世界3大珍味というものの、、、
昨日の夜は、月曜日だというのに結構なお客さまの入りでした。普段の月曜ならディナーは4、5組で終わってしまうところが、昨夜は春休みの影響もあってか、レストランはほぼ満席近く。なかなか忙しく過ごした夜となりました。さて、ご来店されたお客さまのうちの一組は、なかなか日本人離れした顔立ちのご夫婦。…と思ってたら、やっぱり外国人の方でした。お二人が会話されているのを聞いているとどーもロシア系か、、、と言ってもそんなに多国の言葉が理解できるわけでもありませんから、なんとなくです。で、当店のメニューを手渡したのですが、このメニューは日本語とその下に日本語名に添ってフランス語の記載があります。お客様からは「メニューを英語で説明して欲しい(←もちろん英語で話されてます^^;)」とのリクエスト。四苦八苦しながら英語で説明を行います。えーと、ホウボウは英語でなんてったっけ?仔羊はのローストは、Lamb Roasted?で、困ったのがフォア・グラ。フォア・グラはフォア・グラFoie grasで通用するかと思ったのですが、フォア・グラそのものをご存知無い様子です。この事はこのご夫婦に限らず、以前ご来店されたアメリカ・シアトルからのお客様も馴染みのある食材でもなかったようで、その折もフォアグラがなんだか分からない様子でした。私の手元に「Cuisine Vivante」という本があります。 ヌーベルキュイジーヌ全盛の頃に英語で書かれた本で、360ページ余りあり数々のレストランの料理が載っているのですが、当のフォア・グラFoie grasを扱った料理が見当たりません。食肉のページには、胸腺肉(リ・ド・ヴォー)はちゃんとSweet Breadとして記載されていますし、肝臓(liver)もあるのですが、フォア・グラはありませんでした。 Liver of geese、ガチョウの肝臓として説明してみましたが、肝臓とストレートに表現するのも少々抵抗があります。日本人の感覚で「肝」というと、やはりあの真っ赤な「レバー」のニュアンスが強いような気がするからです。家へ帰ってから、あらためて別の本で確かめてみました。「ミシュランガイド」には英語圏の利用者向けにメニューに表れるフランス語の比較的平易な訳の書かれたページがあります。(GROSSARY OF MENU TERMS)A.B.C….F,,Foie gras,Foie gras,,,ありました。Foie gras d’oie de canard- Liver of fatted geese or ducks,served fresh or in pateとあります。「ガチョウまたは鴨の肥えた肝臓。生かあるいはパテにして供される。」とでも日本語に直訳すればよいでしょうか。ともかく、「フォア・グラ」と聞いて誰もがピンと来るようなのって、日本人だけかなぁ?と感じます。「世界の3大珍味」のはずなのに、、、フランス料理における「世界3大珍味」と呼ばれている食材をご存知でしょうか? フォアグラ・キャビア・トリュフの3つの食材を指して言うことが多いようですが、 この「3大~」 特に日本人が好んで使う言いまわしのようで、中国料理、 日本料理(あるいはトルコ料理)とフランス料理の 三つで「世界3大料理」とか、「3大スープ」「3大ワイン産地」 「サンダース軍曹」、、、 あ、これは関係無いですね。