こんな照明器具があったら良いなと思いつつ無いものは仕方ないので自分で作ってみた
夜を一緒に過ごす照明器具は重要なので色んなものが家にある。それでも、もっとこういうのがあったら良いなと思う事もあって、自分で作った照明器具が幾つかある。最初の頃のLED電球は形態に沿った全面発光は高価で、平面のLEDユニットで構成されたローコストランプの場合、一方向に集中した光軸がやたらと眩しくて鬱陶しいのが難点だった。階段の照明は夜中に起きて照明を付けた場合、光軸が一方向に集中して眩しいというのは問題で、オマケに手の届きにくい場所にあるので、交換が面倒なタングステンも使いたくない。とにかく下方集中の光軸が横方向にも広がり、寝惚け眼でどこから眺めても眩しくない照明が欲しいので、自分で図面を引いてネジ以外の部品は加工屋さんにお願いして作ってみた。口金に近い部分は熱対策と耐久性でステンレス製で、E26ソケットのペンダント用レセプタクルへ結合。2枚の金色のアルミ板と3枚のフロストのアクリル板で集中している光軸を拡散。電球は当時一番安かったオーム電機の40Wを使用。どこから見ても眩しくない。横から見るとこんな感じ。アクリルの拡散シェード3枚は隙間を調整して6角のステンレスネジで固定。それをアルミシェードにアルミの棒にネジを切ったもので連結。真下に照射されるやたらと明るい光を横方面に拡散させつつ、それ自体が柔らかく発光するフロストアクリル板。岐阜提灯が原型のイサム・ノグチ氏による”AKARI”シリーズの、和紙を透過した光が好きなので、プラスチックでその光を再演したかった。LED電球は主に口金部分が放熱で熱くなるけど、電球本体は大したことが無いのでプラ部品でも光源に近づける事が出来る。2つ目が音楽部屋の壁の両サイドにある照明。これも図面を書いて部品は作って貰った。紐を引っ張ってオンオフするプルスイッチ付きのレセプタクルをベースに、フロストのアクリル板と小型のステンレスシェードに加えて、ニッケルメッキのランプガードを追加。反射板は90度の角度で移動出来る。壁の左右に一つずつ設置して壁のメインスイッチでオンした後も、左右別個に本体のプルスイッチで照明を消したり、オンオフ操作で明るさが変わる電球とか、色が変わるLED電球を使えば変化させる事ができる。当初は40Wの防振タングステン電球だった。早々にシェードは間接重視の上向きに変更。その後、シャープのスイッチ操作で電球色と桜色に変えられるLEDに交換。次に防振タングステン電球の60Wに戻したりしたけど、結局はアメリカのアマゾンで見付けたチューブラー型の細長いタングステン電球に交換。今では、それのLEDタイプに交換して落ち着いた。調光対応であれば117V定格というアメリカン規格のLEDも日本では問題ない。アメリカではショーケースなどに使われたチューブラー型電球は日本では入手不可能。ランプガードから飛び出た細長いランプと反射板の対比が楽しい。もう一つが音楽部屋の一角を照らす間接照明+フットライト。元は、だいぶ前になるけど、写真撮影で訪れた山中で放置されて真っ赤のサビサビだった井戸ポンプを発見。落ち葉の中から半分見えている鋳物で重いやつを引っ張り出してみると、特に壊れた部分もなく古物が好きなのと形態が面白いので、特にどうするわけもなく何となく連れ帰ってきた。ゴミ拾いの収穫物は綺麗に洗って乾かした後、暫くしてからワイヤーブラシで全体の錆びを落として、白い防錆塗料を塗ってから外側だけ緑のペンキで仕上げてオブジェに。その後、井戸水が出る口の部分から光が出たら面白いと思い、内部から口の部分に小さなランプを仕込んで見たりしていたのだけど詰まらない。次に屋外の提灯で使うゴムで出来たE26の防水ソケットを外側から吐出口に嵌め込んでみると、見事にすっぽり嵌り込んで固定出来る事が分かりランプへの本格改造を開始。ソケットはそのままでも問題無さそうだけど、口先に抜け止めでM3のタップを立てて、通称イモビスというネジを入れて抜け止め。内部のランプは料理で使うお玉の柄を切ってコの字に曲げて、コの字の下にあたる位置にお玉を配して反射傘。コの字の上の部分に小型のE10ソケットを当てがって、取り付け穴に合わせてネジのタップを立てて固定。鋳物の本体へ適当なピッチでφ4の穴を2つ開けて、内側から上記のお玉ランプユニットを押し当て、表の2つのΦ4の穴から、お玉のコの字の縦棒部分に、ネジ穴の位置をケガいてM3のタップを立てて、ポンプの胴の中にお玉ランプユニットを固定。電源ケーブルはレトロ感を出すために黒い0.75sqVSFのツイスト線を使用して、途中に中間スイッチを入れてオンオフ。本体後ろ側に適当な穴を開け、電線を通す部分はスパイラルチューブで保護。2つのソケットとの配線は閉端接続子で圧着してパラ接続。お玉が硬いステンレス製なので曲げたりタップ立ては少し大変。最初は暗めのナツメ球を入れていたけど、明るいミシン球に替えた後に、今では白いLED電球を仕込んで上に古い浮き球を乗せた。お玉ランプは壁と天井への間接照明を担う。浮き球は主に内部への埃防止と雰囲気作りで、お玉の反射傘と内部の白い防錆塗料のお蔭でかなり明るい。フットライトの当初はタングステンの2C球で雰囲気も良かったけど、LEDに交換するにあたり電球色ではなくオレンジが強いものを選択したのは、足元の注意喚起の意味合いがある。階段の足元を照らすオレンジ色の照明と、歪で気泡を含んだガラスの浮き球を通した、淡い水色の間接照明は機能も雰囲気も申し分ない。先週、手違いで未完のものを間違えてフライング投稿してしまった。改めて再投稿。