地すべりの危険!…日本ではもはや安全なダムは造れない
午前中、地元党支部のみなさんと訪問行動。参議院選挙でのご支援に感謝しながら、「来年春の県議選では、尾西洋子県議からバトンを受け継ぎます」としっかりアピール。後援会ニュースを読んでいただく方が増えました。 午後、辰巳ダム裁判提訴2周年記念集会に参加。「地すべりの危険性の観点からみた辰巳ダムの問題点」と題して記念講演したのは、国土問題研究会の奥西一夫・京都大学名誉教授。 奥西さんは、イタリアのバイオントダムの地すべり(1963年の豪雨で貯水位が上昇し、地すべりが発生。貯水池に高さ100メートル!の津波を引き起こし、死者2,000人以上)を教訓に、ダムの設計にあたっては、湛水域に地すべりの危険がないことを前提条件にすることが常識になっていると指摘し、「日本では地すべりを避けてダムを建設することが難しくなり、地すべり対策をおこなってダム建設する事例が増えている」と述べました。 では、辰巳ダムの地すべり対策はどうか。事業者である石川県による地すべり調査には、根本的な欠陥があることを、奥西さんは指摘されました。1)過去に地すべり災害を起こし、あるいは地すべり危険度が公的に認知されている斜面を無視している地区が2ヶ所ある(瀬領地区、駒帰地区)2)地すべり対策工事を不要と認定した鴛原地区は、地すべりが発生する危険性は否定できず、対策工事には莫大な工費が必要と考えられ、技術的な困難もある(地すべり面が深く、対策工事に求められる地盤抵抗力の補強量が甚大なため)。 さらに、利根川水系八ッ場ダム、紀ノ川水系大滝ダムにおけるずさんな地すべり対策を例にあげ、「わが国ではあまりにも多数のダムを造ってきたので、もはやダム適地がなく、地すべりの危険を排除できない、あるいは地すべり防止工事が困難な場所にダムを計画せざるを得なくなっている。日本ではもはや安全なダムは造れない状態になっていると言っても過言ではない。辰巳ダムはその典型例のひとつ」と強調しました。 なんということか!地すべりの危険、それに伴う被害が要されるにも関わらず、建設を強行。 尾西県議は、県議会でこの問題を指摘すると「そんなことを言っていたらダムはつくれない」と、答弁する県の姿勢を告発。 これまたなんということか! 自然の力はあなどってはいけません。地すべりがおこったときにどうするのか。 犀川・浅野川の治水対策は、辰巳ダムでなくても十分可能!この世論を大きく広げなければ、と思います。