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陣屋、
「まぁ…。そんな訳で、懐には…、もしかして、入り…易い…かも…。」 紫を見て。 紫、僅かに頭を傾げて、 「…かも…???」 部長室を出て3人。 蔵井氏、紫と葉子に、 「ふたり供、よろしくお願いします。」 葉子はコクリと。 そして紫は、 「はい。」 社長室。 窓から外の景色を見ながらの天春廿楽、ソファの傍に立つ東風美海に、 「どぅ…???対策室、立ち上がり…???」 「はい。メディア、マスコミ対応には必須の広報からと、ランキルマンヘブンズホテルの現在のコンサルタントの営業と財務からと…。」 腕組みしながら廿楽、 「うん。確か、営業の方は、都沢。そして陣屋の方は、鈴村…紫。」 その声に美海、コクリと頷き、 「えぇ。はい。」 「そして…???」 「はい。鳩崎部長の方からは、新しく、海江田課長。」 廿楽、 「ふん。」 「そして、陣屋部長の方からは、選葉子。」 目をパチクリさせて廿楽、 「選…、葉子…。」 美海、 「あっ、はい。」 廿楽、右手を右頬に、そして、 「選…葉子。なんだか…、久しぶりに聞く名前ね~~。」 その声に美海、 「あ、はい。社長、ご存じでしょうか…。…8年前…。」 「8年前…。」 「聖帝大学からここ、扶桑に入社した。」 「うんうん。覚えてる。一流企業か、行政、若しくは官僚クラスに進むべき人間が…。…あの頃、かなりの評判。」 そんな話に美海、 「えぇ…。」 けれども廿楽、いきなり窓から振り向き、 「けどさ~~。考えてみれば、美波、あんただって、聖帝でしょう~~。…と言うか、まっ、あなたの場合は、私が引っ張ってきたんだけど…。」 そんな廿楽に美海、一礼をして、 「はい。感謝しております。」 実は、この、東風美海(こちみなみ)、かつて、ある行政機関に勤務していた。 優秀な人材、しかも、容姿端麗と言う事あって、周囲からも羨望の目を向けられていた。 そんな中での上司からのセクハラとパワハラが発生。 告訴の一歩手前で握り潰され、行政の道は途絶えた。 けれども、それだけ優秀で容姿端麗。どこからでも人材としては引く手数多ではあったが、 いかんせん、本人が糾弾したセクハラとパワハラがそのままトラウマに…。 しかも、彼女が転職しようとする先には、必ず何かしらの噂が付きまとったのだった。 路頭に迷った頃、その時出会ったのが、その当時の天春宗謙、 美波を廿楽に紹介したのだった。それからの縁である。 廿楽、 「どれどれ~~。」 美海、持っている資料を廿楽に…。 廿楽、最後の一枚を見て、 「選葉子…。完璧に外国人よね~~。…しかも…、凄い学歴。どこもみんな…、名門じゃない。」 「しかも…、聖帝も、首席で卒業。」 そんな美海を見て廿楽、 「何か…、やってくれる…。」 「そう…、思ってます。」 「ふぅ~~ん~~。」 そして廿楽、 「営業の獏に、財務の選。…シカゴからまだ…時、経ってないのに、獏には、申し訳ないけどね~~。」 そんな廿楽に美海、笑顔で、 「でも、大いに期待、しております。」 廿楽もニッコリと、 「ふん。任せる。」 そしてキッパリと、 「とにかく、発端は何…???…それが分からないと前に進まない。幾ら人間は心。…と言っても、人間関係、住んでいる環境、その他、人情的にも、そして、組織間でも、生きていける金額、それ以上の金額が入れば、気持ちは変わるもの。金で物を言う企業は必ず、そこを突いてくる。」 美海、 「畏まりました。」 「ねぇねぇ、葉子~~。買収の件、どんな感じ…???昨日、海江田課長とも…。」 昼休み、社員食堂。炒飯を食べながらの輪湖。 秀美も、 「うん~~。」 その声に葉子、 「ふん。多分、海江田課長も、鳩崎部長に働きかけているとは、思うんだけど~~。なんせ。どっから、こういう話が持ち上がったのかが、さっぱり。」 輪湖、 「うんうん。」 「だったら…。…もし、何も出なかったとしても…。」 そこまで言って葉子、 「…でも。…うん。何も、出ない…はずが…ない。…だって…、内部事情でしょう~~。それがなかったら…、M&Aなんて…、有り得ない。どこから情報を…、ホテルキャッスルチャイナ…。」 少し声を荒げる葉子。そして、また、 「有り得ないよ。」 そんな葉子の顔を見て輪湖、キョトンと…、 「葉子…。」 その2日後…。紫、1本の電話を…。そして…。 その時、財務企画のドアがいきなり開き…、 「お疲れ様です。」 社員たち、瞬間、目を入り口に。 海江田である。 海江田、部署内、あちこち見回して、 「選さんっ!!!」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.07.03 06:28:56
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