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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会
客入りは悪く、ホール1階席のみ使用で6割くらいである。
![]() THE 4TH KIND フォース・カインド 特別版 映画の話 アラスカ州ノーム。何者かに夫を殺害された心理学者のタイラー博士(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、夫の遺志を継ぐべくこの町特有の原因不明の不眠に苦しむ住民たちのカウンセリングに当たる。患者たちが一様に同じ症例を訴えることを不審に感じた彼女だったが、ある患者が謎の言語を発するとともに妻子を殺して自殺してしまい……。 映画の感想 本作は実在の事件を記録映像と再現映像で構成されたスリラー作品であるが、かなりフェイクのにおいを感じる作品である。しかし、新ジャンル・スリラー作品として割り切って見れば、かなり面白い。見る人によって好き嫌いがハッキリと分かれる作品であろう、日本のフェイク・ドキュメント作品「ノロイ」「放送禁止」とか好きな人にはお勧めする。 映画のオープニングは殆どテレビの超常現象番組のノリで、主演のミラ・ジョヴォヴィッチが本人として登場して、映画の趣旨を軽く説明して本編に入ってゆく。映画は本作の監督オラントゥンデ・オスサンミが、事件の鍵を握るタイラー博士をスタジオに招きインタビューをしながら、事件を振り返り検証しようと言う趣旨で映画は展開してゆく。予告やチラシにはタイラー博士の顔にモザイクが掛けられているが、本編ではちゃんと顔出しをしていて、かなり病んだ状態の女性で、彼女の顔から判断するとミラ・ジョヴォヴィッチより、ジュリアン・ムーアが演じていればベストマッチの様に感じた。 本作は先にも書いたとおりに基本的にタイラー博士が撮影したビデオ映像をベースにしながら、その映像を補完する形で再現映像が挿入される。まぁ、映画全体は再現映像がメインとなるのだが、映画の中に記録映像を混ぜ込む事で、観客に本物の恐怖と緊張感を与える事に成功している。映画のノリは先にも書いた超常現象番組の超豪華版と言った所で、フジテレビ「奇跡体験!アンビリーバボー」や、日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」なんかを見ている人はすんなりと本作を受け入れられるが、バリバリの劇映画を期待すると肩透かしを喰らってしまうだろう。映画の題材は「X-ファイル」的な超常現象を扱ったもので、映画ファンや感のいい観客はタイトルの「THE 4TH KIND」と聞いただけで、「『未知との遭遇』と同じ題材?」と思うだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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