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葉子のその話に獏、
「えへぇ~~。あんなに才能、満ち溢れてるのに…。」 「なんだけど~~。」 葉子、 「別の棚にある、父以外の作家の本は、全部…、読んだ…と、思う。物凄いためになった。」 輪湖、 「…だ、そうです。」 獏、腕組みをして、 「おっと~~。」 そして獏、また腕組みをして、右手を口に、 「えっ…???…子供の頃…???…父以外の作家…???…って…???…もしかして…、何歳の頃…???」 葉子、目をパチクリとさせて、頭を傾げて、 「たしか…。小学校…、3年…???」 その声に獏、 「い~~~~???」 こちらも目をパチクリさせて、 「な、何々…???…じゃ、君…、小学校3年で、その頃の作家の書いた本…、父親の書斎の本棚にある本、全部読んだ…。」 葉子、間髪入れずに、頭をコクリと、 「はい。」 「…って、言うか、もしかして…、漢字も…???」 「はい。」 「あり得ねぇ~~。うそだろ…???」 輪湖、 「そういう人なんです。選葉子と言う女性は…。」 匡子可笑しがりながら、 「ねぇ~~。ヨウちゃん。ふふん。」 獏、 「しっかし…。」 そして顔を懸命に傾げて、 「えぇ~~~~???マジかよ。」 「そんな、グラフィックデザイナーとベストセラー作家の両親の間に出来た、女の子が、こちらの選葉子です。」 輪湖。 獏、そんなふたりに体を向けて、丁寧に、 「ご…ご紹介いただき、誠にありがとうございました。」 頭をコクリと。 そんな獏にいきなり輪湖と葉子、思わず赤面になり、右手を左右に振って、 「いえいえいえ。とんでもない。」 「課長の方こそ、ありがとうございました。」 獏にペコリと頭を…。 そんなふたりを見て匡子も、 「ふふ。」 そして、 「…で…???どうだったの、その…シカゴとやら…???」 3人を見て、微笑んで獏の顔を見て。 獏、 「ふ~~ん、何とか、やってきましたよ~~。なんせ、社長命令ですからね~~。」 匡子、 「えっ…???…そうだったの…???」 「あぁ~~。僕も…、経験ないんだけど…。人昔前の扶桑みたいに…、緩~~い、怠~~い感じになってたんだ。」 その声に虎一郎も輪湖も葉子も、 「人昔前の扶桑…、緩~~い、怠~~い感じ…。」 輪湖、 「…って、どんな感じ…???」 3人ともに顔を見合わせて…。 獏、料理を食べながら、 「君たちは、扶桑に入って何年…???」 葉子、 「8…年…ですけど…。」 そして、輪湖を見て、 「3人ともに、同期なんです。」 「同期…???…へぇ~~~。そっか~~。」 そして獏、顔を2、3度頷かせて、 「8年かぁ~~。うんうんうん。丁度、立ち直って、軌道修正された後の扶桑だもんな~~。」 その話に3人共に、 「えっ…???」 「あっ、いや…。」 そして獏、 「ふふ。君たち3人には、全く、縁遠いかつての扶桑ストーリーだよ。しかも…、しっかりと、封印されてるけどね~~。」 その声にまた3人、 「封…印…。」 「でぇ~~。僕の…シカゴ時代…。」 そこでクスリと笑って、 「まっ。この前までそこにいたんだけどね…。」 その声に葉子、眉を吊り上げキョトンと。 輪湖は、 「くく。」 匡子、 「うんうんうん。聞かせて、聞かせて…。」 佐武郎もニッコリと…。 そして輪湖のグラスを取り、新しいサワーを。 輪湖、 「あ、ありがと。」 凡そ1時間、シカゴの話を聞いて、3人は先に匡子の店を…。 最後に、 「匡子さんと積もる話をごゆっくりと。」の言葉を贈られて…。 獏、匡子に、 「それにしても、奇遇~~。」 その声に匡子、 「えっ…???」 「あ~~。俺の横に座ってた彼女。」 「あ~~、うん。ヨウちゃん。」 「選葉子…???…この前、あるデパートでいきなり会って、いきなり倒れこんできて、いきなり呼吸困難。」 「あら。」 「かかかか。いきなり倒れこんで来たから、抱き抱えて近くのベンチに…。人工呼吸しようかと思ったら、弟さんもいて…。」 「あ~~ん。それで…、とある場所~~。」 「うん。…で、弟さんに、人口…。…そしたら、いきなり彼女、気が付いて…。」 「へぇ~~。」 匡子、 「そういう事が、あったんだ~~。ねぇ~~獏~~。まっ、部署は違うけど…。」 そこまで言って、 「まっ。コイッちゃんは同じ部署なんでしょ。」 「コイッちゃん…???」 「ふん。端の男性。」 「あぁ、佐賀美虎一郎君。」 「わお、凄~~い。さっすが~~獏ちゃん、名前…覚えたんだ…???」 そんな匡子に獏、 「まぁ…、大概、一度見た顔は覚えちゃうけど…。そして、部署の社員なら、すぐにね。」 「うんうんうん。でも…、あんたがここに来たと言う事は、また、前と同じように…。だから…。」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.20 06:28:23
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