクのようなところに 寄りかかっている、 という方が正しいだろう。 私は獣医からもらった証明書をしっかりと握りながら、 スーツケースと Coco のケージでてんこ盛りになったキャリーをヨロヨロと押して 近寄っていった。 そしたら、そんな私を見た検閲官の1人が、手を横に振った。 挨拶したんじゃなくて、 行け行け、早く行け、立ち止まるな というあの手の振り方である。 交通整理の巡査を想像してもらいたい。 というわけで、アメリカからはるばるイタリアにやってきた ケモノ の Coco は 顔パスでスルーした のであった。 予防接種を確かめるどころか、ケージの中に何がいるのかも確かめないなんて! もし私が得体のしれない危ない動物をイタリアに連れ込んだら どうするつもりなんだろう。 今まで聞いた事のないような怪しい病気で イタリア人がゴロゴロ死んだら、あの検閲官たちのせいだろうって今では思う。 今でもあの人達はあんな風に仕事をしているのだろうか? さすがにアメリカのテロ事件を堺に、セキュリティ関係は厳しくなったと思うが 何年も続いていた、こんな怠慢な就業態度はそう簡単に変えることはできないだろう。 Coco はこんなネコでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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