テーマ:落語について(2339)
カテゴリ:落語
「8月最後の寄席は、おなじみ堀の内寄席」
「おなじみですか」 「場所は落語の『堀の内』の舞台であるお祖師様、妙法寺じゃ……文治一門では浅草の観音様に行くが……ここで毎月23日に行われている寄席。芸協の二ツ目の勉強会となっている」 「はい、今日は門の写真でございます」 「昨年末に、会場の写真を公開しているので」 「小出しにしようと考えているな」 「左下のは、1899年の本堂。さて、本日の顔ぶれ……まずは昔昔亭桃之助」 「このところ、彼の会が多いですね」 「3月だけで3回か…点すっかり応援団になっているな」 「応援しているんでしょ」 「まあ、一応……前にも紹介したが、二ツ目になってから明るさが出てよくなった。今日は前座がいかにワーキングプアかという話から、二ツ目になると仕事がなくなり、ただのプアにあるという話」 「そんなネタがあるんですか」 「これはマクラ」 「で、ネタは」 「『崇徳院』、旦那、若旦那、主人公のやりとりがいい。もう少し落ち着きがあると、旦那に風格が出てもっといいのじゃが」 「若いから課題はあるんですね」 「続いてこれも期待の星、三笑亭可女次。これも貧乏話から。家が4畳半で、顔が黒いのは部屋にいて日焼けをしたのだという。そこで扇風機を入れるが、中国製数百円とかで、一番弱いのに突風が吹く。試し強にしてみたら、本体が支えきれずに倒れて、窓ガラスが割れた……直す金がないのでそのままにしておくと、夜になると涼しい風が吹いて、『なるほど、こうやって使うのか』」 「こんなのばかりですね」 「東京の売れない噺家に覚せい剤の問題はないな」 「で、ネタは」 「『金明竹』。大きな仕草が目新しかったな。寄席でも聞いたがあまり動きは記憶にない。会場に合わせてというところじゃろう。大事な言葉を繰り返し、印象付けて成功」 「はい、トリは」 「柳家小蝠で『三人旅』から『おしくら』。まあ、珍しい噺じゃ。三人が実に個性的、そこへ表れる女三人も……面白かった」 「ということで、満足したということですね」 「来月は桂夏丸君と柳亭可龍君が登場。休日じゃから行かないとなあ」 「入場料500円です。お茶菓子も出ますよ」 「安い……が、わしの家から電車賃が往復2千円、それに土産もいるからなあ……それが辛い」 「はいはい、しっかり貯金しておいて下さい」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.28 05:44:37
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