メートル・ド・テル徒然草

９月６日の日記に「転向力＝コリオリの力」についてお話しました。

　こういった科学の分野をワインテイスティングに応用してみました。科学に限らず、美術や歴史、などにもサーヴィスに反映できる事項は多々あります。

　サーヴィスに限らず実はこの「コリオリの力」についてもまた、こういった知識があれば「イザという時」に非常に実用性もあるのです。

　もし仮に、謎の組織に拉致られて、まったく見知らぬ場所へ連れてこられたとします。日常良く見られる光景かもしれませんが、自分が地球上のどの地点にいるか分からなくなったとしても、この知識があれば見当をつけることが出来ます。

　お風呂に水を張って、水を抜いてみればいいのです。もし、北半球ならコリオリの力は進行方向の右側に働きます。中心へ向かってる水の流れは右へ右へと引っ張られるので中心から右方向へずれていきます。右方向へずれた水の流れがまた、中心へと引っ張られます。この繰り返しで、左回りの渦ができます。
　陸上であれば、北米大陸かユーラシアのいずれかと考えられます。時計回りに渦ができれば南半球で、オーストラリアか南米大陸か、アフリカ大陸の南側でしょう。
　さらに、もし水が回転せずにまっすぐ抜けるようであればそこは赤道上ですから範囲は地球の円周分、およそ40000キロメートルのいずれかの位置にいることまで絞り込むことができるのです。

　なにかと物騒な世の中、ちょっとした知恵があればイザというときのお役に立つかもしれませんよね。