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カテゴリ:ナニワ接客道を極める!
シャンパーニュのボトルには様々なサイズがあり、またそれぞれのサイズに独自の名称がつけられています。
○Bouteille(ブティーユ) 通常サイズ1本分 750ml ○Magnum(マグナム) 2本分 1500ml これ以上に大きなサイズが、 ○Jeroboam(ジェロボアム) 4本分 3000ml ○Rehoboam(レオボアム) 6本分 4500ml ○Methuselah(マチュザレム) 8本分 6000ml ○Salmanazar(サルマナザール) 12本分 9000ml ○Balthazars(バルタザール) 16本分 12000ml ○Nabuchodonosor(ナビュコドノゾール) 20本分 15000ml さて、ご存知でしょうか?マグナムボトルサイズ以上のボトルに付けられている名前は、全て人名なのです。 Jeroboam、フランス語を日本語読みして「ジェロボアム」ですが、日本語訳された聖書の中で登場する際の読み方は「ヤロブアム」。ヤロブアムはダビデ王が建国したイスラエル王国を継いだソロモン王の後、南北に分裂した北イスラエル王国の王となった人物です。 同じくRehoboam「レハブアム」こちらはソロモン王の実の子、分裂したイスラエル王国のもうひとつユダ王国の初代の王様でした。 Methuselah「メトシェラ」とは、洪水と箱舟で知られるノアの祖父。 Salmanazar「シャルマナセル」とは古代アッシリアの王であり、北イスラエル王国の首都サマリヤを包囲したシャルマナセル5世の事。この王の次の代で、北イスラエル王国は滅亡します。 Balthazars「ベルシャルザル」とは、一部の文献には新バビロニア王国の最後の王様とされていますが、実際に王位を得ていたのはベルシャルザルの父で、ベルシャルザルは王位には着かず、摂政の地位の時にバビロニア王国は滅びました。 Nabuchodonosor「ネブカドネザル」新バビロニア王国の2代目の王であり、エルサレムを破壊した人物です。 いづれも聖書の中に登場する人物です。しかし、聖書と言っても全て旧約聖書の中に表れる人物です。 マグナム以上の大ビンとなれば、使用上の実用性には乏しく専ら祝事用に用いられる事が考えられます。では、祝事用であるならば、なぜ、旧約聖書の登場人物の名が付けられ、シャンパーニュでは広くその名が一般化しているのでしょうか。 キリストその人より以前から存在したユダヤ教などは、神の存在はひとつでありイエス・キリストを神の子として認めない教義でもあります。そのため、ユダヤ教の教典は基本的には旧約聖書です。 また、世界に多く広まっているキリスト教の中には「異端派(グノーシス)」と呼ばれるいくつかの派があります。「全能の神」と言ういう言葉がありますが、神は全能では無いとする考えを持つ一派です。そのため敬虔なキリスト教徒でもありながら、イエス・キリストが神であるという教えを認めていませんでした。 カタリ派と呼ばれるのもその一派で、このカタリ派と秘密の結びつきがあったのがエルサレムへの巡礼者を守るという名目で組織された「テンプル騎士団」でした。 この「テンプル騎士団」の発祥の地が、実はシャンパーニュ地方だったのです。 テンプル騎士団とは11世紀末… (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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