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ロームに関しては10月末ごろに山本潤さんレポートがました。
https://www.nikkei.com/nkd/company/chart/?type=3month&scode=6963&ba=1&n_cid=DSMMAA13 山本さんのレポートから引用させていただきます。 ロームの長期低迷の理由 長期低迷には、主にふたつの理由がありました。 ひとつは、オーディオ機器やパソコン周辺機器などで見られたアナログからデジタルへの技術の変換の悪影響でした。 テレビやラジオがまずアナログ回路からデジタル回路へと変わったことで、アナログ回路の強みをもった日本のテレビメーカが凋落していきます。 あるいは、回転体といわれる磁気ディスク、HDD、あるいは磁気テープなどが半導体メモリーに取って代わられてます。ソニーのウォークマンからアップルのipodさらにiphoneへと変遷は日本企業にとって極めて深刻な動きでした。 ロームは、フロッピーディスクなどへのモータ駆動用のLSIでほぼ独占の高いシェアを得ていましたが、ご存知の通り、フロッピーディスクはHDDやNANDフラッシュメモリーに置き換わってしまいます。 もうひとつの理由はお客さんの不振です。かつて日本はテレビやビデオデッキの輸出王国でした。 度重なる円高で、ソニーやパナソニックというロームのお得意様がITバブル崩壊後には一気に低迷してしまったのです。 日本メーカーの民生機器中心であったことから、ロームは長期の低迷期に入ってしまいます。 危機感を持ったロームは大きな方向転換を余儀なくされます。 まったく足がかりのない、海外の顧客を開拓しなければなりませんでした。 新規顧客の開拓と新規分野の開発 業績の低迷と企業の強みとは必ずしも連動しません。 ロームは、顧客である日系エレクトロニクスメーカーの没落により利益は失いましたが、決して強みを失っていたわけではなかったのです。 まず、海外の顧客を地道に開拓をしていき、そして、品質がモノを言う車載向けへの注力を開始します。 PCやウォークマンなどの出荷数量に比べて車載の出荷数量はかなり小さかったので、売上を育てていくのに長い時間がかかりました。 そして、ようやく、リーマンショック前の利益水準を超えるまでになったのです。 [ロームの3つの強み] 〇ひとつは、アナログ技術の強み。 アナログ技術とは、モータを回すためや電源の波形をつくるためのパワー半導体のことです。 抵抗による損失を抑えながら、波形の歪みをできるだけ少なくする技術です。 アナログ技術は職人技であり、少量多品種であるため、高価な半導体製造装置や大きなシリコンウェハーは必要がないものです。 工夫や試行錯誤といった日本人の器用さや忍耐強さが活きる分野なのです。 〇二つ目の強みは品質の高さです。 アナログICといっても、大きな電圧をかけると壊れてしまうのです。 日本人はバラツキのない高品質なものをつくるのは得意なのです。 〇三つ目の強みは、一貫生産です。 原料となるウェハーやフォトレジストを内作しています。 また、他社が外注に出す半導体後工程も自ら装置を開発して手がけているのです。 一貫生産を行うことで各プロセスの付加価値を細かく拾い集めることができるのです。 [期待高まる新市場 新規の技術分野] ロームのパワー半導体は、EVやFAやロボットなど急拡大が期待できる分野に多用されるのです。 SiCという新しい材質を使って、ロームはダイオードやMOSFETやパイポーラトランジスタといった素子を開発し、世界で初めて量産に成功します。 極めてユニークな溝をウェハー上に掘ることで技術優位を蓄積していき、いまでは、SiCのパワーデバイスのトップランナーなのです。 競合は三菱電機など数社はありますが、量産技術や素材の内作などで、他社をリードしているとわたし(=山本潤氏)は考えます。 今後、本格化するEVやロボットの普及により、恩恵を受けることは間違いありません。 SiCにすることで電源ユニットが大幅に小型化できるのです。 小型化は軽量化につながり、省エネ化につながります。 昨今、新規に様々な分野での採用が決まっており、中国と米国との貿易摩擦懸念があるのにも関わらず、今期の営業益は上方修正となったのも、新規の需要を獲得していることが背景にあると思うのです。 以上で引用を終わります<(_ _)>。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.01.20 11:41:56
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