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カテゴリ:ポケモン関連
役に立つような記事ではないです
今ではポケモンで「第n世代」と言えば、シリーズの話になりますが、 それとは違う、金銀の中での「第n世代」という用語が、かつて存在していました。 今となってはほとんど当時の資料も残っておらず、 金銀勢からも忘れ去られた死語ですが、 一撃無し2000ルールの歴史を紐解く上では面白い指標でもあるので、ちょっと触れてみます。 そもそも、そんな用語、今のシリーズの話の「第n世代」と混同してしまうのではないか、 と思われるかも知れませんが、 この言葉が流行っていたのは、主に2000年代中期〜後期ぐらいにかけての話。 当時ポケモンはまだ、第4世代ぐらいまでしか存在しておらず、 「初代(赤緑)」「金銀」「ルビサファ」「ダイパ」といった呼称が一般的で、 ポケモンのシリーズを表す「第n世代」という言葉は一般にあまり使われていませんでした。 (僕の知る限りでは、BWあたりから「第5世代」とかを聞く頻度が増えたかな・・?) では肝心の、どういう区切りがされていたか、という話ですが、 しゃわさんのSEKIEIGYMのこちらによると(引用)、
ざっくりとした歴史の区切りなので、細かいところは人によって意見が変わるところだと思います。 僕自身、ジム城デビューして金銀対戦を本格的に始めたのが、 ここで言う「第3世代」の中期ぐらいからなので、 以下の話は大半は過去に人から話を聞いたり、資料を見て得たものです。 この、金銀における第n世代の区切りを、もうちょっと掘り下げてみましょう。 (詳しい方、おかしい部分あったら指摘大歓迎です!!) (また、以下chioさんによるこちらの記事とも被る部分がだいぶあると思うので、そちらも参照ください) ・第1世代 主に2000〜2002年ぐらいまでと思われます。 期間としてはたいへん短いですが、ゲームが発売された直後なので、当然人口は最も多く、 全国で対戦がなされた回数は計り知れないことでしょう。 まだ対戦の基礎も出来ていないような混沌とした時期で、 初代の対戦の延長で影分身が使われたり、よく分からずとりあえずフルアタが使われたりしていたようです。 壁+大爆発や、積み技+バトンタッチと言った、基本的なコンボぐらいはこの頃からあったようです。 またそもそもルールについても整備されておらず、 初めは元来のニンテンドウカップ2000ルールがベースでしたが、 次第に一撃技と、腹太鼓カビゴンがヤバ過ぎることが知れ渡り、 特にジム城においては、これらが禁止されたルールが一般的となります。 ・第2世代 主に2002〜2005年ぐらいまでと思われます。 実機環境は、内蔵電池が切れてプレイ出来なくなってしまったり、 ルビサファが発売されてそちらに移行した人などもたくさん居たと思いますが、 そんな中で、オンラインでいつでも手軽に対戦研究が出来るジムリーダーの城の人気は根強く、 トーナメント大会では定員の64名が埋まることも珍しくなかったようです。 基本的にここから先、2017年にVC版の金銀が発売されるまでは、 長らく金銀の対戦環境は実質的にジム城であり、 戦術やパーティの99%はジム城のシミュレータ対戦の中で発掘されたと言って間違いないでしょう。 対戦の基礎のひとつである「受け」が広く知れ渡り、使われるようになります。 ただどくどくを打って、眠るで回復し続けるだけで、 回復出来ないポケモンはそのうち一方的に倒されてしまうので、 一撃・太鼓カビ禁止の2000ルールというのがいかに硬く、崩すのが難しい環境かというのが分かって来ました。 パーティのポケモン6匹全員が回復技を持っていることもザラで、 ガラガラですら眠るを使い、サポートのハピナスの癒しの鈴で起こしたり、 構築の組み方や選出においても「潰し」より「受け」が優先され、 「ライコウを受けるためにライコウを選出する」というようなことが当たり前のように行われていました。 (当然、PP戦にもつれ込む試合も多数ありました。) この時代での「崩し方」の代表として生み出されたのが、「昆布」だったようです。 速攻パーティのようなものは、全く存在していなかったわけではありませんが、少数派であり、 「硬い食べ残しカビゴンを崩す方法は、昆布」という認識があったようです。 ・第3世代 主に2005年〜と思われます。 「カビガラポリ」という、金銀対戦における革命的なパーティが爆誕し、環境は大きく変わったそうです。 ポリゴン2が電磁波+リフレクターでサポートし、 止まらない物理決定力であるカビゴンとガラガラが崩し役となる、という編成は、 それまでの受けゲーも、昆布も、壊滅させられる強さだったのでしょう。 あまりにも完成度が高すぎて、ここで金銀環境は終わった、と思った人も多かったようです。 (実際、当時引退した人と金銀の話をすると、「金銀ってカビガラポリが最終結論じゃなかったの!?」 という反応をされたことが本当に複数回ありました。) カビガラポリの根幹は「麻痺サポート+物理決定力」なので、 その形は少しずつ変えながら、更に先鋭化していきました。 元々はバランス編成(Lv.51〜53)のパーティも多かったですが、 どうせカビゴン同士のミラーマッチになるなら当然レベルが高い方が強いということで、 カビゴンにLv.55を割いたシングルエース編成のパーティがメジャー化し、 麻痺撒き役も、よりカビゴンと相性の良いスターミーが一般的になって行きました。 かなり2024年現在の対戦環境に近づいたと言えるでしょう。 そして、Lv.55カビゴン同士のミラーマッチの先鋭化が進んだ結果、逆に特殊エースに弱くなり、 Lv.55サンダーが新たに台頭し始めた2010年あたりで、 この「第n世代」の概念は金銀の対戦界から徐々に忘れられ、消え去ることとなりました。 さて、ここまではただの、金銀むかしばなしでしか無いのですが、 では、2024年現在までも、このまま延長して第n世代を適用させると、どうなるか? というのが、この記事の本題です。 まずは、途中で蒸発してしまった第3世代がどこまで続くか、です。 第3世代の本質は、「麻痺+高火力決定力による潰し」だと見て良いでしょう。 これは、2009〜2011年頃まで猛威を奮った、あやみが電磁波スターミー+ガラガラの組み合わせでも該当します。 また、カビパバブルが崩壊し、2011年頃から一気にLv.55カビゴンは減りましたが、 その代わりにカビゴンはLv.50でのしかかりを振り回す存在となりました。 現在でも当たり前のように使われるLv.50自爆カビゴンや、クソカビなどです。 特にクソカビは発掘された2011年当時、軽い革命を起こしました。 それまでのスターミーやポリゴン2、低レベルの電磁波サンダー等のような、 「ただ麻痺を撒くだけのサポート」を軒並み淘汰したのです。 クソカビがこれらと違ったのは、 「眠る+寝言で相手からの状態異常はカットしつつ、こちらはのしかかりで一方的に麻痺を撒き、かつ自分自身も決定力になれる」 という点でした。 これは第3世代における「麻痺サポート+物理決定力」の概念とは少しズレて来ます。 しかし、第3世代が持っているもうひとつの特徴として、「状態異常の撒き合い」という側面があります。 ポリゴン2が持っていた電磁波は、やがてスターミーやサンダーで使われるようになりました。 これは、「いかに敵のカビゴンに麻痺を与えるか」という研究を重ねた結果です。 最終的にカビゴン同士の戦いになるのなら、当然相手のカビゴンに麻痺を与えた方が、鈍いの積み合いで有利になる。 この頃のLv.55カビゴンというのは、将棋の王様みたいなもので、 カビゴン同士の戦いで破れた者は、すなわち試合自体での負けに直結するようなものでした。 だから、サポートが打つ電磁波は、なるべくサポートに受けられず、カビゴンに受けて欲しいということになります。 ということは、電磁波はなるべく「サポート同士のヒエラルキーの中で強いポケモンで打った方が良い」ということです。 ポリゴン2は、ライコウに対して動きやすかったり、地味に地面受けの役割を持てたりと便利でしたが、 攻撃技が冷凍ビームだけだったので、スターミーを崩すことは出来ませんでした。 一方、スターミーはポリゴン2を麻痺させれば、波乗りでいずれ事故を起こすことが出来ます。 つまり、ポリゴン2とスターミー同士の戦いでは、スターミーが有利。 ということは、ポリゴン2はスターミーの前から逃げて行くので、結果的にスターミーの電磁波が、カビゴンに当たることになります。 また更に、今度はスターミーに強いサンダーで電磁波を撒けば、・・・ というように、サポート同士のヒエラルキーが考慮され、 それがより高いポケモンで状態異常を撒く、という研究がされて来ました。 麻痺だけでなく、地味に毒に関しても研究が進んでおり、 特に毒を喰らわないエアームドやニドクインと言ったポケモンに、眠るを持たせず食べ残しを持たせ、 敵からの状態異常(特にニドクインは電磁波も喰らわない!)をカットしながら展開する、 と言った、新たな食べ残しの使い方が開拓されたのも、この第3世代のさなかです。 つまり、第3世代というのは、「状態異常の撒き合いをいかに有利にするか」というのも大きなテーマのひとつだった、 と見ることが出来るのではないでしょうか。 そこから考えると、あやみがスターミーやクソカビは、その点における最終形のようなもので、 その末期である2012年ぐらいまでを第3世代と区切るのが妥当なのかな、という気がします。 なお、直接的な影響は薄いですが、 この末期(2011年頃)に、腹太鼓カビゴンに関しては禁止せず、一撃技のみを禁止するルールが一般化しました。 逆に言うと、第3世代のうちの大部分は、腹太鼓カビゴン禁止ルールの前提で研究がされている点に注意する必要があります。 では、金銀環境においてこの後に何が起きたかというと、 ケンタロス+ガラガラ+サンダーのトリプルエースを筆頭とした、爆破速攻の大流行です。 状態異常サポートによる連携は、大爆発によって分離されるのが弱点のひとつでした。 また、確率の詳細な研究も進み、破壊の遺伝子ケンタロスが改めて高く評価されるようになりました。 他にも、さまざまなトリプルエース編成のパーティが誕生し、 「カビゴンパ」「サンダーパ」など一括りには言えない、 ひとつのパーティの中でさまざまな要素を持つパーティが強いとされる環境へと変遷しました。 これは、紛れもなくそれまでのクソカビやあやみがスターミーの環境とは根本の面から違っており、 新たな時代に入ったと言って差し支えないでしょう。 したがって、このトリプルエース編成が流行りだした2013年頃を、 新たに「第4世代」のスタートと捉えるのが自然なのではないか、と考えます。 トリプルエースまで行くとやり過ぎで、 逆に選出の幅の狭さを突いて、Lv.50のポケモンから対策するという新たな対策法も生まれ、 結果としてエースは2匹のダブルエース編成がメジャー化して行きましたが、 少なくともLv.55が1匹しか居ないシングルエース編成や、 Lv.51〜53で構成されるバランス編成というのはめっきり見ないという時代が続きました。 ここから先は、現役の金銀プレイヤーでも意見が割れるところかも知れません。 個人的には、2024年現在までの間に、もう1段階だけ、区切りを付けることが出来ると思っています。 年代で言うとどのあたりかは少し曖昧ですが、ざっくりと2019年頃かと思います。 この爆破速攻・複数エース環境に風穴を空けたのが、ムウマの存在だと考えています。 それ以前も、爆破速攻に対してバンギラスで対策するという方法は生み出されていました。 バンギラスは、敵の大爆発を耐えられるだけでなく、 大文字や岩雪崩など、爆破して来るポケモンに対する有効打点もあるので、 Lv.50の爆破して来るポケモンを起点にして、枚数差を付けて有利を取れるという面が評価され、 この第4世代の中で一躍メジャー化したポケモンの代表格です。 ただし、Lv.55固定なので、必然的にエースがバンギラスに決まってしまうという弱点がありました。 そこから研究は進み、Lv.50でも敵の大爆発を避け、枚数差を付けるという研究は密かに進んでいました。 そこで、怪しい光+守る型のムウマが台頭します。 黒い眼差し+滅びの歌ムウマの対策と言えば、第3世代までは基本的に吠える・吹き飛ばしや、 上からのアンコールなどがありました。 しかし、第4世代においては、そもそもムウマに対して爆破出来るポケモンをぶつけてしまい、 滅びカウントが0になる最後のターンにどうせムウマは別のポケモンにチェンジしないといけないのだから、 そのターンに大爆発を選択することで、結局相打ちが狙える、という対策法がメジャー化しました。 (余談ですが、吠える・吹き飛ばしを持たないパーティが増えたことで、黒い眼差しブラッキーが刺さる展開も) それを抑止したのが、怪しい光+守るを持ったムウマでした。 詳しい解説はここでは省略しますが、これによって、爆破ポケモンで確実に相打ちすることは簡単ではなくなりました。 更に2020年には、どくどく+怪しい光を持った、いわゆる鳴海型ムウマが誕生します。 その他にも、「爆破自体に対する対策」というのが考慮されるようになり、 「そもそも相手の爆破を通さず、枚数差を付けることを狙おう」という方向性が、 2019年あたりから濃くなって来たように見受けられます。 その結果、爆破速攻全盛期だった第4世代に比べると、対戦の速度は再びやや遅めになったのではないかと。 これは第4世代には無かった新しい概念だと思うので、 個人的にはこのあたりから先(2024年現在まで続く)を「第5世代」としても良いのではないかな、と思ったりしています。 ただ、他の区切りと比べると薄い気もするので、第4世代が今なお続いている、という見解があってもおかしくないと思います。 以上、忘れ去られた金銀の中の「第n世代」を掘り返し、 改めて現代まで適用させてみると、どんな区切りになるかな〜という、僕なりの見解でした。 だからどうというわけでもなく、 「今までの環境はこういうふうに大別できるよな〜〜」という、ただの考察ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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