ツーパンツスーツ
3月末ぎりぎりになって、転職が決定。30日(金)に正式に旧職場の退職手続きを終えて、その足で新たな職場に必要書類を提出…。あわただしいこと、この上ない。 31日、4月1日と「半年間の南米散歩」の充実のイベントと交流があって、新職場に提出する書類の作成もままならないまま、もうひとつ問題が…。 就任式というか、任命式なのかな?…が4/2にあって、事務の方が言うには、 「正装でおいでくださいね♪」 正装…、スーツ…?持ってねぇ! 新たな職場では下はスラックス、上着は制服が貸与されるので、スーツなどいらんのだ。「たった1日のため」に高価なスーツを購入するのは嫌だ。が、しかし、残された日数はわずかに3日間。知りあいの誰かに借りようと思案したものの、胴回りの太いオレと体型が似ている知りあいの顔も思い浮かばない…。家にある家人のスーツも試してみたものの、どれもこれもオイラにゃ小さすぎる。むむむ…どうしようか!? で、結局「洋服の○山」に買いに行くことにした。店員さんの前で、「すんません、スーツの上下がほしいんですが…」と言ったら、「スーツは皆上下揃っているんですよ」と言われた。うははっ、早速恥をかいてしまったぞ。「なるたけ安いものを」とアドバイスを求めると、\18,900のツーパンツ・スーツを勧められた。年配の女性の店員さんが勧めてくれたのは、いかにもリクルート・ルックといった感じの黒のビシッとしたスーツと、それよりもゆったりとした縦じま模様の入った、まぁいろいろなシチュエーションに着ていける感じのもの。オレとしては、黒い方がカッコいいと思ったのだが、せっかく大枚はたいて買うのだから、コスト・パフォーマンスを考えて結局後者に決めた。 試着室で試着をすると、おぉっ!なんだか自分で見てもいい感じじゃないか…。袖の丈も丁度いいらしい(自分ではわからない。店員さんがそう言っていた)し。馬子にも衣装というが、ほんとうだ。ふたつボタンのスーツだったが、両方のボタンを留めようとしていると店員さんから、「スーツは一番下のボタンは留めないんです」との指摘が。「えっ!?じゃあなんで、ボタンがついててボタン穴が開いているのだ?!」…疑問は尽きなかったが、問いただすのも妙な気がしたので、黙っていた。そうした自分の知識の無さを再確認するとともに、「なんだか奥が深いゾ、スーツってやつは!」と感心しきりだったのだ。あと、「\30,000以上のスーツを買うと、\15,000引きになりますよ」という店員さんの言葉。「は?それってどういう仕組み?」という疑問の後で、「んw だったら、\30,000ジャストのスーツを買えば、\15,000になってコレ(\18,900の)より安いじゃないか」と思ったのだが、世の中そんなに甘くはない。\30,000以上のスーツは実は皆\40,000近い値段で、結局\25,000近い出費になるのだ。そんなことも含めて、スーツと「洋服の青○」に関する謎は深まるばかりだった。 すっかり気に入った、試着したスーツを購入する気になったのだが、ここでひとつの誤算が露呈した。実は全所持金かき集めて持っていった金額は\15,000くらい。足りねぇ…(笑)。スーツをゲットする算段はもうひとつあって、リサイクル・ショップで古着を安く買おうかという案もあったのだ。実際、地元のわりとなんでも扱うリサイクル・ショップにはオイラの体型にぴったり合うスーツが売ってはいたのだった。がしかし、白っぽい布地に妙な光沢があって、なんだか派手派手しくて新たな職場に着ていくにはふさわしくない…と断念したのだったが。洋服の○山の近くにも規模の大きいリサイクル・ショップがあるので、一縷の望みをかけて、そこでダメなら青○で買おうと決め、さっそく裾あげの準備を始めようとした店員さんを制して、「ちょっと検討してみたいので…」と言うと、「じゃあ、お取りおきしておきますね」との言葉。結局、件のリサイクル・ショップにも求めるものは無く、弟に返済する予定のお金から一部再拝借することにして、足りない分を家に取りに帰った。往復約1時間の道程(笑)。 なんだかんだすったもんだあってやっとスーツを購入。んw 久しぶりに高額の買い物だった。ほんとオレ、スーツって今まで着たことすらなかったんだな…としみじみ思うとともに、いろいろと驚きと疑問の連続でだいぶん勉強にもなった。高い買い物だったけど、なかなか面白い体験ができてよかった。 ちなみに4月からの新しい職場は、知的笑凱者の方たちが暮らすグループ・ホーム。作業補助員として、働くことになっている。