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カテゴリ:ナニワ接客道を極める!
私自身、もう18年間も「レストラン」に携わってきました。
調理師になりたくて、調理師学校に通い、卒業したのが平成元年。当時、バブル経済絶好調な頃ではあったのですが、大阪でそこそこ名の知れたフランス料理店に入社することが出来ました。 その当時は、「グルメブーム」もあって、料理人、その将来にはグランシェフと呼ばれることを目指す若者も多く、調理師学校は多くの卒業生を輩出し、私もその一人でした。 今と違って、その当時、とりあえず1~2年はホールサービスを勤めてから、調理場のスタッフに空きのポジションが出来れば調理場にコックとして入れてもらえるというのが、結構あちこちの店舗で常態化していたシステムだったと覚えています。 入社したその年、新入社員は私を含めて3人。いきさつはいろいろとあったのですが、先輩たちが退社したこともあって、私は入社して3ヶ月足らずで調理場へ入ることが出来ました。 正直なことを言えば、私はレストランの「サービスマン」より「コック」になりたかったんです。他の新入社員2人よりも先に調理場に入れることになって、非常にうれしかったのです。 …ところが、いざ調理場に入ってみると想像していたのとは全く勝手が違っていました。叱られたり怒鳴られたりするのは当然なのですが、自分自身でも思うように上手く仕事が出来ません。怠けているわけではないのですが、仕事もはかどりません。 調理場での1年あまりが過ぎた頃、「やっぱりこの仕事やめようか、、、」毎日そんなことばかりを考えていました。 明日上手くいかなかったら、、、「辞めます」ってシェフに言おう。 眠る前になるとそんな思いが頭をよぎります よぎる、、、よぎる、、、 よぎり、、、夜霧、、、♪夜霧よ今夜も~ありがと~う そうなると転職なんか考えたりするわけです。 家へ帰って実家の農業でもするか、、、体が丈夫そうだから消防士とかもいいかも、、、 なんか表現したいなぁ、、、小説家とか、エッセイスト、物書きに漠然と憧れたりもしていました。 ある時、当時付き合っていた彼女の雑誌をふと見ると、 「ホテルにまつわるエッセイを募集!最優秀賞は賞金30万円!」 の広告に目が釘付けになりました。 「ホテルにまつわるエッセイ」大阪の心斎橋のホテルがリニューアルのオープンを記念して開催されたもので、原稿用紙4枚ほどのちょっとした文章です。 私は自分の祖母にまつわる話をしたためて、その懸賞に応募したのです。 で、結果は「優秀賞」 最優秀賞ではなかったのですが、次点の2位で、副賞にリニューアル記念のガラディナーに招待され、賞金5万円とペアのディナーチケット、ホテル宿泊券を頂いて帰りました。 ちょっと暗い話でもあったので、最優秀賞は逃したようですが、審査委員長がずいぶんと気に入ってくれたようで、受賞に至ったわけです。 その時の審査委員長というのが、漫画家のはらたいらさん。ガラディナーの席でお会いしましたが、、、 本日亡くなられたのですね。ニュースで拝見しました。 心からご冥福をお祈りしたいと思います。 私がまだ20歳そこそこだった頃の、そんなエピソードをふっと思い出してしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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