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牧内直哉≧仁楽斎の「フリートークは人生の切り売り」

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2007年07月10日
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カテゴリ:映画
デリケートな問題を含んでいるので、
個人のブログとはいえ、感想を書くのが難しい映画なのですが…。
観る価値というよりは、自分の中で観る「義務」を感じるような映画でした。


ディア・ピョンヤン
(上映中~7/13まで:フォルツァ総曲輪)

ヤン・ヨンヒ監督が自分の家族を10年に渡って撮り続けたドキュメンタリー。北朝鮮を祖国と決めたヤン監督の父は朝鮮総聯の幹部として活動を続け、息子3人を彼らが知らない北朝鮮に“帰国”させた。父の思想は金日成万歳。在日2世とはいえ日本で生まれ育った娘は、そんな父が理解できないでいる…。ニュースでしか知らなかった北朝鮮の、もう一つの捉え方が出来る作品です。

万景峰号の内部や平壌の様子が市民感覚で映されていました。朝鮮総聯の幹部家族ですからね。北朝鮮に限らず社会主義国の街並みって、カラーで映していても2色刷りみたいに味気ない。で、北朝鮮の場合は国旗などの赤がやけに毒々しく感じられます。高速道路から見える景色も悲しければ、高速道路自体もただ舗装したあぜ道みたいで貧困そのものです。

しかし、国家体制がどんなにひどくても、今の日本にとっては存在の耐えられない極悪国家でも、そこで市民生活を営んでいる人がいます。北朝鮮に帰国した兄たちの本音がないのは残念ですが、聞いても正直には答えられない現実もあるのでしょう。しかし、父の金日成万歳は本音であり、息子たちを帰国させた当時は本当にそこに希望を見出していた事実は重要です。

日本に残った在日とて、日本での生活が楽だったわけではありません。差別も受けてきました。その生活からの北朝鮮への仕送りは苦しかったことでしょう。今でこそ極悪国家としか思えない北朝鮮と今のままでの国交正常化はありえませんが、もろもろの在日朝鮮人問題は日本の国家行政にも責任があるはずです。

この映画が素晴らしいのは、重たいテーマを抱えながらも、娘が父親や家族を思う愛情もフィルムの中に込められていたこと。家族って何だろう?思想なんか違っても、家族はいつまで家族じゃないか。しかし、その一方で祖国って何だろう?ということになると…。在日の人たちには真の祖国がないのですね。『パッチギ』などと併せて観るのも良いかと思いました。星





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最終更新日  2007年07月10日 17時58分14秒
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