「えーっと、確かこの辺りだったような‥」20年前の記憶を掘り起こす。
散歩の途中で足を止めて、キョロキョロしながら考え込んでしまった。
私は今、会社に行く感覚で週5前後散歩をするようにしている。
会社を定年退職して、運動不足にならないようにと、
大治町主催の催し物に参加していたが、
緊急事態宣言は、それらを全部潰してしまった。
愛知県は頻繁に緊急事態宣言が出るので、
家に籠る事が多くなってしまい、結果的に運動不足に陥ってしまった。
それを1年続けていたら、日常生活に支障が出てきてしまったのである。
歩かないものだから、下半身の筋力が落ちてしまい、
姿勢を保つこととか、階段の昇り降りに息切れがするとか、
絶対1年前の自分とは違うことが、浮き彫りになってきたのである。
去年の反省点は、緊急事態宣言を言い訳に、
家から出なくなってしまったことにある。
ロックダウンしているわけでないのだから、
日本の場合、外出して足を使うことは自由である。
散歩することまで、止められているわけでないのならば、
下半身を強化するために、周囲を歩けばいいわけで‥。
それをしなかったのが、去年の不甲斐ない私である。
生活に支障が出てくると、日常がちっとも楽しくない。(*_*)
大治町主催の、ヨガとかバレトンとかに頼っていては、
コロナの終息が不透明な今、運動不足はずーっと続いていくことになる。
いつまでも家でダラダラしていては駄目である。
今年になって、会社出勤という気持ちで、散歩に出るようにしている。
有難いことに携帯に一日の歩数が出るので、
それを一日が終わり就寝につくタイミングで、カレンダーに書き込んでいる。
カレンダーに書き込むと、歩くことへの意識が変わる。
すると歩数も伸びていくから、意識改革は大事だと感じる。
お蔭様でこの半年で、失った筋力を取り戻すことが出来た。
散歩の範囲は30分~1時間半、その時々の天気と用事を考えて決めている。
40年以上会社務めをしていて、毎日バスで通勤していたことを考えたら、
最低でもその位の時間は、歩かないとダメだろうと思う。
散歩で少し足を伸ばすと、隣り町まで行くことになる。
北のほうの隣り町には、甚目寺観音がある。
そこに20数年前は、毎朝6時位から家を出て、
往復で1時間歩いて手を併せに行っていた。
甚目寺観音に行く前に食事の用意はしてあるので、
帰ってきて食事をし、会社に行くために7時半にはバスに乗っていた。
その1時間のコースの途中に、
豆腐を作って販売している小さなお店があったのである。
そこで時々豆腐を買って家に戻っていたことを、思い出したのだ。
スーパーの豆腐と違って、出来たてなので美味しかった。
少しお高めなので、毎日とはいかなかったのだが、買って帰っていた。
その豆腐屋が確かこの辺りだったと思うけど‥。
民家に埋もれた場所だったが、煙突が目印になり見つけることが出来た。
「有った!」と思ったら張り紙が‥「当分の間、休みます。」
当分の間って!?‥まさかコロナ関係で、このまま閉店するとか‥。
張り紙を見て立ち尽くしていると、
外で作業をしていたお隣さんが、声をかけてきてくれた。
「今、店主さんは、身体的な理由で手術を受けて入院しているようで、
退院して体調が戻ったら、また豆腐を作るようですよ。」と教えてくれた。
そうなんだ‥コロナも閉店も関係無いんだ‥良かった!また買いに来よう~。
20数年前に数年間だけ続けていた朝のルーティン。
途中色々忙しくなってしまい、止めてしまったが、
今は会社を辞めて時間にゆとりが有るのだから、このルートを復活させよう。
甚目寺観音にも足を伸ばさないとね。
あの美味しい出来たての豆腐を食べられるのも、もうすぐだと思うと、
考えるだけで、毎日が幸せである。