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バリュー投資に騙されるな!

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2019.10.22
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オススメ経済本第6位

「静かなる大恐慌」柴山桂太著



資本主義の本質は借金経済。

グローバル化が避けられないと言われ続けていた2012年当時に出版されたにも関わらず、この本で著者は、グローバル化は進んだり後退したりしているのが歴史の流れで将来ずっと続くようなものではない、という主張をしていました。グローバル化はショックに対して脆弱になるため、それを補うような政府活動をむしろ大きくするという歴史の趨勢に逆らえない、というものです。
また、グローバル化は福祉の拡充を合わせて進めなければ国家の安定はできない。小さな政府の元ではグローバル化は不可能、という斬新な視点についても書かれています。

この本の中で、著者の柴山桂太さんは、そう遠くないうちに必ず脱グローバル化の流れがやってくる、と予言していました。そして数年後、世界は徐々に脱グローバル化に舵を切り始め、現在では完全に脱グローバル化の流れになっています。
今とは違いグローバル化は不可逆的なプロセスだと思われていた当時、歴史を見る限りグローバル化はある時点で必ず反転する局面を迎える、というような主張をハッキリと明言していた人は、僕が知る限り他に居ませんでした。
しかし、実際は著者の言う通りになっています。株式投資とは違い、経済は歴史に学ぶことがとてつもなく大切なのです。


この本はケインズの投資に対する考え方も書いてあります。この本を読めば、ケインズが資本主義の本質を何に見出そうとしていたか、問題視していたのか、が分かります。金融が資本主義に対して果たす役割と、資本主義が不安定化させる要因は何か。元を辿っていくと、ここで最初に書いた一文、「資本主義の本質は借金経済」となります。僕の考えも同じです。資本主義とは突き詰めると、お金を借りれば金利が発生すること、です。何度かこのブログにも書きました。

著者は、著作物だけではなく、討論番組での発言内容も筋が通っていて非常に分かり易いです。若いのによく勉強しています。
「グローバル化」「国家主権」「民主政治」は論理的に2つしか選択できないトリレンマになっている、というハーバード大学の経済学者ダニ・ロドリックの驚きの主張も、柴山桂太さんがこの本で取り上げてから日本で広まったように思います。
比較的地味で目立たないですが、歴史に学び、現在の常識を疑え、というのが著者のスタンスではないかと思います。目立たないのであまり知らない人も多いかもしれませんが、この人はチェックしておいて損はありません。


余談ですが、僕の父親は読書家でした。家には本は殆どありませんでしたが図書館で毎週のように5冊位借りてきて、週末や就寝前に読んでいました。ただ、非常に残念なことに経済知識はほとんどありませんでした。数年に一回僕が実家に帰った際にたまに経済の話をしたりすると、全く話がかみ合わず口論になってしまう。そんな僕が父に人生で唯一、この本を読んで少しは経済のことを理解してくれ、と郵送で本を実家に送ったことがありました。それがこの「静かなる大恐慌」です。読んだかどうかは知りません。相変わらず父とは経済の話がかみ合いません。



ところで、多くの投資家が勘違いをしていることがあります。それは、会社は投資家のものだということです。会社が投資家のものだというのは会社法で決められているだけであって、会社法は一つの考え方に過ぎません。今の資本主義社会が会社法というルールに従っているのであって、それが絶対ではありません。
お金を持っている人が偉いということもなく、投資家が従業員よりも地位が高いということもありません。
従業員は投資家を富ませる為の単なる労働力か何かと勘違いしている投資家が居ますが、非常に残念です。いや、その投資家の頭が。

日本には奴隷文化はなじまない。
歴史的に日本人は、誰かに働かせて自分がラクになろうという考えは持っていない民族なんです。
会社の従業員をこき使って自分は悠々自適の生活に、なんていうのは合わないんです。株で儲けてアーリーリタイヤ生活したいとかバカみたいなことを言っている投資家増えてきてますが、そんな考えをインターネットで公開しないで欲しい。絶対影響される人出るから。日本にそんな自堕落人間量産されても困る。配当生活とか口に出すのもやめて欲しい。いいから黙って他人の幸せのためになるようにしっかり働け、と言いたい。株式投資が仕事だと思われても困る。その仕事で他人がどのように幸せになったのか。お金がない人に資金を回すのが目的なのか、裁定取引やって利ザヤを稼ぐのが目的なのか。深く考えているのかいないのか、理解しているのかいないのか。

何も考えずに投資をするのではなく、自分で社会の仕組みを考える癖を付けなければいけません。
グローバル化は避けられないものでそれに従うしかない、というのが間違っているのと同様、アメリカ式の資本主義社会が永続するという考えも間違っています。資本主義のルールは欺瞞の上に成り立っている砂上の楼閣で、永続するものではありません。国がどのような社会を選択するかは国民が決めるべきで、国民民主主義と資本主義を混同してはいけません。




自分が資本主義社会で不当に利益を得ている側だという認識を持たないと、いつの日か足元をすくわれるでしょう。
個々の個人投資家が、日本にとって利益を生み出す投資家でなければいけません。





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Last updated  2019.10.23 12:57:55
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