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2013.02.27
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カテゴリ:恋愛小説

          ちぎれた夕陽  (9)
      


「あたしの先輩たちの中に、本当に怖いもの無しって人、居たけど、みんな先に逝っちまったよ

生き残ってる人は、頭を使ってたように思うよ・・・度胸不足を頭で補うっての?そんな感じだよ

あんたも、生き残るタイプだと思うけど・・・」


佑は、マキに向けて、片方の口角を上げて見せたあと、ベッドの上で大の字に身体を伸ばして


「そうなのかもな・・・でも、運もあるぜ、それは・・・あると・・・」


あると・・・の部分が小さく消え入りそうだった。

そういうところ、マキは決して見逃さない。


「なんだよ、さっき言ってたろ、危ない場面を、不思議に何度も切り抜けて来れたってさあ」

「ん? そうだ、確かに運はある・・・ぜったいにある。マキって記憶力いいねぇ・・・」

 

「ふん!おだてたって何も出ないよッ!いいから、少し寝てなよ、あたしが起こしてやるからさ・・・」

「いやいや・・・マキが起こしてくれなくても、朝になりゃ、原付チャリンコ部隊が、ヴィーンって

やって来るだろ・・・」


「あ!そっか、今日って日曜日だった!」

「ひでぇ奴、後輩のこと忘れてやんの」


マキの形の良い細い眉毛の両端が、いつもよりさらに吊り上った。


「うるさいねぇ・・・んなことよか、もっとそっちに寄ってよ!あたしも一眠りしたいんだからさあ」

 


マキは、すごく寝付きがいい・・・関心していたら寝返りを打ち、向き合わせになった。

寝息が顔にかかる、ってこういうことなのか・・・新たな発見が重なる。                           

(そうやって目も口も閉じてると、可愛いいだけだな、マキ・・・)

そっと起き上がり、マキを跨いでベッドを下りた。佑は寝付くまで何度も寝返りを打つ、

そうしないと眠れない性質なのだ。

 

音を立てないように、カーテンを引く。押入れを使い易くするために、襖は外してある。


「冬用の布団だけど、この際・・・」

佑はテーブルを部屋の隅に置き、冬用の敷き布団と毛布をカーペットの上に敷いて

横になった。

 

佑のベッドを独り占めしている"いばら姫"は、すでに熟睡中で、時々表から酔っ払いの下手な歌声

が聞こえてくるが

俺の"いばら姫"は大物だ、寝息はさらに大きくなり、酔っ払いを威嚇しているようにも聞こえる。


何度か寝返りを繰り返した後、佑も寝息を立て始めた。

このアパートの住人たちにも安息が訪れたようだ・・・・・

 

 

今朝の風は、南から北向きに吹いているようで

京王線の電車の音が、随分近くに聞こえてきた。

 

(始発かぁ・・・)

 

                  
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最終更新日  2013.03.21 17:04:38
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