映画のようなラブ・ストーリー < 悲痛な報せ >
アルファポリス「恋愛小説大賞」にエントリーしてます。 此処からどうぞ 「映画のようなラブストーリー」 < 悲痛な報せ > まつさんと、「ユキ」の散歩作戦は順調に続いていたが、きくさんの家では、作治さんの願い、それは きくさんとの想いが実を結ぶことなのだけれど。きくさんのご両親、特に母親の意向によって、作治さんたちの夢は消し去られようとしていた。きくさんの嫁ぎ先が、ほぼ決められてしまったのである。それは少し前まで作治さんの中で予想出来ていたことではあったが・・・現在とは違い、明治の頃の結婚とは、ほとんど親同士の話し合いで決められていた。この一大事を報せる、きくさんからの手紙を読んだ時、作治さんの手は、小刻みに震えていた。