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海江田、鳩崎の顔を見ながら右眉を歪めて、口一文字にニッコリと、
「はいはい。かかか、まさか、日本に来て、すぐさま、鳩崎部長の俎板の鯉になるとは…。」 鳩崎、店主の兼重具充(かねしげともみつ)に、 「マスター、お代わり。」 兼重、 「畏まりました。」 浴室から出て葉子、冷蔵庫からサワーの缶を。 そして、「プシュ。」リビングで仕事をしている母親に、 「かあさ~~ん、お風呂、どうぞ~~。」 「あ~~。ありがと。これ、仕上げたらね~~。もぅ~~っちょい。納期、明日までなんだ~~。」 パジャマ姿での葉子。 「なんとも、凄いよね~~。さすが、我が母。センスが凄すぎるよ。私にゃ無理だね。」 その声に由佳理、 「かかかか、葉子にそう言ってもらえると、かあさん、凄い励みになるんだけど~~。ほほほほ。」 そんな母に葉子、 「うそでしょ。」 そして、 「さてと。」 今度は廊下を歩いて父親の書斎に。ノックをして、ドアを開けて、 「とうさん。おやすみ~~。」 カタカタとキーボードを打つ音と稜平、 「おぅ~~。おやすみ~~。ごめんな~~、あんまり話、出来なくて~~。」 葉子、そんな父に、 「ふん…???何言ってる~~。あんまり羽目外して、体、壊さないでよ~~。」 「あ~~い。」 「じゃね~~。おやすみ~~。」 「おぅ~~。」 こちらは、アパートでひとりの…、輪湖。シャワーを浴びて、こちらもパジャマ姿で…。 そして頭の上にはバスタオル。そしてスマホのアルバムから見るひとりの人物。 「レオ様~~~。」 そのままベッドの端に背中を…。 「あ~~~。」 そして体を起こして、今度はベッドに。そしてまた、 「あ~~~。」 スマホの画面をそのままに、そのまま胸に…。 そして…。 葉子と輪湖の前に、一皿ずつの料理が。 葉子と輪湖、両手を合わせて、 「いただきます。」 既に料理を平らげている虎一郎、 「サブちゃん、お代わり。」 その声に佐武郎ニッコリと。 匡子、葉子と輪湖に、 「はい、どうぞ~~。」 そして、 「へぇ~~。新人さんの教育係~~。そりゃ、嬉しいかな、大変かな…。はは、どっち…???」 輪湖、 「ふ~~ん、なんだかな~~。なんとも、気難しがり屋のお嬢さんって話だけど。」 「それにしても、気になるよな~~。その新人。」 虎一郎。 「…って言うか、あんたもあんたで、営業、そんな暇な訳~~???仕事が終わるの、やたらと早い。」 虎一郎、 「おぃおぃ。それはないでしょう~~。一応、ノルマは達成させて頂いてます~~。」 匡子、 「かかかか、さすがコイッちゃん、仕事、早い早い。」 ドアが開いて…。 匡子、 「いらっしゃい…。」 その瞬間、匡子、目を真ん丸く、 「えぇ~~~えっ!!!」 そして、目をパチクリと、 「う…、うそ…!!!」 店に入ってきたひとりの人物、右手を右肩まで上げて、一言、 「ヨッ。」 匡子、いきなり、 「ば…、獏ちゃん。」 瞬間、虎一郎、その声に後ろを…。そして虎一郎も、目を真ん丸に、 「えっ…???…うそ…。」 ひとりの男性、目の前に飛び込んで来た男性を見て、 「おや。」 そしてその隣で料理を食べているふたりの女性、ひとつ椅子から離れて、 「ここ、いいかな…???」 虎一郎、すぐさま隣の輪湖の左二の腕を…。 輪湖、 「うん…???」 そして右の方を…。輪湖もいきなり目を真ん丸く。そして葉子の左肘を右肘で突っつく。 葉子、また一口。輪湖を見て、 「…ん…???」 輪湖、顎で合図。 葉子、さりげなく自分の右を…。 「!!!!」 思わずフリーズ。口の中の物をそのまま、目を素早くパチクリとさせて…。 男性、匡子に、 「久しぶり。」 葉子、いきなり口におしぼりを…。 そんな女性を見て、男性、初めて気づく、 「えっ…???」 その女性と、となりの女性に、 「えっ…???…えぇ~~え…???」 ようやく葉子、口の中のものを、口におしぼりを当てながらモグモグと。 輪湖、 「海江田課長~~???」 虎一郎も、 「か…、課長~~。」 海江田も目を真ん丸く、 「え…、えぇ~~~え~~???…いやいやいや。」 匡子、 「へっ…???…何々…???…みんな…、この人の事…???」 輪湖、数回頭をコクリと、 「うんうんうん。営業推進部の海江田課長~~。ほら、新しく海外から日本に…、赴任…。って、匡子さんには…???…あれ…???」 匡子も、鳩が豆鉄砲を食らったような顔で、 「えぇ~~~え~~???…いやいや、話は聞いてるけど、まだ…、名前までは…。」 輪湖、思わず顔を傾げて…、 「えっ…???…あっ…。だっけ…???」 海江田、 「いやはや…、参ったね~~。まさか、ここで、君たちに会うとは…。」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.17 17:08:29
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