テーマ:落語について(2339)
カテゴリ:落語
「さて、昨日の記事じゃが……」
「例によって1日遅れの報告ですね」 「浅草演芸場へ出掛けた。つくばエクスプレスが走るようになり、駅から出ると右へ30秒から40秒で演芸場の入口じゃ」 「便利になりましたねえ」 「エレベーターで上がると、右へ進んで最初の角を右へ。こちらはあと10秒ほど掛かる」 「昔は東武や地下鉄の駅からでした」 「浅草寺をお詣りして左へ。ちょっと距離はあるが仲見世を冷やかしながら行けば気にはならない」 「常磐線からは南千住乗り換えのつくばエクスプレスが値段も一番安い」 「はいはい、CMはこのくらいにして」 「先日は会長の歌丸師匠から本をいただいたが、今回は副会長の小遊三師匠の登場じゃ」 「では寄席の内容へ行きましょう」 「前座は瀧川鯉斗君の『饅頭怖い』、主人公のがさつさがいい。現代の若者に通じるものがあるのは、本人の地が出ているのかな」 「三遊亭遊馬」 「『佐野山』、立合までで終わってしまった。谷風の強さが面白いから、佐野山の弱さがもっと描写されてよかったのではないかな。まあ全体には良かったぞ」 「三遊亭春馬」 「『弥次郎』、凍る小便だけをメインに置いての一席。もう少し長くないと、人物の性格は出ない。演じ方によっては品を失いかねないネタをこのくらいで演ってくれれば上々だろうな」 「三遊亭遊之介」 「『粗忽の釘』、主人公の粗忽さに大笑いした。瀧川鯉昇師匠から教わったかな」 「ぴろき」 「いつもの通り、あやしいおっさんのギタレレ漫談……いつもの通りだが面白いねえ」 「柳亭楽輔」 「『替り目』、いい雰囲気を作る演者だなあ……昨夜雨が降り出して寝られなかったので、ここで撃沈」 「桂南なん」 「『道具屋』、お雛様の首が落ちだった。全体がマンガでも見ているような、この人も自分の世界を作るね」 「京太・ゆめ子の漫才」 「今回も『ゆめ子様他1名様』で差し入れをしておいた」 「三遊亭右紋」 「漫談風に団塊の世代を語る」 「桂伸乃介」 「『真田小僧』、子供の思わせぶりにちょっとくどさがあるが、まあいい出来。母親に『話が聞きたければお前も金を出しねえ』という落ち」 「玉川スミ」 「すごい人だねえ……客に対する毒舌、暗い生い立ち、苦労を語る……思わず目頭が熱くなる。芸能生活85周年まであと2年半じゃな」 「三遊亭圓雀」 「『転宅』、前半の泥棒と女性の会話がごく自然……我々もだまされる」 「春風亭昇太」 「『権助魚』を演ったが、彼もすごいな。思いもよらない演出や台詞が加わって……どうしてこんなネタがこんな大爆笑になるのだという世界を作ってしまう」 「ボンボンブラザーズ」 「お馴染みの曲芸……それだけで十分じゃろう」 「三遊亭小遊三」 「『野ざらし』をたっぷり。多くの人が演じているネタなのだが、どうしてこんなに受けるのだろう……やはり自分の世界を作り上げているからじゃな。明るく勢いに乗った高座だった」 「ここでお仲入り」 「ここまで3時間40分、アッという間だったな」 「仲入り後は」 「にゅうおいらんずによるデキシーランドジャズじゃ」 「音楽会になったんですか」 「リーダーの小遊三はトランペットを買うとすぐにバンドを結成……それから音を出す練習を始めたので、初めて演奏をするまで1年半も掛かった」 「あらら」 「トロンボーンの昇太は、譜面が読めないから、ポジションを数字で書いて演奏している。努力家じゃな。一番新しいメンバーだが、実に見事な演奏だったぞ」 「へえ」 「圓雀のクラリネットはまだ譜面を見ながら、その通りに演奏するという感じじゃな。それから右紋のバンジョー、伸乃介のキーボードは昔から演っていたそうじゃ」 「なるほど」 「まあ、それに芸協職員のベースに、アニメソングでお馴染みのプロドラマーが加わった。会場に花が届いていたが、落語家さんではなく職員にというのがおかしい」 「面白いですねえ」 「それに小泉純一郎って人から花が届いていたが、肩書きが『内閣総理大臣』になっている。公費ではないだろうな」 「まさか……」 「でもあの人は靖国参拝でも公私混同しているから……」 「さて、後でご挨拶して、9月に津山で落語イベントを開く協力を取り付けた」 「写真はサインをいただいた時ですか」 「『何を書こうかって悩んでいるんですか』 『うるせえ、字が分からねえんだよ……昭和のわって、左側は矢だったっけ』 『それは知るって字で……』」 「本当ですか」 「お疲れのところをすみませんでした……話をしている間に夜席が始まったので、そのまま居続け……」 「その報告は」 「引き続き申し上げます」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.08.09 06:59:46
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