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バリュー投資に騙されるな!

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2023.10.28
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 分析手法には「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」があります。過去の株価推移が表されているチャートから未来の値動きを読み解こうというのがテクニカル分析です。これに対し、企業の業績が記されている財務諸表などを基にして未来の業績を予測しようというのがファンダメンタル分析です。
 両方とも株価の上昇を目的とした分析なのですが、直接的な株価変動を分析するテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析は直接的には業績変動を分析するものです。企業の業績は最終的に株価変動に繋がるという考えです。短期的、中期的には株価と業績の乖離があったとしても、長期的には株価は業績を反映したものになる、というのがファンダメンタル分析をする人の考えです。逆に言うと、短期的、中期的には株価が業績とかけ離れる可能性があるので、ファンダメンタル分析を基にした投資手法では、短期的な投資ではなく、中期投資や長期投資であることが多いです。ファンダメンタル分析を用いた短期投資というと、ポジティブサプライズを期待して決算をまたぐとか、上方修正を期待狙っての投資とか、そういうイベントが絡むことが多いです。逆張り投資であれば、それほど悪くない決算で株価が暴落した時、投資妙味が出てきた各種ファンダメンタル指標を基にして、短期的なリバウンドを期待して投資をする、ということもあります。

 直接的に株価推移を予想するテクニカル分析に対し、間接的に株価に反映されることを期待して業績予測をするファンダメンタル分析は、まどろっこしい印象を受けるかもしれません。仮に、自分の予測通りに業績が変動したとしても、いつ株価が業績に近づくのかは分かりません。何年も、あるいはそれ以上の期間にわたり、ずっと割安なまま放置されるかもしれません。もしかしたら株価が上昇するよりも早く、業績が悪化するかもしれません。株価が上がるか下がるかを予想して投資し、結果論で後からそのトレードの良し悪しを判断できるテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析はトレードの良し悪しを判断することに向いていません。短期的、或いは中期的には、ファンダメンタル分析の精度と株価推移にそこまで大きな相関関係がないからです。長期的には業績と株価が近づく可能性が高まります。しかし、長期的な業績をファンダメンタル分析で予測するのは非常に難しいです。 何故なら、会社の業績は外部環境に拠って大きく左右されるからです。10年後の業績予想をしても、間違いなく当たりません。どれだけ一生懸命分析しても、その精度が大きく上がることはありません。どんなにファンダメンタル分析に力を入れても、長期的な業績推移をハッキリと捉えることができるという事はありません。

 それではファンダメンタル分析ではなくテクニカル分析を主軸として投資をするべきなのでしょうか?
 違います。テクニカル分析で見えてくるのは、そういう解釈がある、というだけです。過去の株価推移は事実です。しかし、過去の株価推移から未来の株価推移は分かりません。過去のチャートから未来を読み解こうと、古今東西多くの投資家がチャレンジしてきましたが、現在に至るまで正解はありません。正しい手法はないのです。あるのは、そういう解釈がある、というだけです。多くの投資家が同じ解釈で投資行動をするのであれば、投資妙味もあるでしょう。しかし、多くの人が同じ解釈をするのであれば、その解釈を利用して利益を上げようという投資家が出てきます。結果、株価は常に全ての投資家の予想を織り込みます。現時点での、全ての解釈の集合体が現在の株価です。

 株価推移を表すチャートには、多くの投資家の心理が盛り込まれています。素直に向き合えば、暴騰チャートからは高笑いが、暴落チャートからは阿鼻叫喚が、聞こえてくるでしょう。そういう意味では、テクニカル分析は、心理学に通じるものがあります。相場心理学という言葉もあります。色々なチャートを見て、値動きをフォローしていくと、株価推移は韻を踏み、ある種のリズムがあるという印象を受けるかもしれません。そこから未来の値動きを予想したくなる気持ちは分かります。しかし、株価推移を予想することは誰にもできません。現在に至るまで、実に様々な手法が編み出され、多くの投資家に実践されてきました。しかし、持続して利益を上げられる手法は現在まで見つかっていません。

 そうである以上、直接的に株価推移に結び付くものでなくても、やはりファンダメンタル分析を主軸として投資をするべきです。株価が業績とある程度の相関がある以上、業績を予測することなしに銘柄選定をするべきではありません。ただし、業績を予測するのは簡単ではありません。ファンダメンタル分析にどれだけ注力しても、業績予測の精度を大きく上げることは難しいでしょう。企業の業績は外部環境による影響が大きいので、その企業の財務諸表を見ただけでは分からないことが余りにも多いからです。ファンダメンタル分析として個々の企業を分析するだけでなく、経済動向を常に注視して、外部環境の変化を予測する必要もあります。多くの経済知識が必要になります。しかし、それしか道はないのです。何となく気分でトレードしていては、相場で長期的に指標以上の利益を出すことができ ないからです。
 ただし、ファンダメンタル分析のみではダメです。自分の考えに固執して、自分の立てた業績予測が間違っていても気が付かず、自分の間違いに気が付いた頃には株価が大きく下落していて、各ファンダメンタル指標としてはむしろトレードを始めた頃よりも投資妙味がある状態になっている、という状況に成り得るからです。株価の変動は業績の変動よりも先 行することが多いので、業績の変動を確認してからでは株価は既に大きく変動しているということが多々あります。ファンダメンタル分析のみで投資をすると、一つのミスで思わぬ損失を被ることがあります。ファンダメンタル分析で銘柄選定を行い、テクニカル分析を用いてトレードする、という形が好ましいのかもしれません。しかし、繰り返しになりますが、 テクニカル分析は、そういう解釈がある、という理解に留める必要があります。テクニカル分析で未来の株価推移は分かりません。自分がどのように解釈したかが分かるだけです。

 禅問答のように思えるかもしれません。しかし、株式相場において、こうすれば安定的に利益が上げられる、という手法はないのです。あるのは過去から現在までの株価チャートと、過去から現在までの業績推移だけです。それをもとにして、全ての投資家が投資判断を行っているのです。





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Last updated  2023.10.28 08:28:17
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