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ＭＩＮＴ　ＲＯＯＭ　

[映画館で観た!!] カテゴリの記事

全46件 (46件中 1-46件目)

【大奥】

★★★★ ……★は5個で満点。☆は半分。今回はちょっとオマケ気味。(-。-)y-゜゜゜ネタバレ有りなのでご注意。【物語】江戸時代、第七代将軍徳川家継の治世。男だけを襲う謎の疫病により、男性の人口が激減した日本では、全ての要職を女性が担い、数少ない男の価値は子種を残すことのみであった。そんな男女逆転した世にあって、水野祐之進（二宮和也）はもはや芸事と化した剣術に打ち込み、武士としての道を追い求めていた。だが彼は、困窮した旗本である家を救うため、大奥にあがることを決意。それは互いに恋心を抱きながらも、身分違いの叶わぬ恋の相手である大問屋の娘、お信（堀北真希）への想いを断ち切るためでもあった。意気揚々と月代を剃り上げ、髷を結い大奥にあがった水野は、これまで見たこともない程の数多の美男が集められている大奥に驚愕する。徳川の血を絶やさぬため一人の女将軍のもと、3000人の美男が集められたといわれる女人禁制の男の園。そこでは将軍の寵愛を求めて、日夜、才色兼ね備えた男たちの熾烈な競争が繰り広げられていた。不条理な世界で、容赦なく様々な嫌がらせの洗礼を浴びせられる新入りの水野であったが、持ち前の度胸と、良き理解者である古参の先輩格、杉下（阿部サダヲ）の助言で窮地を切り抜けていく。冬。幼少で逝去した家継に代わり、紀州より第八代将軍徳川吉宗（柴咲コウ）が迎えられた。策謀の果てに将軍の座を掴んだ吉宗は、武芸を好み、一人で馬を走らせる様な男勝りな面もありながら、不況の世を憂い、質素倹約を旨に果敢に政治の、そして大奥の抜本的改革に挑む知性に富んだ女性であった。吉宗初の大奥へのお目見えとなる“総触れ”を控えたある日、水野は大奥総取締、藤波（佐々木蔵之介）から、将軍の“お手つき”として寵愛を受ける可能性のある御中ろうの位への昇進を告げられる。“総触れ”の日、美男揃いの大奥の中から、更に選ばれし者たちが色とりどりの裃で着飾り、御鈴廊下を埋め尽くす中、水野もそこに加わった。そして鈴の音が鳴り、今まさに将軍吉宗が姿を現そうとしていた……。http://movie.walkerplus.com/mv45992/　より流用させていただきました。【感想】流用した荒筋が長いんでびっくり……（笑）。面白かったよ、時代物ＳＦ。江戸時代は第八代将軍吉宗が就任したての頃、男女逆転大奥でも悲喜こもごものドラマが起きていた。《二宮クン》は主人公として二重丸……27歳なのに19歳の設定。お肌がキレイで童顔だからアップにも耐えてＯＫだったけど。《玉木サマ》は副主人公として花丸……妖艶かつ美しき御中ろうでありました。今30歳？　うわ、《ニノ》と３コしか違わないの？　大人と言うか《蔵之介サン》とのラブシーンはホンのちょっとだったけど、お似合いでござったわ……しかし二人とも骨ばってて痛いんじゃないのと想像してしまったよ。“男×男の濡れ場”はホントに《玉木サマ》が美しい。男女逆転の男色というより、侍にみられた“念者の関係”みたいな雰囲気があってあまりエロくなかったな……そっちの方で何か見たいよ【菊花の契り】とかね。吉宗役の《柴咲コウ・サマ》は凛々しくて、ちょっとガサツではまり役。彼女が主役で続編かドラマが観たいと思ったよ。暴れん坊将軍よろしく、白い馬での早駆けはどうして真っ赤な水干着なきゃならなかったのか不明で違和感あったけど。商家の一人娘役《堀北真希チャン》も素朴・ナチュラルメイクで可愛かった。ただ編集の関係か、恋しい男と逢うシーンがいつも同じ着物だったんだよね。（映像中には何度か着替えてるんだけどね……その着物でまとめ撮りしたの？）絹の着物は贅沢品だったから同じものでも不思議はないけど、せめて帯と半襟くらいは替えるやろ～、女心無視してはいかんよ～、大奥では着替えいっぱいしてるんだから～、とまあその辺が無神経っぽかった気がする。女性の【大奥ドラマ】のように、百花繚乱・着物が美しいのも眼福。だいたい時代劇じゃ、男は将軍とお小姓ぐらいしか着飾ってないから新鮮だったし。それからパンフレットにもあるように、メイクは割と自然で良かった。……厚塗りには飽き飽きしてたからね。そして大奥の仕事のピラミッド構造はそのままだったので、歴史の勉強にもなった？男女逆転と言っても、病気が元で男性の人口が４分の１になってしまったから、という設定だからね。ま、今の日本では“植物系男子”が増えてるからこそ、こういうストーリーになったとも思える。（《よしながふみ》の作品はあっさりしてて奥が深かったりするのだ）もともと日本は母系社会だし、その方が戦争が少なくて平和だし。（《倉橋由美子》の小説に母系社会のＳＦがあったような気がするんだけどな～？）他の国だったら、“一夫多妻制度”でも導入する所かもね？＊＊＊＊＊映画館はTOHOシネマズ錦糸町、スクリーン４。私は原作を読んでいたのでそのギャップのこそばゆさを楽しんでいたのだけれど、両隣のオバ様達は読んでなかったらしくて、驚いたりザワザワしたり。特にラストのどんでん返しの“粋な計らい”に関してリアクション起こしてたけど、ちと優越感持ちましたな。レディス・デーだったので、ほとんど女子でいっぱい。おっさんが途中スクリーンを過ぎりましたけど、『多分理解できないんじゃないかな～？』と思いましたよ。嵐のファンだったら小学生でもＯＫな気がします。ラストの歌がいいよ……作品内のエピソードともリンクしてるし。

2010.10.10

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【インセプション】

★★★★ ……★は5個で満点。☆は半分。ネタバレ有りなのでご注意。【物語】ドム・コブ（レオナルド・ディカプリオ）は人がいちばん無防備になる夢の中にいる状態のときに、その潜在意識の奥底に潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという犯罪のスペシャリストである。危険極まりないこの分野で最高の技術を持つコブは、陰謀渦巻く企業スパイの世界で引っ張りだこの存在だった。しかしそのために、コブは最愛のものを失い、国際指名手配犯となっていた。そんな彼に、幸せな人生を取り戻せるかもしれない絶好のチャンスが訪れる。そのミッションは、インセプションと呼ばれるものだった。それは彼の得意とするアイデアを盗むミッションではなく、他人の潜在意識に別の考えを植え付けるという難度の高いミッションで、ほぼ不可能だと言われていた。それでもコブは、それを最後の仕事と決め、業界トップの類まれな才能をフルに活用し、万全の準備をしてミッションに挑む。しかし、予測していなかった展開が彼を襲う。http://movie.walkerplus.com/mv45531/　より引用させてもらいました。【感想その他】人の心の中にある“夢”。“現実の記憶・心が求める夢・理想”と“脳が見せる夢・潜在意識”。これが入り組んで出てくる。判り易く説明も入ってたと思うけど、やっぱりややこしい。“夢”に関する知識があった方がいいのと、作中出てくるキーワードについて知っていた方が良い、とは思った。主人公の《コブ》はいわゆる“夢のサイコダイバー”で産業スパイ。“他人の夢”に潜り込んでアイディアを抜き取ったり、植えこんだり……。ＳＦ設定なんだけどそれがさも当然の世界である、といきなり物語に引き込まれる。なので、最初は少し戸惑う。しかも日本語で始まったので、『あ、うっかり日本語訳の方を選んじゃったか？！』と思った。それはすぐにカン違いと判るけど……ジイさんが出てきてこんにちわ、なので……ヾ(^o^;) ｵｲｵｲしかしホントに《渡辺謙》はハリウッドスターだったな～。“幾層もある夢の世界”“共有できる他人の夢”夢なのに結構理論的というか、ベースになる世界を作る“設計士”が必要というのも面白かった。そして、アイディアを盗む事より植え込む事の方が難しいという……それが“インセプション”。日本人《サイト―》はライバル会社の次期社長《ロバート・フィッシャー》の心（潜在意識）に、アイディア（思考の種）を植え込む事を《コブ》に依頼し、《コブ》は自分の目的のためもあって《ロバート》に夢を植え込みに行くプロジェクトを組む。設計士……《アリアドネー》。ギリシャ神話に出てくる名前だなぁと思っていたら、『恋する男《テーセウス》を牛の怪物《ミノタウロス》の住む《ダイダロス》の造った迷宮から救い出すために糸球を渡した女性』だった。うん、判り易いキーワードだったね。チャーミングで優秀な大学生だ。ポイントマン……《アーサー》。そのシャープなスタイルや顔、結構好み。アクションも良かった。偽造師……《イームス》。胡散臭い感じが似合ってた。夢の中で他人に成済ます能力はホントは凄いんだろうな。調合師……《ユスフ》。たぶん薬オタク？　シャンパンの飲み過ぎでベースの夢は雨降り、ってのはおかしかった。肉体的要因は夢に影響するんだね。観光客……《サイト―》。任務がちゃんと遂行されるかどうか見物するためにプロジェクトに加わるが、危機的状態に陥る。そして《コブ》。彼が抱えている問題がネックになっているのだが、それがミステリアスな悲しみと狂気を醸し出し、どうして危険なプロジェクトを強引に行おうとしたのかを提示していたな。死んでしまった妻《モル》。会う事の叶わない２人の子供達。《モル》に関してはやはりギリシャ神話の【オルフェウス】を思い出した。たまたま《阿刀田高》の最新刊【闇彦】を読んでいたせいもあるけど。《ロバート》はどっかで見た役者だなぁと思ったら《キリアン・マーフィー》だった。繊細で孤独な悲しみを抱いている二代目としては適役???【市民ケーン】の『薔薇のツボミ』的落ちは、感動する所なのかな？いやいや予定調和と見るべき？……果たして彼は受け継いだ会社をどうするだろうね？……植え付けた種は期待通りに芽吹いて大樹となるんだろうか？この辺は突っ込みたいところだった。まぁ、素直な性格みたいだったから“アイディア”は育ちそうだけど、性格が複雑だったり歪んでたらどうなるんだろうな～？そう簡単に行くものかい？（だから、失敗例が《モル》のインセプションだった訳で……）さて、事前にネットで“トーテム”について読んでいたので、それが良かった。回り続ける“コマ”は果たして止まるのか……???夢か現実か、どっち???余韻が残るエンディングだったけど、このプロジェクト・チームでまたミッションをとも思ったので、続編があってもいいなぁ。監督は《クリストファー・ノーラン》。あの【メメント】【バットマン・ビギンズ】と【ダークナイト】の、だ。東京、ロンドン、パリ、モロッコ、タンジール、ロサンゼルス、カルガリーと世界中のロケ地、豪華なセット、意外性のあるメーキング……しかしこの人ホントに“要塞”好きだよね。崖とか山に造って、派手に爆破したり燃やしたり……その辺カタルシスで好きだけれども。そういえば【パプリカ】というアニメがありましたっけ。夢の世界が現実に駄々漏れしちゃってさぁ大変……てな印象だったけど。これ、原作は《筒井康隆》。“夢”についての小説がいくつかあったな～。【夢の木坂分岐点】とか。それと【サイコダイバー】は《夢枕爆》のシリーズ小説から来た言葉だった……すんごく昔に読んだので忘れてた!!!＊＊＊＊＊映画館は【TOHOシネマ錦糸町】スクリーン１。ネットでチケットを予約していったので、夏休みで子供がいっぱいの中、時間ぎりぎりに行ったけどスムーズに入れた。席も前よりの真ん中で満足。今、ちょっとした試験を受けるため勉強中なんだけど、全然はかどらなくて煮詰まって来たので息抜きをと思って……って、自分、息抜きばかりでダメダメなんだよね～。でも、頑張ろう!!!

2010.08.18

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【告白】

★★★★ ……★は5個で満点。☆は半分。ネタバレ有りなのでご注意。　【物語】とある中学校。終業式後のホームルームで、1年B組の担任・森口悠子（松たか子）は、37人の生徒を前に語り出す。私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです……。一瞬、静寂に包まれる教室。事件に関わった関係者たちの告白によって真相が明らかになっていく中、森口は、罪を犯して反省しない犯人に対し想像を絶する方法で罰を与える……。http://movie.walkerplus.com/mv45781/　から引用させていただきました。【感想】『どっか～ん!!』あ～スッキリした。面白かった。これが一番目に感じた正直な気持ちでした。その後そっと周辺を見回して、こんな気持ちになっていいのかと心配になりました。“見る立場”によって感想は変わるだろうなぁ、とは思いました。例えば母親の立場だったら焦燥感に囚われるんじゃないだろうか？　なんてね。３人の“母親の物語”とも観ることが出来るし。ただし、これぞ“真正の母性”でもあると思います。自分の子が一番で他の子供なんてどうでもいい、その父親だって所詮種馬、社会的な保護（金）が出来なければいらない、自分の血を引いているのだから才能があるべきで、応えなければいらない……。彼女たちは“自分”を優先したんですよ、とは言え非難される事では無いね。子供は彼女たちの“触手”なので、自分を優先したなんて思ってないでしょう。先端にあるのが触手……まさに敏感で大切な自分のはず。ま、へその緒で繋がった自分の一部だったんですから、産んで分離させられたとしても“子供＝私”です。『親の躾が悪い』なんて社会的なキレイ事、本当は通用しない……ほら、父親が出てこないでしょ？自由を謳い放浪し、外面良く教育本を書いた男は下半身も自由に過ごして“エイズ”を貰った、ので女は子供は一人で育てる事になった。息子を妄愛して『可哀想に……』と呟いた女の夫は単身赴任で家に居ず、だからこそ絵に描いたような美しい家庭を嘘の日記で固め、見栄を張らねばならなかった。家庭のためにその才能を我慢していた妻に夫から求められるものは、実は彼女でなくても良かった、のでその男とは別れ、息子を捨てた。暴力や殺人への衝動って誰の心の中にも大なり小なりあって、大人になれば自分の中の“獣の姿”も自覚しているし（いやいや、現実はそうでもないんだろうけど）、法律というものもあるから（だから法律が出来たんだし）抑止力も大きいのだろうけれど、まだ未分化な、しかもその衝動が芽生える“思春期”の子供……これは彼らに対する警告でもある。それにしても、“殺人を犯した子供が法で取り締まれないのなら、その親が報いを受けろ、それを育てたのはお前なのだから　”と。こんなメッセージを受けました。実際、そういう風に物語は進む。一見、関係のなさそうな人間が無邪気に関わることで犯人２人を追いつめて行く……。主人公の計算が、《松たか子》の品の良さそうな顔やスタイル・淡々とした演技が、その凄さ・怖さをジワジワと味あわせる。ラスコリーニコフの【罪と罰】が作中引用されるけど、まさにこの主人公の傲慢さが罰せられるべき、人間の根源的な悪……なのかもしれない。　なんてね（パラ読みしかしてないんだ、実は）。最近会社で私に嫌がらせをした２～４人の集団が、全員子供がいない（出来なかった）女たちばかりで、『ばれなきゃいいのよ、疑われたら“証拠もないのに疑った”と逆切れしてイジメの材料にすればいいのよ、証明しようが無いんだから事実を知らない人には嘘を言ってもいいのよ』という理屈を唱えていたのを知っているので、『子供がいたらこういう事を教えるのかよ？』と思ってた。お前ら、だから子供出来なかったのか？　と疑うほどに。なんてね。原作は読んでないです。中島哲也監督の作品は【下妻物語】は原作もを読んでいたし、映画も観た。それで期待して観た【嫌われ松子の一生】はどうも好きになれなかったので、その後の作品は観ていなかった。でも、映像的に見せるのが・心理描写を描くのがうまい監督、邦画に在りがちな間延び感をあまり感じさせない監督、と思っている。＊＊＊＊＊TOHOシネマズ錦糸町。隣りの女が私の席に座ってた。『すいません』の一言もなかったので、確信犯だったらしい。『ちっ、来やがった』と舌打ちが聞こえてきそうな感じの悪さ。こういう気持ちの悪い奴が罰を受ける映画は尚さら気持ちがよかったような？

2010.06.12

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【プリンス・オブ・ペルシャ時間の砂】

★★★☆　 ……★は5個で満点。☆は半分。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋史上空前の繁栄を極めていた古代ペルシャ。そのスラムの少年ダスタンは、トラブルに巻き込まれた友人を助けるため大勢の兵士に立ち向かっていた。その勇気ある大胆な行動を見ていたペルシャの王は、彼を養子として迎える。15年後、勇者に成長した第3王子ダスタン（ジェイク・ギレンホール）は、兄や叔父ニザム（ベン・キングズレー）と共に、聖なる都アラムートの征服に成功する。アラムートの娘で、神に仕えるタミーナ（ジェマ・アータートン）は自ら命を絶とうとする。しかし、ダスタンが戦利品として短剣を手に入れたことを知ると降伏し、捕虜の身に甘んじる。勝利を祝う宴の席で、ダスタンは父王にアラムートの法衣を送る。王がアラムートの姫タミーナをダスタンの妻とするよう命じると、法衣に塗られた毒によって絶命する。ダスタンの2人の兄は、彼を暗殺者として捕らえようとする。しかし、タミーナがダスタンを王宮から逃がす。タミーナの目的は、ダスタンの短剣に納められた“時間の砂”だった。時間の砂を使うと、時を戻し、過去を変え、世界を支配する強大な力を得ることができる。ペルシャ帝国軍と、謎の暗殺者集団ハッサンシンから追われながら、ダスタンとタミーナは時間の砂を求めて旅立つ。http://movie.walkerplus.com/mv45793/　から引用させていただきました。★感想お姫様登場!!!　で思ったことは、『顎っ!!!』でした。まぁ、《ジェイク・ギンレイホール》が“馬面”だからお似合いか……。よく見りゃ美男美女ですが。ディズニー映画というのは安全安心印の良心作品？ってことで、結構楽しめました。人がバンバン死ぬけれど、キーワードは“時間”だからね。物語はジェットコースターがごとく進んだって印象。取りあえず男女のロマンスよりも“兄弟の絆”の方に力が入ってたかな。暗殺団の首領が使う“蛇”が映像的に恐くてカッコよかったな～。“偉大なる父・王”はストリートチルドレンの《ダスタン》を見染めて養子にした。これって予感が働いたせいらしい。未来のための布石として彼は必要とされた……と。実際、王位継承権はないものの破壊や人殺しを好まない《ダスタン》は行動と策に長けた戦略を用いて戦い、気さくな性格は民衆の心を掴んでいた。彼は２人の兄を助け、路上から救い上げてくれた父王を尊敬し愛していた……。にもかかわらず父殺しの汚名を擦り付けられた。それを雪ぐべく壁を駆け上がり、屋根を飛びまくって大活躍する。アラムーとの姫《タミーナ》と一緒に。そして全ては時が解決する……“魔法の時間”、がね。＊＊＊＊＊映画館は《TOHOシネマズ日劇・スクリーン１》Ｅ列はちょっと前過ぎだったかな～。でも満足。ランキング２位（？）にしては空いてたかも。でも続編があっても良さそう。

2010.06.05

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【Dr.パルナサスの鏡】

★★★★　 ……★は４個あげたいけれど点数は７５点。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋「未来世紀ブラジル」のテリー・ギリアム監督によるファンタジードラマ。人々の隠れた欲望を形にする魔法の鏡「イマジナリウム」を出し物に一座を率いて旅するパルナサス博士は、かつて一人娘を16歳の誕生日に悪魔に差し出すことを条件に永遠の命を手に入れていた。娘の16歳の誕生日が3日後に迫る中、博士は新たに一座に加わった青年トニーとともに最後の賭けに出る。出演はパルナサス博士にクリストファー・プラマー、トニーに本作撮影途中で急死したヒース・レジャー。（http://eiga.com/movie/53215/から流用させていただきました）★感想《ヒース・レジャー》の遺作となった作品。《テリー・ギリアム監督》なので極彩色ファンタジー・マニアック・寓話的・チープな香り＆矛盾と崩壊を内包していながら、割とちゃんとした落ちが着くといった内容かな～と思っていたんだけど、まぁ一応その範囲に入ったかな？《ヒース》の代表作はなんと言っても【ダーク・ナイト】だと思うけれど、遺作にはこちらが相応しい気もする。まるで“鏡の中のジョーカー・ジョーカーの悪夢”と言い換えてもいい位だった。……《白いピエロ・トリックスター・狂言回し》の《トニー》の役は。外見はお洒落な色男だけれど“欲望と虚無を抱えた男”といった感じで、“死さえも欺く演出”の後、結局最後には吊るされて死んでしまうという役処だったのが、本当に死んでしまったという事実は凄いと思える、あまりにも皮肉な事だったね。【ブロークバックマウンテン】【ダークナイト】と、役に入り込み取り込まれ（取り憑かれ）てしまう役者だったんだなぁ。作中半ばで亡くなってしまった彼の穴埋めとして《ジョニー・デップ》《ジュード・ロウ》《コリン・ファレル》がそれぞれ分担して演技した。“鏡の中＝虚構の世界”では、その案内人は“欲望の持ち主の好みの顔で現れる”といった感じになったので、かえってよかったのでは？とも思える演出となった……これも皮肉だったけれど、【モンティパイソン】【バロン】【未来世紀ブラジル】の《テリー》の作品だったらさもありなん、しかも《ヒース》の死で完成したという現実と虚構がオーバーラップした不気味・摩訶不思議な作品となったと思う。でも、popでキッチュな感じの印象・仕上がりになったよね～。《Dｒ.パルナサス＝神》VS《Mr.ニック＝悪魔》という構図も見て取れたけれど、《パルナサス》が自分の欲望のために娘を差し出す約束をしてしまっていたとかいう物語は、いかにも人間臭い【ファウスト】的な設定で、“神”は何処にいる？みたいな謎掛けだったんだろうか？最後は悪魔さえもうまく出し抜くというか、“女性”はそういった理屈抜きに欲望すら従えて生きて行く……というような落ちで、ちょっと肩すかし。だけど、なんだかホッとさせられたな～。しかし娘役の《リリー・コール》が可愛かったな～。あの幼顔にセクシーでスッキリした体つき。アンバランスな魅力があった……今後はどんな作品に出演するんだろう？楽しみだ。とにかく作品は色んな寓話が含まれていて、カラフルな出来だった気がする。たぶん、また後で観ると違った印象になるのかな？＊＊＊＊＊映画館は……えーと、どこで観たんだったろう？感想アップを溜めてしまったので忘れてしまったよ。【アリス・イン・ワンダ－ランド】《丸の内ルーブル》【のだめカンタービレ　最終楽章・後編】《TOHOシネマズ日劇》【第９地区】《丸の内ピカデリー》と、まだまだあります。がんばってアップしよ～っと!!!

2010.05.22

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【シャーロック・ホームズ】

★★★★ ……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋1891年のロンドン。名探偵シャーロック・ホームズ（ロバート・ダウニー・Jr）は、相棒のジョン・ワトソン（ジュード・ロウ）とともに新たな難事件に挑むことになる。それは、貴族でありながら秘密結社を結成し、魔術で世界を操ろうと企むブラックウッド卿（マーク・ストロング）を捜し出して捕まえるというものだった。だが、非情な野心とずば抜けた頭脳を持つブラックウッド卿は、ホームズとワトソンにとって恐るべき相手であった……。http://movie.walkerplus.com/mv45312/　から流用させていただきました。★感想『《龍馬》に続いて《ホームズ》も“テンパー”なのかよ……!!!???』初っ端に抱いた感想です。♪(*￣ー￣)ｖ“シャーロキアン”とは言わないまでも、小学校４年生からホームズ・シリーズにはまった自分としては、色々思い入れとイメージを持っていたのです。なので《ロバート・ダウニー・ジュニア》の《ホームズ》の第一印象はこれでした。『《ルパン》と《ホームズ》どっちがいい？』女子の間では《ホームズ派》は少数派、つうか直情的でお洒落に女性を口説く魅力的な色男で泥棒な奴《ルパン》がイイ、と言う連中が多数決で正しいと言う環境に居た私。……それは後にヒネクレまくって“腐女子”への道を歩む一つの要因となった訳ですが。『え～、ワトソン×ホームズじゃん???』と思ったんですが、その辺はパンフレットにかの《大槻ケンヂ氏》が詳しく展開して下さってました。ので書く事が無くなちゃった感じ。にしても《ジュード・ロウ》の《ワトソン》は私は違和感なしでした。もともとこういう印象を持っていたのが２割増しハンサムになってスクリーンに具現化したという感じでした。彼は《ホームズ》が天才すぎるための引き立て役・記録役だけではないはずだと、そう思っていたからです。《ホームズ》の女性的ともいえる繊細な神経を支える強さを持った男性・しかも都合よく医者、だと読んでいたので。この映画はその辺を良く描いているな～と。《ロバート・Ｄ・ジュニア》の外見は違和感ありまくりでしたが（どうもね、ユダヤ系の顔に見えてね～と後で調べたらお父さんがアイルランド及びユダヤ系でした。《ホームズ》は生粋のイギリス人だって設定は原作にはっきりとは書かれてなかったと思うし、むしろ出生については秘密があるとういう事を匂わせたエピソードもあるのでいいんだけどもね……記憶違い???）、その行動についての解釈は納得でツボだったかな。とにかくお目目ぱっちり、下睫毛バサバサで無精ヒゲ生えてて、コーデュロイのコートを着こなす???（う～ん、１９世紀末のイギリスの知的階級者が正装する時はウールのコートなんじゃないのかなぁ???　コーデュロイはジーンズにもあるように綿織物で、確か労働者階級の着る物だったような記憶が……フランスからの輸入モノって設定???）そんな《ホームズ》でしたが、これは有り、でしょうね。《ホームズ》は天才的な観察力と推理力を持ったエキセントリックな男でした。体術バリツを駆使する相当な格闘家であり、またヴァイオリンの名手でもあり、コカイン中毒者でもありました（《ロバート》も薬物中毒の過去あり!!!）……あと、引きこもり君、ね。女性に対してはその家事能力には敬意を表し、男よりも肉体的にか弱く、精神的には愚かな生き物（理解不能）と認識してようです……ただ一人の女性《アイリーン・アドラー》を除いて。《アイリーン・アドラー》、彼女は相当謎深き女性として描かれてしかるべきだと思いましたが、男性的思考回路を有していて魅力的でアクションもこなすにしては……まぁ、《レイチェル・マクアダムス》はもう少し何かが足りないかなぁとは思いましたけど（色気？）。自由奔放な悪女ってところは十分に表現していたようです。むしろ《メアリー》のほうが精神的には大人で神秘的だったかもしれないです。当時家庭教師をしていた女性の立場と言うのは社会的には相当不安定・低くて、にもかかわらず知性・礼節が無ければやって行けない職業でした。知識階級だが貧しく、後ろ盾もないので結婚によってしか成功は有り得ない・また独身者も非常に多かった……ので、《ホームズ》が『婚約者を乗り換えた』と言ってワインをぶっかけられるシーンなどはその当時の女性の社会的地位を踏まえたシーンでもあったと言うか。《ワトソン》が選んだ女性ですからね……お似合い、かな？（後には別れたんだったかしら？　《ワトソン》の浮気が原因で、あれ？違った？）　《アイリーン》はブリューネット、《メアリー》は金髪。この辺も対比として面白い、判りやすい構図だったかなぁ（髪の色は色々な象徴・意味を含むので……って“赤毛連盟”がありますからね）。今回の敵は《ブラックウッド卿》。黒魔術を駆使する殺人鬼・悪魔に匹敵する思考回路の持ち主……秘密結社の儀式の落し胤。でも《モリアーティ教授》よりは小物だったみたい。（《マーク・ストロング》、なぜか《海老蔵》に似てると思っちゃった……）外見的にはむしろ旧来の映像や挿絵の《シャーロック・ホームズ》の姿を彷彿とさせます。《ジェレミー・ブレット》とかのヘア・スタイルでしたし。鳥打帽にインバネスは薄曇った寒空の霧が発生しやすいロンドンの気候にはしっくり来るとは思うんですが、そんな服装をしていたという記述はどこにもなかったし……。まぁ、推理物と言うよりコンビ・アクションものとして楽しめた作品でした。あと、ビクトリア朝の香りも楽しめるってところかなぁ。（次回作有りだといいな～、や、当然あるでしょうね）＊＊＊＊＊映画館は【TOHOシネマズ錦糸町・スクリーン１】後ろの席でポップコーンをコリコリ……背中を蹴られること２回ほどありましたが、天気も悪かったせいか空いてました。しかしどうして冷房入れたのかなぁ???それほど強くは無かったけど、コートのボタンを止めなきゃならなくなるほど、でしたよ。あと、ここの別のスクリーンで上映直ぐの【ライヤー・ゲーム】を観たんだけど、左隣の高校生カップルの女の子は携帯画面をしょっちゅうチラ見して（メール待ち？）その光が凄く迷惑だったのと、後のバカ男はイスの背中を数回蹴るし（そんなに長い足かよ???）、右隣の女の子３人グループはポップコーン食べながら《松田翔太》が出るとキャーキャー騒ぐのはまぁ仕方ないと思ったけど、映画が終わったら持ってたポップコーンの入れ物を床に落として椅子の下に蹴り込んで帰りやがりましたよ……やっぱり錦糸町なんだな～ガラ悪いね～!!!　と、そう思っちまいました。（根拠は無いのにそういうイメージなんだよね～……って、馬券売り場のある所ってそう成りがちな気がするけどね）なので、映画の感想は書きそびれております。

2010.04.07

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【アバター】

★★★★☆ ……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋22世紀。人類は地球から遠く離れた宇宙にまで進出していた。そこで豊かな大自然と未知の動植物が生息する衛星パンドラに出会い、“アバター・プロジェクト”を開始する。青い肌と人間よりも大きな体を持ち、原始的な生活を送る先住民族“ナヴィ”が暮らすこの星の大地には、莫大な利益をもたらす鉱物が眠っていた。だが、大気は人間にとって有毒な性質。鉱物採掘を実現するには大気の問題をクリアしなければならない。これを解決するために、ナヴィと人間のDNAを組み合わせた肉体“アバター”を生み出し、自由に活動できるようにすること。それがプロジェクトの目的だった。戦闘による負傷で下半身が麻痺、車椅子の生活を送っていた元兵士のジェイク（サム・ワーシントン）は、体の自由を取り戻すために計画に参加、“アバター”を手に入れる。だが、パンドラの地に降り立ち、ナヴィと触れ合ううちに、族長の娘ネイティリ（ゾーイ・サルダナ）と恋に落ちる。次第にパンドラの生命を脅かす任務に疑問を抱くようになったジェイクは、やがてこの星の運命を決する選択を強いられていくのだった……。http://movie.walkerplus.com/mv45216/　から引用させていただきました。★感想つまり“侵略戦争”の話です。パンドラの地下鉱物に目を付けた地球人がそれを手に入れたいと欲したことが物語の発端。そして“悪＝地球人”“善＝パンドラ星人”という解り易い図式です。ま、地球人側にも“穏健派＝科学者”と“武力派＝軍人・商人”と居る訳ですが。とりあえずは平和的に『“原住民”を教育して（衛星について科学的データを収集しつつ）その土地から移住してもらって、地下鉱物をそれなりの報酬で頂く』という名目の『アバター・プロジェクト』発動で様々な物語が派生してゆくと。良く出来たお話ですが、こういう『ヒーローが元スパイだったけど、原住民の娘と運命的な恋をして(たいていが王の娘)、彼らのために戦う』と言うストーリーは有り勝ちなもの。ま、その表現が素晴らしければ感動する事は必須なので、文句を言うつもりではないのですが。“蒼い肌の原住民”は人類と比べると尻尾もあってトカゲと猫類のミックスみたいな容貌です。私は結構好きですが、好みが分かれるかも、ですね？ＣＧは作画・色彩共に美しいです。技術進歩ここまで来たんだなぁと感慨深い気もします。これからの映画には必要不可欠になって行くかもしれません。そして、森の中を珍獣に追い回される所とか、空に浮かぶ島から滝の水が落ちている所とか、デジャブだなぁ？と思ったら【ONEPIECE】とそっくりなのでした。ま、どっちかがパクリっていう事じゃないと思うけど、この辺は興味深かったな。あ、《宮崎駿》作品もデジャブ、ね。なので、“空に浮かぶ島”に関しては感動が今一つでした。でも、主人公の《ジェイク》が翼竜に乗って空を飛ぶシーンはワクワクしました（【ハリー・ポッター】でもこの技術を使って欲しい）。この浮遊感は素晴らしかった。ま、彼が翼竜の王と呼ばれる＜レオノブテリクス＞に乗れてしまうとの辺りには予定調和が感じられたけれど、物語的にはそうでないと困ると思ったし。しかし、ナヴィ族の生活の中心にある“ホーム・ツリー”が引き倒されるシーンには涙が出ました。『人類は何度でも同じ愚を繰り返す』と怒りさえ感じました。いつの間にかパンドラのナヴィ族の暮らしに同調していたんでしょう……あそこまで自然と調和同調する生き方を、今の人類が出来るとは思えないので、お伽話でしかないのかもしれませんが。鬱蒼と生い茂る草木、ジャングル・昆虫・不思議な花々・不思議動物・恐竜に似た生き物たち……。３Ｄはこの美しいＣＧの映像を活かす素晴らしい手段……ではありましたが、私は映画を観る時は眼鏡使用の人なので３Ｄ眼鏡を掛けていると耳に二重にツルを掛けることになってしまい、重くて痛い、のでした。２時間４２分の上映を我慢で通しましたが、そこの所、どうにかならないかなぁ？＊＊＊＊＊映画館は【TOHOシネマズ日劇・スクリーン１】２２日の先行上映を予約して観に行ったので、中央前よりの席でしたが（Ｊ）、どうして私の前には座高の高い奴が座るんだっ!!??　と少し呪いたくなりました。前の奴、頭半分隣の人よりもデカイ……ムキャ～!!まぁ、映画がどんどん佳境になって行くと共に頭が座席に沈んで行ったので赦すという気になりましたが……ヾ(￣o￣;)。映像に詳しい友達の話では、観る角度でも３Ｄは違ってくる、とのことなのでなるべく正面がイイらしいです。この映画館では“叙々苑バーガー”が食べられます。飲み物を持って行っていたので『バーガーだけ』と言ったら、『800円のセット売りだけです』と言われてしまいました。そんなに貧乏じゃなかったのでＯＫしましたが、憐れまてる気がしてしまいました（なんでだ？）。タレの味は結構美味しかったけど、温め過ぎだったので食べにくかったのと、お肉はそこそこかなぁとの印象でした。バンズじゃなくてご飯に挟んであります。むしろセットのコーヒーが熱々で良かった♪♪♪あと、映画館温め過ぎでした……いや、映画で興奮した観客の熱気のせい？

2009.12.25

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【のだめカンタービレ最終楽章前編】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋プラティニ国際音楽コンクールで優勝した千秋真一（玉木宏）は、エリーゼ（吉瀬美智子）の差し金で、若き日のシュトレーゼマン（竹中直人）が指揮を務めた「ルー・マルレ・オーケストラ」の常任指揮者となる。さっそくフランク（ウエンツ瑛士）とマルレ・オケを偵察しにいく千秋だったが、大雑把でバラバラな演奏と全くやる気の感じられないオケの態度を目の当たりにして愕然とする。老舗のオケではあるが、近年は資金不足のためリハもままならず、多くの団員が辞め、公演も観客が集まらずに悪循環が続いているらしい。しかも、コンサートマスターのシモンは、千秋に協力的ではない。千秋は絶望感を抱えながら毎日を過ごしていた……。一方、“のだめ”こと野田恵（上野樹里）は、フランク、ターニャ（ベッキー）、黒木（福士誠治）と共に、コンセルヴァトワール（音楽学校）の進級試験を控え、日々練習に励んでいた。そんな中、千秋の指揮者就任を聞いて人一倍喜んでいたのだめは、千秋から定期公演でラヴェルの「ボレロ」のチェレスタの演奏を依頼される。妄想が広がるのだめだったが、その大役はひょんなことから、コンセルヴァトワールに転入してきた孫Rui（山田優）が引き受けることになった。のだめは落ち込むが、千秋を気遣い健気に振る舞う。準備不足の中、マルレ・オケの公演の日がやってきた。しかし、千秋には思いもかけない恐ろしい結末が待っていた……。http://movie.walkerplus.com/mv45224/　からの流用です。★感想前編とは言えたっぷり２時間。見応え・聞き応えがありました。とくに《玉木宏》の指揮者ぶりは美しく、本物と見紛うほど。もちろん、本場の音楽ホールや外国人のエキストラ・俳優達、本物のオーケストラの音が演技・ドラマに見事にマッチしたという映像マジックのせいもあるのだろうけれど。ストーリーは原作漫画にほぼ忠実（あ、そうでもないか？　でもドラマ的にはこれでいいんじゃないかな……スイマセン、“音楽”知識が不足しているので、コミックの方は印象が薄いんです。やっぱり音響の力がものを言うというか???）。登場人物はＴＶドラマの役者陣がほぼ全員出演。外人役がまんまマンガっぽい人達だったりするのも、笑える設定で楽しい。(《ミルヒー》役の《竹中直人》、ＴＶドラマの最初のころは『え～???』と思ったけれど、結構はまり役かもしれないと思うようになったし)《のだめ》の天然っぷりが《上野樹里》にぴったりだし、結構コミカルな演技もする《玉木宏》の王子ぶりもいいし。あ、《お笑い芸人・チャド》がその風貌のせいで凄く自然に見えた……舞台挨拶では無視したくなるような芸を披露してたけどね。紆余曲折の末、マルレ・オケの演奏を成功させた《千秋》。最初の演奏に感動の涙を流す《のだめ》。しかし次に《千秋》のピアノを聞いた彼女は悔し涙を流す……『ずるい』と。ここ、思わず一緒に悔しくなるほど上手い演技です。そして彼女の悔しさと苦悩がヒシヒシ伝わってくる。映画は彼と彼女の恋の発展と“音楽家”としての成長が見られる創りともなってます。そして『ずるい』……『先輩に追い付きます』『一緒に演奏するのが夢なんです』とＣＭでも言っているように、これが後半に繋がる伏線になってると言えるでしょう。さてさて、《のだめ》の才能の開花なるか???後編に続く!!!＊＊＊＊＊上映は【国際フォーラム・Ａホール】１時間半ほど前に試写状を指定席券と交換しに行ったら２階席だった。《軽部さん》の司会で始まった舞台挨拶なんだけど……遠く過ぎて乱視が出た私には２人に見えたわ、ガッカリ。そして上野樹里、玉木宏ら主要キャストが劇中衣装で勢ぞろい。他にウエンツ瑛士、ベッキー、山口紗弥加、山田優、なだぎ武(ザ・プラン9)、チャド・マレーン、福士誠治、吉瀬美智子、竹中直人、武内英樹監督の総勢１２名。でもよく見えなかった……双眼鏡を用意するべきだったよ。ま、映画が始まってからはスクリーンとその周辺がよく見渡せるいわゆる“結構いい席”らしかったけど……だから、私の好みじゃないんだな～。１階席の方が良かったのに～。早く行った意味はない、のかも？後編も絶対行くもんね……出来ればまた試写が当たってくれれば嬉しいんだけども、ね♪　

2009.12.18

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【ワンピース ONE PIECE FILM STRONG WORLD 】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。　★粗筋海賊王を目指して海を冒険する麦わらのルフィとその仲間達。ルフィの他、三刀流の達人ゾロ（中井和哉）、元女盗賊の航海士ナミ（岡村明美）、パチンコの名手ウソップ（山口勝平）、料理と足技の達人サンジ（平田広明）、医術に秀でた青っ鼻のトナカイ・チョッパー（大谷育江）、謎めいた考古学者ロビン（山口由里子）、機械人間の船大工フランキー（矢尾一樹）、ガイコツ剣士の音楽家ブルック（チョー）の８人。サウザント・サニー号を操り、“偉大なる航路（グランドライン）”を進んでいたルフィ海賊団の前に、海賊王と並ぶ力を持った悪魔の実の能力者・金獅子のシキが立ちはだかる。そして、うっかりサイクロンが来ることを教えたために航海士のナミが誘拐された!!!ナミを救い出し、イーストブルーの島々と人々を守るため、ルフィ達はシキに戦いを挑むが!!!（一部公式サイトから流用）★感想流石、原作者の尾田っちが脚本段階から意見を入れた映画だけあって、すっきりしっかりした物語だった。原作に対する矛盾も少ない気がしたし、物語がちゃんと繋がってる感じがした。原作者の尾田栄一郎が少年ジャンプに書き下ろした、【ワンピース】の20年前の世界を描いた“ゼロ巻”で《金獅子のシキ》がどんな男か、何をしたのかもだいたい判ったし、もしかしたら“空島”を造ったのはシキ？と想像もさせられて楽しかったし。そして《ナミ》がしっかりとヒロイン化していた。作画も２割増し少女漫画化的美人に描かれていた……全体的にかなりハイレベルの作画で、今までの映画とは一線を引いた出来だったけど、ちょっと堅苦しかったかもね。映画は別物だから仕方ないか～と思って今までの作品を観ていたからなんだけど。伏線も上手に張っていたと思う。メルヴィユの人達の腕に生えていた羽があとで生きて来るとか、鳥のビリー（命名《ルフィ》）の進化した能力が凄く役に立つとか。（背景やＣＧは多分同じスタッフだと思うんだけど？……これはいつもながら素晴らしかったな～）それから《シキ》の屋敷に乗り込んだ時の《ルフィ達》の“ドレスコード・スタイル”はカッコ良かったなぁ。飛び道具は景気付けと雑魚をやっつけるのに役立ったことだろうし、玉切れになればそれぞれの能力全開で戦うことになる。個人的には《ゾロ》にもう少し頑張って欲しいなぁと思ったよ……もっと凄い技が無ければダメだよ、《シキ》にも勝たなかったし、《ミホーク》にもまだ届かない気がするんだもん。《サンジ》と似たような体形じゃ駄目だよ、もう一回り大きく育ってくれないと。（《サンジ》は料理の腕が上がれば、技もレベルアップすると思うし、“レディ”が居ればＯＫな男だ）《ロビン》ちゃんの緑と白のしましまニットと眼鏡っこなスタイルも良かったけれど、《ナミ》の病気が治って甲板に出てきた時のＹシャツだけの姿には……それやっちゃうのかよ???　と内心ドキドキ、美味しすぎるやろ～!!!でも、とにかくまず《ルフィ》が登場するとワクワクするし、他の仲間達を見るとホッとする。もっともっと冒険して欲しい。もっともっと世界の不思議と、変わった動物、色んな人物達に出会って欲しい……ずーっと続いて欲しい物語だよな……。そして今バトルの真っ最中の少年ジャンプの【ONE PIECE】と映画の内容がどう連動するのか楽しみだよ。牢獄インペルダウン唯一の脱獄囚である《金獅子のシキ》はかつてのライバル《ゴール・Ｄ・ロジャー》の息子の《エース》の危機に現れるんだろうか？＊＊＊＊＊映画館は【丸の内TOEI１】前売りと座席チケットを交換だったのだけれども、Ｆ席はアウトだった。Ｅ席に座った座高の高い女のなんだか汚らしい髪が邪魔で（時々頭掻くんだもんな～）、最初集中して観られなかったからだ。つまり角度に工夫のない前面部の観客席なわけだ。予告の時よりも画面はワイドにならなかったし（本編が始まると、広がるスクリーンじゃない)……この映画館は、全面で集中して観たかったら私的にはＤ席が一番だ……と今決めた。他の方はどうなのか知りませんが、視界いっぱいに画面が入るのが好きな私には劇場の人が進める座席はむかつくことしきりです。『スクリーン全体がよく見渡せます』って、端っこのカーテンとか視界に入れたくないのよ、解るかな???そりゃ、一番前で首が痛くなるような、またまた画面が見渡せない席も嫌だけど。＊＊＊＊＊再び映画の感想を書こうと思う。映画を見たり感想を書いたり、パンフレットを買うことを『無駄』と言った、“拝金主義の詰まらないお山の大将・井戸の中のカエル女”のせいでこの１年間とても嫌な思いを味あわされた。が、このバカ女を心底軽蔑することにしたので吹っ切れた。映画を見ることの素晴らしさやそれに付随するもろもろを理解できないと決めつけることにした。（つうか、興味が無くなったんだ、こいつがどうしようとも）

2009.12.18

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【おくりびと】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。★ストーリーリストラを機に帰郷した、チェロ奏者の大悟。高給と短い労働時間にひかれ、求人に応募した彼だが、その内容は棺へ遺体を入れる納棺師という仕事だった。戸惑いながらも大悟は、さまざまな境遇の遺体と対面していくことに。★スタッフ＆キャスト[監]滝田洋二郎　 [総]間瀬泰宏　 [脚]小山薫堂　[撮]浜田毅　 [音]久石譲　 [編]川島章正[出]本木雅弘　広末涼子　山崎努　余貴美子　吉行和子　笹野高史　 [制作データ] 2008松竹[上映時間] 130分以上は　http://www.walkerplus.com/movie/title/mo6033.html　より★映画から受けるイメージは“優しさと諦め”かな？人は誰も死から逃れられない。歳老いて看取る者がいない不幸。子供を置いて死ぬ不幸。若くして親よりも早く死ぬ不幸。“不幸”“死神”“ハイエナ”“穢れ”のイメージを纏いつつ、人の死に際して必要な納棺師＝【おくりびと】。チェロの柔らかな音がよくマッチしていた。《本木雅弘》の透明感とボケとユーモアのある演技が嫌味無く、妻役の《広末涼子》も１歩間違うと典型的でイヤな感じなのをなんとか押さえたなぁと思った。灰汁の強い《山崎努》の演技はしかし流石。達観した部分を上手く魅せてくれた。行方不明だった父親の死を看取る事が出来た《大悟》は運命の不思議を感じただろうか？図らずもその役の《峰岸徹》が亡くなってしまい遺作となった作品は、尚運命的である。こういう仕事をしてみたいと思ったことがあるけど、大変だな～って素直に思ったよ。

2008.10.30

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【デトロイト・メタル・シティ】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。★[監]李闘士男　[原]若杉公徳　[脚]大森美香　[出]松山ケンイチ　加藤ローサ　秋山竜次　細田よしひこ　松雪泰子　ジーン・シモンズ　　[制作データ] 2008東宝　[上映時間] 104分★オシャレ系ミュージシャンを夢見る根岸は、自分の意思とは裏腹にデスメタルバンド、デトロイト・メタル・シティのボーカル、ヨハネ・クラウザーII世をやらされている。根岸はそんな状況に次第に苦悩を深めてゆく。　http://www.walkerplus.com/movie/title/mo6029.html　より★原作はちょっと立ち読みした程度。絵柄があまり好きなタイプでは無かったので、スルーしちゃったんだけど。映画は原作知らなくても十分面白かった。何にせよ俳優《松山ケンイチ》がいいんだな。見事に主人公の二重生活のドタバタ振りを表現した。《根岸》のクネクネダンスや“ボクちゃん”な感じの歩き方とかキモ可笑しかった。んでも《松ケン》の足って長いのねー。だから《クラウザー二世》になった時の衣装が変態っぽいんだけど、コスプレとしてはカッコよくも見えるんだよね。ギターを持って歌うシーンも、ピアノ教室のガラスに向かってのパフォーマンスも、ラスト近くの全力疾走も手足が長いビジュアルだからこそ、コメディでもスレスレ・カッコかった。（あ、ギターを歯で弾くシーンはよく見えなかったな～。舌で弾くアーチストのなら見た事あるんだけど）それと《ジーン・シモンズ》の存在感……って本物だもんな～。ノリノリ親父、カッコええ!!!その親父と舞台で“デス・メタル対決”ってのがまた、よく訳判らんけど面白かった。《クラウザーさん》が牛を『ベーベー』と手懐ける所は笑ったよ～。もちろん、その前に《根岸》が女社長に部屋を改造された上、上に圧し掛かられてる所を憧れの《相川さん》に見られて誤解され振られそうになったという事があって、傷心で田舎に帰った時のエピソードが活きてるんだけどね。まあ、ベタな話なんだけれど母親役の《宮崎美子》がほのぼのいい感じだったし。とにかく“デス・メタルのカリスマ”としてファンに受け入れられてるって設定なので、熱狂的ファンの独善的解釈やらその日常生活やらも散りばめてあるし。ＤＭＣのメンバーの本当の生活や夢もボーカルの《ヨハネ･クラウザー二世》の弾けっぷりに掛かって居る様なもんなんだし……。二重生活の苦悩･悲劇がどうにも可笑しい喜劇となった。早くも海外でカバーの噂もあるみたい……キッスのメンバー全員が出るとか、グレードアップしたものなら見たい、よね。＊＊＊＊＊映画館は【シネクイント】。こじんまりとしてるけど、単館で洒落た作品が多いと言う印象。パルコのパート３に有るんだけど、久々に行ったのでパート１と間違えたり、上映されてすぐだったので立ち観が出るほど混んでいて、３時間待ちで次の回のものを観る羽目になったりした。結果待ったかいは有った作品だったと思う。でも、この映画は全国ロードショーなのよね。わざわざ渋谷で観なくてもいいよな～。【ザ･ダーク・ナイト】を観た日に梯子した（だから水曜日デス）。f(^ ^;)ヒーロー（？）の二重生活と苦悩。白塗りのデス･メタル･ミュージシャン。“ＳＡＴＵＧＡＩ”や“レイプ”などの共通したイメージの『言葉』。作品の規模もテーマも違うんだけど、妙に共通点があって楽しかった。カメレオン俳優が活躍した作品としても、ね。

2008.09.09

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【ザ・ダーク・ナイト】

★★★★☆……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。★[監][脚]クリストファー・ノーラン　 [出]クリスチャン・ベール　ヒース・レジャー　マイケル・ケイン　アーロン・エッカート　マギー・ギレンホール　ゲーリー・オールドマン　モーガン・フリーマン　 [制作データ] 2008米／ワーナー[上映時間] 152分★【バットマン】のシリーズは全作見ていて、ファンなんですが。（アメコミのコレクションがどっかに仕舞ってある）これは“最高傑作”と言ってもいいんだろうなー、と思いましたよ。かなりコミックスの主題を明確に表現していると言うか、作者を変えて続いてゆくマ－ベルコミックスの方は解釈が多岐にわたってしまっているけれど、バットマンが“暗い奴”と言うのは一貫しているはずで……。（それには理由があるから【バットマン・ビギンズ】を見ろ？なんて？）最初は金持ちの道楽みたいな部分もあるヒーローものだったのが、どんどん暗さを纏って行くのは時代性もあるんだろうけれど。まぁ、今回の作品はコミックの枠を超えたと話題でもありますね。≪ゴッサム･シティ≫は最悪最低の犯罪都市。暗躍するギャング達。その下請けとして頭角を現してきた《ジョーカー》。裂けた口角を醜く縫い合わせた顔に道化の化粧。ゲーム性の強い犯罪を繰り返すが、その残酷で悪魔的な理屈（理屈は無くてカオスなんだけど）には……ゾッとさせられながらもなぜか魅力がある事を否定できない。いやぁ、《ジョーカー》が凄い!!!（つまりは《ヒース･レジャー》の演技がいいって事なんだけど）顔の傷は悲しみと同情と畏怖を引き出すし、狂気に明晰さの混ざった切れっぷりは恐い。《ジョーカー》が《バットマン》を“バケモノ＝闇夜の仲間”と見なしているらしいのがまたいい理屈だなーと思う。《バットマン》本人は『お前とは違う』と否定するけれど（それはそうだ）、見ているこちら側は思わず『そうだよなー』と納得してしまう部分がある。この辺が他のヒーローものと違う所で、自分が【バットマン】が好きな理由の一つでもあるなぁ。《バットマン》は“正義”だけじゃないんだよなー。ある意味“復讐鬼”だった訳だし。暗闇を徘徊するコスプレマニアだし。昼間はナンパな大金持ちであまり素行はよろしく無いし。もちろん、ビジネスマンとしての裏の顔と≪ゴッサム・シティ≫に貢献している顔があるわけだけど。それから《ハービー・デント》。《バットマン》が“暗黒の騎士”と称される事に対しての“光の騎士”として登場した。彼が《トゥー･フェイス》となってしまうまでの悲劇が映画では描かれている。《レイチェル》を挟んでの《ブルース・ウエイン》との三角関係も、結局は悲しい結果で終わってしまった。事故で半分焼け爛れた顔をそのままにした《デント》。その事件から《デント》も狂気に嵌って行く……“どちらも表のコイン”で引き寄せていた運命を“綺麗な表と焼け融けた裏のコイン”で弄ぶようになる。【ザ・ダーク・ナイト】にはいくつもの対比の（二面性のある）物語が交錯している。この設定にはワクワクさせられるんだよなぁ。人間の内面性に迫る、ということでもある。絶対続編があるだろうけれど、もう《ヒース･レジャー》の《ジョーカー》は見られない……後任は誰がやっても難しいだろうなぁ。（【ブロークバック・マウンテン】だったけ？あれも悪くはなかったよ）しかし《アルフレッド》が《レイチェル》の手紙を燃やしてしまうシーンには「えっ？」ってなったなー。「真実を教えてやら無いの？」と思ったけど、自分が選ばれたと思ってる《ウエイン》はどうせ《バットマン》を辞めないんだし、教え無いことが“親心”ということ？いいジイちゃんだよね、《アルフレッド》。（執事ブームの元祖かも？）見終わった時の第一印象は「なんて暗くて救いの無い話だ!!!」だったけど、そんなことは無いはずだし、主要登場人物が抱えている狂気の物語と街の燈は、もう一度見たくなる不思議な味わいがありました。＊＊＊＊＊映画館は【渋谷シネパレス】。シネコン並みのスクリーンの大きさで、自由席でした。うーん、もう少し大きくても良かったかなぁ？久しぶりの渋谷ですぐに辿りつけたと言うのは奇跡的だったな。だけどねー、２つ離れた横の席の若い男が携帯を出して何やらずっとやってたんだよねー。メール打ってるのか録音でもしてるのか判らなかったけれど、明かりが漏れて不愉快だった。目に余るんで『何やってるんですか？』って言ってやったら、映画が終わった途端、逃げるように帰って行きました。そういうのやめろよな、馬鹿野郎。この後【シネクイント】で【デトロイト・メタル・シティ】を見たんだけど、【ザ・ダーク・ナイト】と妙にリンクしている部分があって面白かった。白塗りの顔……二面性……狂気……空飛ぶコウモリの群れ。作品の規模が違うけど、自分の中では良いコラボになりました。　(^_^)v

2008.08.29

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【崖の上のポニョ】

★★★☆……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。★宮崎駿監督の４年ぶりの最新作。人間になりたいと願うさかなの子ポニョと５歳の少年・宗介との交流を感動的に描く。CGを使わず、手描きにこだわって作られた映像に注目。ストーリー海辺の穏やかで小さな町の、崖の上に建つ一軒家で暮らす５歳の男の子・宗介。ある日彼は、海に棲むさかなの子ポニョと出会う。交流を深めていく彼らだが、やがてポニョは、宗介と一緒に生きたいと願うようになる。★スタッフ＆キャスト[監][原][脚]宮崎駿　 [プ]鈴木敏夫　 [音]久石譲　 [歌]藤岡藤巻と大橋のぞみ　[声]山口智子　長嶋一茂　天海祐希　所ジョージ　奈良柚莉愛　土井洋輝　矢野顕子　吉行和子　奈良岡朋子　 [制作データ] 2008東宝　[上映時間] 100分予定http://www.walkerplus.com/movie/title/mo5838.html★まずは背景が綺麗。でもちょっと人物の彩色加減は私には明るすぎて。途中から薄い色の入ったサングラスで見てしまった。f(^ ^;)内容はシンプルかつ力強い印象。てか“子供向け”……だと思うけど？んで、《フジモト》が怪しくて妖しくて。どっか私のツボに入ったらしくて、妙にワクワク。赤と白の（青と白）ストライプのジャケットは、食い倒れ人形やマジシャンを思い出した。“人間に絶望して海の女神に惚れ込んで、海世界の生物（妖怪・化物？）となった”らしい設定。　《所ジョージ》の声は合ってるんだかどうなんだかサッパリだったけど。そんな《フジモト》が育てている“娘たち＝赤い金魚たち”その中でも特別の存在の“姫＝ブリュンヒルデ”。自由に海を満喫する内、ゴミの中のガラス瓶に閉じ込められてしまう。浅瀬で身動きが取れ無いまま浮いている所を、人間の子供《宗介》に助けられる。ガラス瓶を割る所はちょっとビックリ。そんな大きい石でイキナリ割ったら、中の金魚が潰れるだろーがっ!!!と思った瞬間……ちっぴり指を切ったのは《宗介》でした。そしてぷっくりと盛り上がった“血”を舐めた“赤い金魚”は目覚める。助けてくれたのは王子サマ？……“彼女は彼に恋をした”♪しかも《ポニョ》という名前も貰った。でもさ、海の生き物をイキナリ真水に入れるなっ!!!　って思ったよ。人間は海を利用して生きているのに汚しまくりにしている、という映像によるメッセージ。海底のゴミやヘドロ。そのゴミであるガラス瓶に捕われた“海の王女”である《ブリュンヒルデ》。（その“娘”を探す為波を操る《フジモト》……海は大荒れとなるが“警告”程度だったのに）彼女は人間の子供である《宗介》と出会った事で《ポニョ》という生物と化し、《宗介》恋しさに大暴れをして陸の大半を水没させた……人々は“船に乗ったり”“高台に登ったり”“逃げ遅れたホームの年寄達は海の女神の魔法のドームの中で息が出来て”という設定で、誰も死ななかったみたいだけど???《宗介》の父と母に関しては……ま、子供を普通に愛している親で。父は『仕事熱心。だけど５歳の《宗介》の信号に頼ってたりという親ばか？』母は『介護のパート勤めをしてる、ちょっと自由な感じの人（息子に名前で呼ばせてるとかね）』声優は……これも合ってるんだかなんだか、別に有名人でも無くていいのにって感じだったけど。《ポニョ》が魔法で《宗介》の玩具の船を大きくしたのは楽しかったな。母親の《リサ》を探しに海に漕ぎ出す所もドキドキ。波を魚化する表現も素晴らしいし、沈んだ街を古代魚が泳ぐのも楽しい♪（魔法が解けた後、帽子が小さいまんまだったのがご愛嬌かな？）あ、インスタントラーメンが出来る所とかも楽しかったね。街を沈めてしまった《ポニョ》を誰も責めなかったけれど、《ポニョ》が《宗介》と一緒に暮すようになったら“噂”としてずっと語られることになるんだろうなー。『ホラ、あの子、もと魚で、《宗介クン》恋しさに洪水起こして押し掛けて来たんだよ……』なんてね。《ポニョ》は結構美人に育つだろうな～（あの凄い女神の子だし）、なんて思うけど色々不思議ちゃんだからドラマは常に起きるし、《宗介》は彼女を受け止める力を“男として新たに得なければならない”だろうし。２人が年頃になった頃の物語を見たいなーって思ったよ。果して《宗介》はちゃんと《ポニョ》をお嫁さんにするのでしょうか？２人が結ばれなければ“人魚姫は泡となって消えてしまう運命”だし……。【その後の崖の上のポニョ】、観たいと思いませんか？蛇足として、人間はもっと地球を大事にしている事でしょう……？★ジブリ・アニメは、色々思うところがある。『え～???』って思う部分や『あれ???私が変なの』って感じる時がある。んで【隣のトトロ】を手放しで好きだって人とはちょっと距離を置いてお付き合いしたい、と思ったりする私がいる。恐いんだよ、その一方的な感じが。さてと、【スカイ・クロラ】も観に行くぞ～♪＊＊＊＊＊映画館は【TOHOシネマズ錦糸町】。シネコンなので梯子をするに便利です。１日で1,000円だったし、【ポニョ】の後【花より男子ファイナル】を観に行きました。感想は後日書きます。あ、それと【アフタスクール】のも書こうと思います～。

2008.08.02

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【イースタン・プロミス】

★★★★★（少しおまけ）……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。[監]デビッド・クローネンバーグ　[脚]スティーブ・ナイト　[音]ハワード・ショア　 [出]ヴィゴ・モーテンセン　ナオミ・ワッツ　バンサン・カッセル　[制作データ] 2007英.カナダ／日活[上映時間] 100分・R-18ロンドンの病院に勤める女性アンナが、赤ん坊を産んで死亡した少女の身元を突き止めようとする。その過程でロシアン・マフィアのニコライという男とめぐり合った彼女は、危うい運命をたどっていく。http://www.walkerplus.com/movie/title/mo5993.html　より監督の《デビッド・クローネンバーグ》は私の好きな監督の一人。シュール（不条理）で残酷で美しく且つグロテスクな作品が多い。《ヴィゴ》も好きな俳優なので当然チェックの入って居た映画作品でした。ヒロインの《ナオミ・ワッツ》も、これも好きな監督《デビッド・リンチ》の【マルホランド・ドライブ】で主演していて好感を持っていたし。前作は【ヒストリー・オブ・バイオレンス】。日常に隣接する“暴力”を表現したもので、その唐突感には戸惑ったけれど、《ヴィゴ・モーテンセン》はハマり役だった。いかにもアメリカンなラフなジーンズファッションで、パサパサした感じの茶金髪のカフェの親父が実は……という作品。今回の【イースタン・プロミス】では《ヴィゴ》はロシアン・マフィア《ニコライ》を演じている。黒い服に身を包みオールバックにサングラスという定番スタイルなんだけど、カッコよかった。もっとも最初は“運転手”という触れ込みで、その後組織に役立つ事をして出世するんですが。全身に刺青（タトゥー）をしているのがロシアン・マフィアの特徴らしく（所属や身分を表している）、“紋章デザイン”好きな私には非常に興味深く嬉しいサプライズだった。そして、それが描かれている《ヴィゴ》の身体は、40代も終わりの男性にしてはかなり美しかった。後半のサウナ・公衆浴場での闘いでも全身隠す所無く魅せてくれる……のもサプライズ、かも？（その時の男性はどうなってんだろうという疑問にも答えてくれたような？）しかもどんでん返し……実は彼は潜入捜査をしていた警察の人間という落ち。ファミリーのドンの息子役《キリル》をやったのが《バンサン・カッセル》。“アル中のホモ”の疑いアリという役所で、彼が情け無くてホモ臭い演技をすればするほど《ヴィゴ》演じる《ニコライ》がカッコよく見えるという演出は判り安かった。《カッセル》がロシア人ぽく見えないのが難だったけれどね（フランス人だしなぁ）。ナイフでの殺人は【スウィーニー・トッド】を思い出した……あの作品のグロテスクさはダメでした、私。でもこっちのは大丈夫だった、なぜ？あ、《ティム・バートン監督》だから悪乗りしてるとこあるんだよね～。【ビートル・ジュース】は許すとして、“ゴキブリ・ラードパイ”はもう気持ち悪くって～!!!挙句、首を切りまくり……皮肉にも捜していた妻まで手に掛けてしまう（ネタバレ・脱線）!!!ストーリーは、つまりはロシアン・マフィアの“黒い話”。舞台はロンドン。売春、殺人、薬……それをカモフラージュしているロシア料理店“イースタンシベリア”。ボスは好好爺な感じの《セミオン》。息子はダメ男っぽい《キリル》。運転手というには秘密の多そうな《ニコライ》。子供を産んですぐ死んだ14歳の少女《タチアナ》。《タチアナ》の看護にあたり、その遺児と日記のために“イースタンシベリア”を尋ねた《アンナ》。《アンナ》の伯父《ステパン》と伯母はロシア人で《タチアナ》の日記を読んだがために危険に曝される……。一応《アンナ》の側のハッピーエンドで終わるお話なのだけれど、日常にバックリと開いた闇に潜む“暴力というグロテスクなバケモノ”は……ということかもね。ハリウッド的な演出じゃないのが監督の腕の魅せどころでもあるしで、面白い作品だった。（結構俗っぽい部分もあるんだけどね）とにかく《ヴィゴ》がカッコいいのよね～♪♪♪《クローネンバーグ》よ、もう１作品、《ヴィゴ》で映画を撮ってくれないかな～。＊＊＊＊＊場所は【日比谷シャンテシネ】。いわゆるロードショーものでは無い作品が多い。問題意識の高い偏った作品……という訳では無いけれど、万人向けじゃないかもね。スクリーンもほどほどの大きさで、中央で観るのが好きな私にはいい感じ、でした。

2008.07.11

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【インディ・ジョーンズ／キングダム・オブ・ザ・クリスタル・スカル】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。ネタバレ有りなのでご注意。[監]スティーブン・スピルバーグ　[製]ジョージ・ルーカス　 [出]ハリソン・フォード　シャイア・ラブーフ　ケイト・ブランシェット　カレン・アレン[制作データ] 2008米／パラマウント[上映時間] 122分世界各国をまたにかけた冒険を繰り返し、多くの財宝やそこに隠された秘密を解き明かしてきた、考古学者で冒険家のインディ・ジョーンズ。そんな彼が、若き相棒と共にメキシコの古代マヤ文明の遺跡を巡る謎に挑む。http://www.walkerplus.com/movie/title/mo5833.html　よりまずは御馴染みのあの音楽が頭の中でリフレインして、否が応でもワクワクしてスクリーンに向かってしまった。しかし最初は１９５０年代の“ロックンロールファッション”の若者がオープンカー上ではしゃいでいる所から始る……や、テンポもよくあっと言う間に物語が始るのだけれど。《インディ》の登場は「？」な感じ。何しろよれよれっと登場、なのだ。しかしその後は流石の《インディ》、大活躍のアクションを見せてくれる。でも途中……ン、やっぱりちと歳は取ったのかな？といったシーンもあって“自然な時の流れ”を示すけれども。敵は《スターリン》統治下にある頃のソビエト連邦。“ソ連っぽい軍人・工作員＝ＫＧＢ”の態度・イメージの《イリーナ・スパルコ大佐》や《ドフチェンコ》がいいよー♪強くて感情が無いみたいな表情とか超能力を信じてるっぽいズレのある感じとか。そーです、敵が強くて不気味なほど“宝を巡っての追っかけごっこ”は面白いんです。《スパルコ》は《インディ》に“ロズウェル事件”の棺を探させて……。大学教授をしていた《インディ》に圧力が掛かり（赤狩りの影響ね）休職に追い込まれ、故郷に帰ろうとする汽車を追ってバイクに跨った革ジャンの少年《マット》が登場。《インディ》に《母・マリー》と《オックスリー教授》を探す手助けを求める。ヒントは“ナスカの地上絵”、マヤのピラミッド。とにかく“宝”は“水晶の髑髏”。これをある場所に返すことが今回の冒険の主軸。そして《マット》と《インディ》の関係は???ん～“原爆実験”はやり過ぎじゃないの？　なにその“きのこ雲”と思ったのと。（《インディ》は被爆しました……）落ちはなんとなく展開が読めちゃったのと（そりゃ“ロズウェル”だし、その頭の中に入って居たのが“水晶髑髏”だったって言うんだから）。んで、そのラストは大スペクタクルなんだから、もう少しもったいぶってもよかったかな……テンポ好過ぎで名残惜しくてさ～。結婚式はオマケっぽかったけど、続編（“父と息子の冒険活劇”）が期待出来そう。面白かったよ～♪♪♪ というか楽しかったよ♪♪♪前々作と前作に対するパロディ（本歌取り？）満載だったしな。《スティーブン・スピルバーグ》と《ジョージ・ルーカス》作品に対するオマージュ（トリビュート？）も色々と。それをタイムリーに見て居ない“若者”はこちらが“元ネタ”であると判らない場合も有りそう……。アリに食われちゃったソ連工作員《ドフチェンコ》とロープ代わりに使われた大蛇に合掌。“虫ネタ”もこの映画が元祖だと思ったけどどうかなぁ？《ケイト・ブランシェット》と《シャイア・ラブーフ》は好演でしたな。《ハリソン・フォード》はちょっと大味な感じだったけど、《インディ》だからそれでいいんだろうな～。

2008.07.02

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【Sweet Rain 　死神の精度】

★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。[監][脚]筧昌也　 [原]伊坂幸太郎　[脚]小林弘利　 [音]ゲイリー芦屋　 [出]金城武　小西真奈美　富司純子　光石研　石田卓也　村上淳　奥田恵梨華　吹越満　 [制作データ] 2008ワーナー　[上映時間] 113分７日後に不慮の死をとげる運命を迎える人間をつぶさに観察し、生き続けさせるか死なせるかの判定を下している“死神”の千葉。そんな彼の新たな判定対象として、あるメーカーで苦情処理係を務める一恵が決定する。http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/title/display_review.cgi?ctl=index&pagenum=6&ctype=MOV&cid=mo5662#review　雨男の死神。上司は黒い犬。演じるは《金城武》。すっとぼけた味のある、あんまり恐く無い死神。ファンタジー世界では色んな死神が居るけれど、彼の場合はサラリーマンっぽい感じ。“お仕事”って捕らえ方が、ね。物語はまず《小西真奈美》の運命から始る……。地味なＯＬだった彼女が、図らずも“歌手”になるというエピソードは少し違和感があったけど、ま、ファンタジーですから。んで、次の物語は……寝てしまいました。作品のせいじゃなくて、夜勤明けだったせいだと思うんですが。ラストは《富司純子》の美容師の運命？どうも《小西真奈美》と繋がったお話だったみたい。でも私の中で上手く繋がらなかったなー。残念!!!青空を見るシーンが“ほのぼの・感動もの”のはずだったのに。割と評判良かった作品なので、ＤＶＤになったら借りて観直しましょうかねー。けど、どうも今年は映画を観に行く回数が減りました。忙しい（疲れてる）ってのもあります。そしてなぜか“邦画”が多いです。面白そうなのが多いってことなのかな。あと、【スイニー・トッド】も観たのに感想をアップできないままです。（ミュージカルだったのと、ゴキブリパイと血と、皮肉なラストと、《ジョニー・デップ》が不細工に見えたのが原因ですな）＊＊＊＊＊映画館は《TOHOシネマズ錦糸町》。邦画に向いた小造りなスクリーン。ってまぁ、シネコンですからね。空いてるし、いいんじゃないでしょうか♪

2008.04.27

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【人のセックスを笑うな】

★★☆……★は５個で満点、☆は0.5点です。観終わって思ったのは『笑ってやる!!!』だった。でも人を笑えば自分も笑われるって事になるかも？……止めようと思い直した。[監][脚]井口奈己　 [原]山崎ナオコーラ　[脚]本調有香　 [歌][出]MariMari　 [出]永作博美　松山ケンイチ　蒼井優　忍成修吾　あがた森魚　温水洋一　桂春團治　市川実和子　藤田陽子　 [制作データ] 2007東京テアトル[上映時間] 137分山崎ナオコーラの同名小説をもとにした恋愛映画。永作博美、松山ケンイチ、蒼井優ら注目俳優共演で、人妻と青年の不倫の恋、彼に片思いする少女の胸中をせつなく映し出す。地元の美術学校に通う青年みるめは、20歳年上の女性講師ユリからモデルを頼まれ、彼女に導かれるまま関係を持ってしまう。ユリの姿が見えない日、みるめは彼女の自宅を訪ねるが、彼を招き入れた男性はユリの夫だった。桐生市の美術学校を舞台にした物語は……ヌルイ。場面は空っ風吹き渡る農閑期の畑ばっかり、だ。美術系の感性が優先するようなタイプの人の恋愛モラルって……ユルイ。ま、19才の男の子《みるめ》はやりたい盛りだし、魅力的な女性なら年齢も関係なしで恋愛に突入しちゃうだろうな……と思うけどどうよ？不思議ちゃんにも成り切れず、その美術的作品をロクに示しもしない《エンちゃん》は淋しいし。《堂本クン》はもっと淋しい存在だった。つうか自分、冬の関東平野の乾燥した空気とか、美術系のエモーショナルさってのを知ってるからなのかな？有り勝ちな設定って感じてしまった。だから、この役者使ってこんなってのは勿体無いよな～、な気がした。もっと深く表現出来る気がしたし。《松ケン》の手の大きさとか指が綺麗だとか……その辺セクシーだったかな？でも、彼を堪能するのなら【Ｌ】を観に行った方が良かったかも、ね。《永作博美》はチャーミングだった。不倫相手の夫役の《あがた森魚》ももっといい味出せそうだったのになぁ。（美術系の人だから妻の恋愛の捕らえ方も少し変わってたかもしれないな）英語の題が付いていてセックス＝Romanceとなってた。ふーん、sexと書くと性器そのものをも指す事になるからかな？日本語のニュアンスだとその周辺の恋愛模様も含む気がするけど。んで、Romanceはセックス付きの恋愛ってことなのかな???＊＊＊＊＊映画館はここ最近同じ所です。会社の帰り道にあるんだもん。今度は駅反対側の映画館に行ってみよう♪

2008.03.08

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【ＫＩＤＳ】

★★★★……★は５個で満点、☆は0.5点です。★４個は大甘の点数です。ま、《玉木さま》のワイルドな魅力がよく出ていたってことで♪[監]荻島達也　 [原]乙一　 [プ]松橋真三ほか　[脚]坂東賢治　 [撮]中山光一　 [音]池頼広　 [歌]槇原敬之　[出]小池徹平　玉木宏　栗山千明　泉谷しげる　永岡佑　仲野茂　斉藤由貴　 [制作データ] 2007東映[上映時間] 109分さびれた街の食堂で出会った、工場勤めのタケオと少年アサト。ある日、２人はチンピラにからまれ、アサトをかばったタケオが負傷した。するとアサトは超能力でタケオの傷を自分の身体に移し、彼と痛みを分かち合う。浅黒い肌、無精ヒゲ、大き目のウエーブの髪が粗野な印象を与えて、役者《玉木宏》の新しい魅力が増えたなぁといった感じでした。ファッションもそれを狙って袖なしのＴシャツやベスト、細腰（いやぁ、これが色っぽいんですがね～♪）を上手くカバーするようにダブダブのワークパンツを穿きこなしてました。色は当然カーキ色やチャコールグレイ、砂っぽい感じが中心でした。主人公のもう１人である《徹平ちゃん》はイノセントでピュアな青年を演じてました。テレビドラマで見た限りでは、繊細で神経質な感じの細かい演技が上手いと思っっていたので（その逆に本人はウエンツよりも男らしい性格なんじゃないかと思うけど）、これは外見の少年っぽい所から得る印象を引きずる感じだなぁ、と思いました。……ちと詰まんない。でも今しかできない役かもね。夏でも長袖を着ている彼の服装の色は、白や薄いピンク、水色が中心。《アサト》は“超能力者”という設定。人の傷を自分に移動させることが出来る。しかも分量まで加減できる。性格は優しい……だから子供達の怪我を引き受けてしまう。そんな彼を《タケオ》は不良から守ったり、一緒に公園を再生したりしながら友情を育んで行く。ヒロインは《栗原千秋》事《シホ》。錆びれたアメリカンダイナー《パラダイス・シティ》でアルバイトをしている。いつもマスクをしているけど、ほっそり可憐で美少女な感じが漂っていい感じです。しかし隠された素顔には、唇を切り裂いた傷が醜く残っている。可愛らしく清楚な感じの服装で、印象はクリーム色。身体にも心にも傷を持つ３人が、優しい時間を過ごして。しかしそのバランスを、《タケオ》が止めたにも拘らず、《アサト》が《シホ》の傷を引き受ける事で壊してしまう。《アサト》は母親に否定され、《シホ》をも失った事で苦しみ、交通事故の現場でキャパ以上の傷を自分に移すと言う自暴自棄行為にでる。絶望と優しさのためにその行為をやめることができない《アサト》。寝たきりで意識のない父親を“傷の捨て場所”として《アサト》に提供した《タケオ》。実は傷を一旦移して見せて、また引き受けて居た《アサト》。それを知った《タケオ》は走った!!!事故現場に行き着き《アサト》の行為を止めるが……。ファンタジーでした。ラスト近くでは思わずホロッときました。そして何故か“書き込みやトーンの少ない叙情的創作漫画”だと思いました。雰囲気がいいし、演技者３人の粒が割と揃っていた感じなのが幸いして最後まで見るに耐えたし、感動も残ります。矛盾点や違和感のある部分は、今回はあえてスルーってことで♪＊＊＊＊映画館は【TOHOシネマズ錦糸町】。こじんまりした感じが、邦画にはピッタリだった。前の方でも問題なし。だけどモギリ嬢はアルバイト感覚が強いかも～???それと大作はもう少し大きなスクリーンの方がいいかも、ね。【オリナス】の中にあって、チケットを買った後食事したり買い物したり、タリーズカフェでコーヒー買ったりできるのがいいよね。【マリオン】なんかよりそういうのがやり易い感じ。

2008.02.15

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【ミッドナイト　イーグル】

★★☆……★は５個で満点。☆は0.5点です。レディスデーで、何を見るか迷ったんだけど……ちょっと後悔。ま、《玉木宏》を見に行ったって事で折合いを付けることにしたけど。f(^ ^;)ストーリーはすっきりと判りやすく、スケールもそこそこでかい。でも、感動したって言うのは私には無理。ステルスとか、自衛隊の冬山装備とか、ナパーム弾、日本海付近にいたアメリカの潜水艦とかその辺はミリタリーオタクの方に任せることにしよう……よく判らない部分もあるし。《西崎優二・大沢たかお》は戦場カメラマン。ちょっと気に掛けた子供が爆撃され、一瞬の内に瓦礫の山と化したのを見て神経の糸が切れた（心折れた？）という設定。……戦争はもっと悲惨なんじゃないの？　描き方が不足した感じ。そしてボーダーを彷徨っている内に、妻が病気で死亡。妻の妹《有沢慶子・竹内結子》が息子を引き取った。その後は不抜けたまま風景写真などを撮っていたが、“穂高”で落ちる光とそれを追跡する自衛隊機２機を目撃する。やがて後輩の《落合信一郎・玉木宏》と真実を撮る為に再び“穂高”へ登るが……。さて、山に登るとすぐに狙撃される２人。しかし『敵味方全員が白い装束で撃ちあってバタバタ倒れてるってのに、黒とオレンジ赤のジャケットを着た民間人が撃たれない』のはなんなんだ？“威嚇射撃”なのか？と真剣に考えてしまった。《竹内結子》はキレイすぎ……徹夜明けにそのお肌はないよな。何が“報道マン”なんだか？それと、子供を連れて外出するんなら薄着させるな、コートを持たせろ。自分はコート着てるくせに……まったく。《藤竜也》は変な総理大臣。こんなイケ面な髭の総理は有り得ないだろうなぁ……おまけに子供に『この顔を覚えて置きなさい。全て私が悪い』って言うのはなぁ？そういう責任の取り方ってどうなんだろ？　子供には判り易い？“穂高”の雪を纏った鋭い峰峯の映像がたびたび映るんだけど、そりゃ青空に映えて美しかった……あり？　雪が激しくて自衛隊のヘリコプターは援護を諦めて帰ったんだよね？明け方のミサイル到達時の朝日も“御来光”と呼べるほど綺麗だったけど、１週間は吹雪やま無いって話だったよね……はぁ、冬山の天候は変わり易いもんねぇ？雪山の話も、有り得ないテロリストとの戦いも、多分【ホワイトアウト】の方が上。ステルス機は半分以上壊れてたって判断なのかな……うーむセットっぽい。爆破を免れるシーンも今ひとつ緊迫感がなかった。結局敵に取り囲まれる３人。あ、『このフィルムを持って逃げろ』なんて言ってるから敵に撃たれたじゃん《玉木》が!!!唯一《吉田栄作》がカッコよかった。自衛隊員という設定が（ヒーローっぽくて）判りやすかったせいもあるね。でもね、最後がアッサリしていて良かったよ。多分“事故”って事でしか世間には発表されなかったんだろうけど。それを“報道マン”として苦悩したとは思えない《竹内》のツルンとした顔。……妙に気負い込まない方が良い、って思ったよ。そう言う描き方をする“平和啓蒙戦争映画”だったら観なかった。もっと突っ込めそうだけど、こんなもんかな。(+_+)追記……わが国は、お宅（米）様の援助無しには某国（北朝……だけじゃござんせん）に食いものにされまくりで（あらゆる所にスパイやテロリストがいます）、自衛隊もこの通り（数名を除いて）民間人にすら劣るんです（タイムリーに汚職まみれがバレタし）、どうぞ末永くこのろくな軍事力を持たないニッポンをお守り下さい。アメリカで上映するってことは、こんな主題？ﾍ(*ﾟд､ﾟ)ﾉﾞﾍ(*ﾟд､ﾟ)ﾉﾞﾍ(*ﾟд､ﾟ)ﾉﾞﾍ(*ﾟд､ﾟ)ﾉﾞ＊＊＊＊＊映画館は【丸の内ピカデリー】。空いてました。ほぼど真ん中で観ましたが、なぜか隣にオジさんが座ったのが少し嫌だった。だって、その列は２人だけだったんだよ？その前の座席もスカスカだったんだぜ？他の席売れよ、もぎり店員!!!（わがまま???）

2007.12.19

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【トランスフォーマー】

★★★☆……★は５個で満点。☆は0.5点です。ポリゴンアニメの頃から見ていた奴なんで、外す訳にもいかんなぁと観て来ました。（タイトル忘れてた……某所の書き込みにあった!!!【ビーストウォーズ】だよ!!!）実は【新世紀ヱヴァンゲリオン新劇場版：序】と同日に観たんですが、そりゃインパクトの質が違いすぎる、ってことでしばらく感想を控えてました。ＣＧアニメに興味があったその昔。【トロン】からその軌跡を（なんとなく……ってホント興味本位で）辿ってた。なので、『ここまで来たかよ～!!!』と感慨深くもあり。アニメの【ビーストウォーズ】もその変身振りがポイントだったりするけど、映画になっったらスケールアップしたね（予告の時の声優さん達のフリートークが面白かった）。動物からメカロボットに変身……その後続編は普通のアニメになって車から変身……ま、ゴリラだの恐竜だのに模した感じなのは映画になっても変わらないが。ストーリーは『《トランスフォーマー》登場編』と言ってもいいかな。サイバトロン（正義）ＶＳデストロン（悪）の図式は相変わらず。こいつらは“あらゆる機械に変形できる宇宙金属生命体”という設定。冒頭のカタール基地でのやり取りは流石（金の掛かってるハリウッド映画って感じ）なんですが、どうも自分的には今ひとつ。個人的に爆撃シーンとかがあんまり好きじゃ無いんですな。人間がどうしようもなく非力である所（やられる側）を見せられるのが嫌。……映画なので、少数の兵隊さんは生き残って重要な役目を為す訳ですが。そして主人公は別でした。地球は典型的中産階級のアメリカの少年（青年？）が絡んで、メカチェイスでドタバタ。お約束的な性格だけど、走りまくる所が好感度高し。……実はおじいちゃんが、ってのが味噌だったりするけどね。ヒロインはスタイル抜群でメカに詳しいけれど、少し汚れな家庭環境（これで少年とバランスが取れる感じ）。“あらゆる機械に変形できる宇宙金属生命体”は携帯電話、ジェット機、スポーツカー、トラックと変身しまくり。この辺は興奮するよ……素早い変身振りにはドキドキビックリさ。（理論および説得性の無い変身振りを速さでカバーしたらしいけどね・笑）メカ好きにはたまんないかな？主人公が『日本製に違いない』というシーンがあるんだけど、素直に笑えた。（……そう言えば【ヱヴァ】の実写化もあるとか無いとか???　ん～、どうなのよ？）＊＊＊＊＊映画館は≪池袋HUMAXシネマズ4≫中央で観たんですが、これは失敗。メカ同士の戦いが、ゴチャゴチャしすぎて判り難くなっちゃた。少し離れた所で観ないと、ね。《コンボイ》も近すぎてゴリラっぽく見えなくて残念。（それらしい動きはするんだけど……）それと、名前が違ってたのも残念だったかな。

2007.09.26

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【新世紀ヱヴァンゲリオン新劇場版：序】

★★★☆……★は５個で満点。☆は0.5点です。今回は星３個半ですが、まだ“序”なので変わると思います。中編にあたる“破”とラストの“急”と“？”。これも観ねば……行けるのか？自分？　かなり心配。＊＊＊＊＊『新しく描き直した』というのは判ったけれど、どうも前回のダイジェスト的な感じがあったのは否めない。（そりゃね、ＴＶアニメも見たし、当時の映画も観に行った……で、細部は忘れてたけど）でも、スッキリとストーリーをまとめてあったので、始めて観る人には判り安いかも。色が美しくなったなぁ、と思ったよ。背景もしっかりとしていた。ただ、絵が上手くなった分ディティールもはっきりスッキリ美しくなったせいか、《使徒》の神秘性は増したように思うけれど、あの禍々しさや胡散臭さが減ってしまったように思う。（……かつてどんな印象だったんだか???）それと、昔はもったいぶって見せなかった部分を結構アッサリ見せたような気がした。あと、《シンジ》の声優さんに違和感があった……他の作品にも色々登場して居るのを聞いている内に、印象が混ざっってしまったらしい。けして本人のせいじゃないけれど、「あ、女の人の声だなぁ」と、時々感じてしまった。なんつうか、当時の《シンジ》の「あーもうウジウジしやがって、分殴ってやりてェ!!!　いくら父親に邪険にされたからって、選ばれたんだろ、結構良い思いしてんぞ、なんなんだその“後ろ向き思考”はっ!!!」というオドオドした感じが減った気がする。“思春期の男の子の生臭い感じ”が当時は衝撃的だったけど、好ましかった。（ってか、私も歳取ったなぁ……）それから≪ヱヴァ初号機≫。≪ガンダム≫のいかにもロボット的なデザインは今ひとつ好きじゃなかったので、≪ヱヴァ≫の体型は感激だった……ついでにコンセント付きなのに呆れて、壊れた腕が細胞的に再生するのを見てビックリした。のは過去の話。なんか違うなぁ……フィギュア出るだろうけれど、多分買わない。どうしてなんだろうな？　色がハッキリし過ぎなのかも？うーむ、いやいや。昔と比べてどうする???次が楽しみだ。“くり返しの物語”だと《庵野監督》はパンフに書いているけれど、どうなるのかな？【破】では、《カヲル》と《アスカ》も出るみたいよ。“サービス、サービスゥ♪”＊＊＊＊＊劇場は≪シネマサンシャイン≫。まだまだ混んでます。スクリーンは中くらい、かな？真ん中より前でもＯＫ、な感じ。ただし、スピーカーの場所のせいなのか音量がそろってないせいなのか、音がばらついた感じで聞こえたよ。“臨場感”とは、言わないよね。

2007.09.12

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【キサラギ】

★★★★……★は５個で満点。☆は0.5点です。ネットでの評判がかなり良いので観に入ってみました。なかなかによく出来た“室内サスペンスもの”でした。場所を限定することで、登場人物それぞれの性格が際立ちました。え～???　あんたはいったい何者よ???へ～???　すげぇ怪しい奴じゃん???ほ～???　そういう仲だったの???あ～???　それはあんただったのか???ん～???　結局、そんな関係なのか???登場人物５人が《アイドル・如月ミキの死》を中心にしてリンクしまくり２転３転、転がりまくる。随所で笑えるし、解けて行く謎に感心したり驚いたり、判っちゃったり。ところで、今あちこちに出演している《家元こと小栗旬》君が渾身込めて泣くシーンがあるんですが、涎垂れてます……ある意味必見かもって、そんなもん観ちゃってどうすんだよ???　物語も最後の頃になると、土砂降りだった天気も綺麗な夕焼けとなり、ちょっと晴々ホロリとさせられて。そして、エ～～ー!!!???　またそうなるのかよって感じで。ネタバレは面白さ半減なので、この辺でオワります。＊＊＊＊＊劇場は【銀座シネパトス１】銀座４丁目三越の所を曲がった歌舞伎座の近く。小さい劇場が１・２・３とあって、今日は他に【しゃべれどもしゃべれども】と【幸せの絆】を上映していました。スクリーンは小さめ。こじんまりとしてます。11時上映を観にいったので、空いてましたが、次の会は行列が……。＊＊＊＊＊そう言えば、電車をホームで待っている時に、アジア系と思しき若い女性に『Ｎ駅に行きますか』と尋ねられて、ボーっとしていた私はうっかり『逆のホームですよ』と教えてしまい、すぐに間違いに気が付いて、階段を下りる彼女を慌てて追っって『ごめんなさい、間違えました!!』と叫びつつ階段を駆け下りたのですが、そこに階段下に降りた彼女の姿を見つけて声を掛ける、アングロサクソン系のトランクを持った女性がいまして。私の声で『ＯＫ』と階段を上がる彼女もその人に気が付き……また階段を降りて行きました。どうも、そのお友達と待ち合わせだったらしいです。つまり、隣のＮ駅で待ち合わせしてたら、結果そのお友達とは駅間違いではぐれるか、もう少し出会うのに時間が掛かったということで。私の“間違い”は怪我の功名と言うかなんと言うか、妙な偶然を他人にもたらしたのでした。……そして、映画を観ながら“偶然”と“うっかりな性格”がキーワードになっていたので、またまた不思議な気分になったのでした。

2007.07.18

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【パイレーツ・オブ・カリビアン／ワールド・エンド】

★★★★結果、面白かった!!!　と言える３部作のラストでした。え～と、《ジャック･スパロウ＝ジョニー・デップ》ファンとしては。《ジャック･スパロウ》を物語の中心に観ていれば、何度も彼を裏切る《エリザベス･スワン＝キーラ・ナイトレイ》は、角度によってはシャクレ顎だ……なんて思ったりしながらも、《女海賊》として大活躍する様には気分よく魅せられるし。子供の頃海賊に襲われて流されている所を《エリザベス》に助けられ、以後鍛冶屋で修業していた《ウィリアム・ターナー＝オーランド・ブルーム》。実は《ビル・ターナー》と言う海賊の息子で、その父親は《デイビー・ジョーンズ》の呪いで『フライング・ダッチマン号』の海の化け物と化して暗い黄泉の海と時空を彷徨っていた。息子・金貨・血液・呪い……彼の個性よりもその存在がキーワード。ま、《オーランド・ブルーム》はハンサムでイイ男なんだけど、そりゃ王道の王子様（海賊なのに？)って感じで。なんだか少しアイドルっぽい扱いだった？《ウィル》の場合、《エリザベス》との恋愛がちょっとした悲恋物語となったとしても仕方が無いか……ま、落ちが読めてしまったけどね（おまけエンディング）。兎に角《ジャック》。あの独特のちぐはぐな走り方とか、増えた銀歯とか、妙な指使いとか、その他様々な奇行とか。独りあの世とこの世の狭間に送られて、一緒に送られた『ブラック・パール号』の中での妄想とか……これはその後『フライング・ダッチマン号』の牢屋に放り込まれた時も同じで、私はかなり喜んでしまったが、皆さんの反応はいかがなもん？その軸のズレタ加減、胡散臭さ、インチキ詐欺師、ヘタレっぽさ、しかし結構人を信じてしまうお人よし加減（阿保???）とか、子供っぽさとか、とか……ホント愛しい奴だ。《ジャック》は白い石をペロンと嘗める。《ジャック》は《バルボッサ》と単眼鏡の長さと大きさを競う。《ジャック》は地図の謎を解く。《ジャック》は某所で貫禄の父ちゃん（あの人さ!!!）と出会う。《ジャック》は《デイビー・ジョーンズ》とマストの上で戦う。《ジャック》は《エリザベス》との２度目のキスを拒む。《ジャック》はナイフで《デイビー・ジョーンズ》の心臓を……???とまぁ、ちょいとネタバレも含みます。＊＊＊＊＊映画館は【丸ノ内ピカデリー】。隣に座っていたのは小学生っぽい女の子とその父親らしい男性。ま、映画の最初っから男性が微かなイビキをかいていたのは仕方ないとして。女の子がショリショリとイチゴの香りのするスナック菓子を食べ続けていたのも仕方ないとして。『ラスト』に関して彼女は知っているのだろうか？　という疑問が沸いた。もし、エンディングを待たずに席を立ってしまったら教えてあげよう……と思っていたのだけれど。立ち上がった２人は席に飲み残しのカップを肘掛にそのまま置いて背を向けた。『あ、教えるの止めた』そう思った瞬間だった。父娘してこんなんじゃな～。あれ？　彼女、学校はどうした～???＊＊＊＊＊という事で、エンディングロールが終わってから『おまけ』があります。『映画が終わったのに、お前らどうして帰らないんだよ？』と、強引に帰ろうとして人の足を踏んだりしないように、ね。（また踏まれたよ、ブツブツ）＊＊＊＊追記（6月17日）★ネタバレ有りです。にしても《ティア・ダルマ＝女神カリプソ》の謎が残ったな～。巨大化した時は“××戦隊・ラスボス”かよっ、と突っ込みたくなったが。ペアのオルゴールペンダントで、その昔《デイビー・ジョーンズ》と恋仲だったらしいと判ったし。（それは悲恋らしくて、その運命は《ウィル》が引き継いだような感じだが）そこに《ジャック・スパロウ》が絡んで居るらしいのも随所に見られた。つまり【三角関係】だったんだ???顔を合わせた途端、ほとんどの女性から“ビンタ”を食らっていた《ジャック》。気がある素振りをされた《エリザベス》には裏切られたし。しかし《ティア・ダルマ》だけは態度が違ってた。（んまぁ、ゲテ好みだと思っちったげど……どっちが???）だからこそ《ジャック》は『フライング・ダッチマン号』の船長に成りたかった？海の女神に愛されていたからこそ、“蟹”や“亀”に助けられた？“クラーケン”は《ジョーンズ》と《カリプソ》の子供みたいなもん？と言う訳で、この数々の伏線でシナリオは出来るし、映画が何本か撮れるし～、なんてね♪それに『フライング・ダッチマン号』の物語をちゃんと語ってなかった気がするし。（それから『カリプソ号』っていう船の物語もあるし……）あ。最初の10年目までは《エリザベス》は《ウィル》を息子と共に待っていたようだけど、次の10年目は可愛い10歳の娘の後ろに7,8歳くらいの“もう1人の息子”を連れていそうだ。え？　もちろん毎年“ツバメ”が様子を見に来て、なんかの弾みでそうなっちゃった……なんてシナリオもありそうだよね～???＊＊＊＊＊トラックバック、ありがとうございます。いろんな意見の輪が広がって行くのは嬉し・楽しいｖですね♪♪♪

2007.05.28

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【スパイダーマン３】

★★★☆……とりあえず簡単感想ピーターこと《トビー・マグワイヤ》の顔が時々《彦麿》に見えた……。黒スパイダーマンNo.２の口は恐かった……。ハンサムなハリー《ジェームズ･ブランコ》の顔をあそこまでボロボロにした挙句、そんな落ちなんて……。＊＊＊＊＊ところで、【パイレーツ……３】の前売りを買ったのだが、おまけに付いていた《ジャック・スパロウ》人形が、滅茶苦茶凝っていて可愛い♪♪♪　と思ってしまった。ポクポン風ジャック人形ってか。＊＊＊＊＊映画館は【日劇ＰＬＥＸ】会場は広いし画面も大きめ。前の方でも『Ｇ』あたりでＯＫでした。隣にラージバケツのキャラメルポプコーンと飲みものを籠に入れて、それぞれ持った中年のおっさん２人が座ったと思ったら、反対側の隣にはまたその“バケツ”を持った女子高校生っぽい女の子が２人座って、通る時に私の足を踏んで行きやがった。ま、【スパイダーマン】ならポプコーンパリパリ食べても良いか～と思ったけれど。……隣のおっさんはバケツを逆さまにして（残りを全て口に入れて）完食。……隣の女の子は明るくなったら、床に落としまくりだったのが発覚。なんだかなぁ。

2007.05.02

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【デスノート】前編・後編　★★★☆

★★★☆……だけど、４個に近いです。結構前に見ました。で、やっと感想のダイジェストをアップ。って、別のブログにまずアップと思い、延々書いた奴が消えたんです。物凄いショックで記憶も半分くらい消えちまって。(T_T)ところでこの設定は、海外でもリメイクされてしかるべきですね。《松山ケンイチ》主演で、【デス・ノート】スピンオフ映画が撮られているそうで。彼の演技、良かったからなぁ。しかし《藤原達也》の演技力は犯罪者やらせると際立つのかもしれないけど、高校生の《夜神月》設定では苦しいものがあったな～。（映画では大学生設定らしいです。見落とした模様です）ドーランで塗りつぶした肌が苦しかった……。（1982年生まれ、24歳）それと、ノートの字、あれは彼の直筆???頭良さそうに見えない字だったなぁ……これはミスだと思う。原作に割と忠実だったのが前編。いや、細部は違うけど。瀬戸朝香と香椎由宇は良い選択。似た感じの（表情があまり動かない）キャラクターみたいな気がしたけど、クールな感じで好きだった。しかし２人をこんな風に絡ませて殺すとはね……♪そして原作では《エル》の方が歳上っぽいんだけど、彼《松山ケンイチ》のお肌はキレイだった。（1985年生まれ、21歳）『甘いもの』を延々食べている演技も淡々としたところが良かった。そして《月》との相撃ちの形をとった『死』も良かった。『ライバル関係にある２人が作り出す緊張感・戦い』がこの作品のメイン的部分でもあったのだから。そして、後半のラストには納得するものがあった。（《エル》を殺すところはややこしくて今ひとつだけどな）原作では総一郎パパが殺されてしまうんだが。（その辺でちょっとイヤになってしまってコミックを売ってしまったよ）しかし映画では死なない。むしろ、《月》の偏った正義感に対して《父親》としての責任を取るべく生き残る。そう、《月》は《神》ではなく、《天才的頭脳の持ち主》ではあったけれども、どこか歪んで育った少年だった訳だ。《変人エル》も偏った生活と嗜好の持ち主だったので、長生きは出来ない。映画ではそんな仕組み・設定が隠されている気がしたよ。そして《ミサミサ》の印象は薄かった。ん～～～???どうしてかなぁ。＊＊＊＊＊映画館《サロンパス　ルーブル丸の内》。名前が変わりました。しかし、サロンパスは長いね。美容マスク貰ったけれど♪♪♪ここは、シャンデリアがキラキラした音と共に降りてくるのが良いよね。スクリーンは気持ち小ぶり。少し癖のある作品や、ダークな設定のヒーローものが上映されることが多いかも。

2006.12.21

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【カポーティ】★★★

★[監]ベネット・ミラー　[原]ジェラルド・クラーク　[総][脚]ダン・ファターマン　 [総][出]フィリップ・シーモア・ホフマン　 [出]キャサリン・キーナー　クリス・クーパー [制作データ] 2005米／ソニー[上映時間] 114分カポーティの作品は知っている。知っているけれども実はちゃんと読んだ事が無い。ので、観たら作品を読みたくなるかもしれない、と。そんな思惑も少しあって観に行ってみた。淡々と、しかし密度濃く進む物語だった。【冷血】という小説が出来上がった経緯を描いている。主人公のカポーティを演じた《フィリップ・シーモア・ホフマン》が、アカデミー賞主演男優賞を受賞したのは肯けるけれど。　こんな感じの人だったのか???……って、知らないもんねぇ。なぜかその甲高くて纏わり付く様な喋り方を見聞きしている内に、《おすぎとピーコ》を思い出してしまったよ。（実際ゲイだった）取材旅行に出かける際の大きなトランク。何度も着替えるカポーティ。上等のマフラー、コート。それを誇示する嫌味な態度。奇妙な喋り方。グラスを持つ手の小指が立ってたり。一緒に旅行を約束する相手が男性だったり。その感性は繊細且つお洒落。そして皮肉で冷静なものの見方。だからどうなんだと上手く言えませんが。もっとカポーティその人を描いたドラマを観たい。カンザスの村で起きた一家４人惨殺事件。新聞に小さく載っていた記事に売れっ子作家カポーティは興味を示す。カポーティは警察に犯人との面接を求め、綿密な取材を行っていく。犯人と心を通わせるため自分の生い立ちを犯人に語り、摂食障害を起こした犯人を看病する。やがて弁護士を付けたりと、犯人の生い立ちや内面に迫って行くに連れ、カポーティの心理にも変化が起きる。それをあくまでも作家として捕らえ作品化して行く冷静さ。『【冷血】というタイトルは僕の事かもしれない』　映画の中ではアルコールを飲み続けるカポーティが随所に見られた。（映画のラストではアル中が原因で死んだとテロップが…）１９８４年８月２５日にカリフォルニア州ロサンゼルスの友人ジョーン・カーソンのマンションで心臓発作で急死したそうだ。しかも【冷血】を発表した後、作品はほとんどが未完のものだったとか。＊＊＊＊＊映画館は日比谷の【シャンテシネ】。混んでました。着いた時間がギリギリだったので、最前列１６番の席でした。ま、ここのスクリーンはそれでも首が痛くなるほどではないので良いのだけれど。

2006.10.11

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【Ｘ－ＭＡＮ・ファイナルディシジョン】★★★★☆

もう、早い方は観に行ってしまってるでしょうね～。だから色々と端折って書きました。f(^ ^;)　いやぁ、《ウルヴァリン》のモミアゲと胸毛のファンとしては許せる範囲ではあるけれども。『青いビースト』ってのは、どうなんでしょう???そりゃ、《ウルヴァリン》に『毛玉』と呼ばれちまうよ。＼(◎o◎)／！いかんねぇ、着グルミぎりぎり（？）　だよねぇ。しかも、『青』ですよ。形状はライオンとゴリラのハーフみたいでしたけれどね。猫の着グルミには少々フェチ入ってる自分としては、彼の場合のみフィギアではなくヌイグルミを販売してくれないかな～♪♪♪にしても、ツルン・サッパリした顔のヒュー・ジャックマンは『誰???』って感じです。汚れてないと判断がつかない役者さんてのは初めて出会いました。さてさて。ミュータントの能力を失わせる薬『キュア』。これが出来た事から様々な問題とスッタモンダが起き……。ゴールデンブリッジは空を飛んで島に上陸し、赤毛の美女《ジーン》の怒りに触れたものは人を含めて粉々に分解され、【Ｘ－ＭＡＮ・２】では悪魔そっくりの心優しき男が登場しましたが、この【Ｘ－ＭＡＮ・３】では苦悩する青年がその白く美しい羽を大空高く披露しました。その他、色々な能力のミュータントが登場しました。かなりバランス良くそれぞれが活躍します。ラストで《マグニート》はチェス盤を前にリハビリ中でした。そしてエンドロールの後に『チャールズ？』との一言が。もしかして新たなる物語が始まる???それからスピン・オフ作品で【ウルヴァリン】というのがあるらしい。これは楽しみだな～～!!!＊＊＊＊＊映画館は《日比谷スカラ座》。改装後の座席はなかなかに快適でした。11時30分からの上映は自由席なので、好きな席に座れてgoodでした。少し冷房がきつかったですが、今日の陽気を考えると仕方ないですな。それからチェロキーのシナモン味を食べてみました。300円。まあまあのお味でしたが、カロリーは高そうかな。ポップコーンより音がしない、かもです。

2006.09.20

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【キンキーブーツ】★★★★

【スーパーマン・リターンズ】と【キンキーブーツ】。どちらを観に行くかちょいと悩んでいたのだが。テレビで《ピーコ》が褒めまくっているのを見て、『まずい、こっちが先だ』と思った。初回からびっしりと人が入っていたな～。『宣伝ってすごいわね』と後ろで並んでいた女性が言っていたけれど、そうだね。婚約者と新生活を送るため、家を出てロンドンに来たチャーリー。新居候補を見ていた幸せの瞬間、携帯が鳴る。『3代目の父親が死んだ』イギリスの田舎ノーザンプトンに引き戻され、靴工場の4代目と成ったチャーリーは、コーヒーをこぼした拍子に『取引先の問屋が倒産』という書類を発見。何とか工場を潰さない為に、社員１５人の首切りを決行。辛くて仕方の無いチャーリー。クビを言い渡したローレンに『僕に何が出来る、なんて座ってるべきじゃない。ニッチ市場を探すのよ！』と逆に元気付けられる。そして出会ったドラッグ・クイーンのローラ。とまあ、ストーリーの半分だけご紹介。素直に良かったと思う。でもやっぱり『ピーコが褒めた映画って……』ってことで、何かが足りないんだよね。ええと、《私的に感じるものが》って意味だけど。ストレートに物語が進みすぎた感があるんだな。もう少しヒネリがあってもよかったかも。ローラの歌とかショウのシーンは素敵なのよね～。派手派手で、毒々しくて、化物じみてる(褒めてます)。(声も素敵♪♪♪)マイノリティの頑張りってのには『映画的には泣かされる』もんなのよ。そして《靴》。ヨーロッパの靴の歴史に詳しいわけじゃないんだけれど。フェティッシュなものを感じるし、セクシーだし。頑丈そうな15センチメートルヒールのお洒落なブーツにはドキドキするものがある。何よりも《実話》が元ってのも楽しい。チャーリーのモデルになった本物の４代目は、誰も協力してくれなかったので、自分のすね毛を剃ってブーツを履いたとか。そのキンキーブーツのラインは《デヴァイン》ですってさ。まさに初代ドラッグクイーン……の名前……だったような、ね。多分【ピンクフラミンゴ】って映画で有名よね～???＊＊＊＊＊映画館は日比谷のシネシャンテ。小さめの映画館です。前のほうが安心して見られる感じ。

2006.09.01

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【サイレントヒル】★★★★

★[監]クリストフ・ガンズ　 [総]ビクター・ハディダ　山岡晃ほか　[出]ラダ・ミッチェル　ショーン・ビーン　ジョデル・フェルランド　ローリー・ホールデン　 [制作データ] 2006米／松竹[上映時間] 126分・PG-12 ★日本のゲーム【サイレントヒル】が原案。【ジェヴォーダンの獣】のクリストフ・ガンズ監督が映画化したホラー。 ★シャロンは夢遊病。母親のローズは滝つぼに今にも飛び込みそうになっている娘を抱きしめた。【サイレントヒル】と呟くシャロン。彼女のスケッチブックには黒と赤で塗りつぶした不吉な教会や、学校の絵が。【サイレントヒル】が実在する町の名だと知ったローズは、夫に説明することも忘れて、シャロンと共にカギを求め廃墟となった町に向かうが……。娘のシャロンは失踪し、その姿は見えるのに、ローズの声を振り切るように逃げ回る。やがて死の灰が降り積もる廃墟にサイレンが鳴り響く。するとそこは異次元の世界へと様変わりしてしまうのだ。奇妙で恐ろしい(時に滑稽ですらあるのだがそれは恐怖を増長させる)『生き物』に襲われる。そこで出会った唯一の味方である婦人警官。やがて辿り着く真実。物語は終焉を迎え、正義の裁きは行われる。そして、悲しくも切ない静か過ぎるラスト。★私はゲームをやっていないのでよく判らないのだが、ゲームのコンセプトや要所に重要なアイテム・人物を配してあったようだ。《クリストフ・ガンズ監督》の【ジェヴォーダンの獣】は落ちは判ってしまうと少々『え？』という軽い裏切りを覚えさせられたものだが(消して悪い意味ではない)、この映画のラストもそんな感覚があった。しかし、そこまでに持ってゆく『ミステリー性』『恐怖感』は凄い。そして映像が美しい。美術的にも優れている。ホラーの場合セットがちゃちいと失笑ものなのだが、この監督の作品はかなり独創的かつ鉄や機械が命を持つところに説得させられちゃったりする。多分ゲームに登場するんだろうクリーチャー・モンスター達がコミカルで不気味。不条理な恐怖感がよく出てる。登場する役者達が美形というのもある。《シャロン》をやった子役が２役(３役？)演じ分けているのも見所。登場人物達に物語の含みが大きいところが魅力のひとつ。《恐怖側》にも狂気でありながらも、それなりに切ない理由があったりする。で。キーワードは《母親》と《憎悪》《狂信》。暑い夏に冷房の効いた映画館で観るのにぴったりの作品、という感じだったよ。＊＊＊＊＊＊＊映画館は丸の内ピカデリー１。隣の部屋では【パイレーツ……】をやっていたせいもあって、空いておりました。(これの感想は後日♪)しかし、予告が長かった。２０分位たっぷりと見せられて、少々うんざり。そして、少し離れた席にどう見ても７０前後？という老夫婦が座ってきた。『この映画かや？』『なんか違うんじゃない？』『だから隣の映画館だったんだよ』マリオンは西武デパート側と阪急デパート側、並ぶ箇所が二手に分かれている……どうも並ぶところを間違ったらしい。『どうする？出ようよ』『しかたあんべぇ、買っちまったんだから』センベエを出してしばらく２人でポソポソ食べながら話していたが、諦めたらしく大人しくなった。そして、かなり前の席だったのが嫌だったようで、後ろの空いた席に移って行った。さてさて。《Ｒ12》のホラー映画である。彼らはどんな反応を示すんだろう……。いったい本当は何を見たかったんだろう???映画終了後、しっかりと手を繋ぎ呆然とした表情でトポトポ歩く老夫婦を見た。『ねぇ、感想はどうだった？　怖かった？』聞いてみたかったのだけれどなんだか気の毒な気がしたし、赤の他人にそんなことを突然言われるのも不気味だろうな～と、つい遠慮しちゃったい。f(^ ^;)そのお爺ちゃんとお婆ちゃんに免じて★は４個。♪♪♪♪

2006.07.28

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【プルートで朝食を】★★★☆

あの【バットマンビギンズ】で『スケアクロウ』をやった《キリアン・マーフィ》が主人公。監督・脚本・製作は《ニール・ジョーダン》。原作《パトリック・マッケーブ》他の出演者は《リーアム・ニーソン》《ルース・ネッガ》《ローレンス・キンラン》《イアン・ハート》etc.教区司祭である神父の家の前に赤ちゃんが捨てられてる。神父は、近所のブレイドン家にその子を養子として出す。子どもは《パトリック》と名付けられ、すくすく成長。しかし、ちょっと風変わり。幼少の頃から女性の衣服や化粧に興味を持ち、高校生になった頃には女性的な振る舞いで皆から奇異の目で見られていた。それでも彼を理解してくれる仲間もいて楽しい学生時代。愛称は《キトゥン》。しかし、『自分の出生の秘密』をポルノ仕立てで書いた作文が原因で退学となる。加えて少々知恵遅れだった友達が、ＩＲＡの爆弾テロに巻き込まれて死亡。ブレイドン家に居辛くなった彼は実の母親がロンドンにいるらしいことを知り、旅立つ。アイルランド人であることがポイントなんだなー、とは思いましたが。その歴史的背景など知れば、物語はより深く理解できるでしょう。ま。その辺は良く判らなくても70年代の音楽やファッションのテイストがいっぱいでお洒落だし。とりあえず作品はコミカルに進むし。【物語だと思わなければ、人生なんて辛すぎるわ】という《キトゥン》の独白には共感するね。性別は男だけれども、努力して女っぽく装い振る舞い。恋も『女として』男を愛し、男のために可愛く演じて尽くす。やっと遭えた自分の母親が、今は幸せな家族の中で長男に『パトリック』と名づけていることを知り、『忘れられた息子』ではないことを確信して長きに渡る心の傷を癒せたことは嬉しかったな(だから会話はするけれど、結局名乗らずに帰る)。そして《キリアン・マーフィ》は【バットマン・ビギンズ】を観た時に、『なんちゃらエロセクシーな唇してんだか……』と思っていたので、『オカマの役とはぴったりすぎんだろ???』と。ポスターの顔は角度が良いのかすごく美しいんだけれど(ピンクのファーが似合いすぎ♪)、スクリーンではまじ『化粧・女装の男＝オカマ』です。だけど、あの程度の顔のイギリス女性って居そう……って思ったりして(すいません、イギリス女性様)。難を言えば、その作り声はちと聞きにくかったってことかな。甲高い『女声』は時々掠れたし、無理してるのかな???って思ってしまったよ。そりゃ字幕を読むわけだけど、声のイメージは音から得る訳だからね。《リーアム・ニーソン》がいい演技してました。【バットマン・ビギンズ】に出演してましたけれど、その時の演技にはそれほど魅力を感じなかったな。でも【プルートで朝食を】を観て【愛についてのキンゼイ･リポート】を観たくなったよ。そして『プルート』。ローマ神話で言うところの冥界(死の国)の神。ギリシャ神話では『ハデス』。惑星は冥王星の守護神。死神。また、冥王星そのものもこう称する。何か常に【死】を感じていたのかもしれないね、《キトゥン》は。それをお洒落な独白に変えてやり過ごす前向きな所が可愛いいんだよね。作品冒頭で赤ん坊を乗せた乳母車を押している彼が映る。野次られようとも切り返してたくましく生きようね。自分のできる生き方でいいんだよ。＊＊＊＊＊＊＊劇場は【シネスイッチ銀座】。レディス・デーは金曜日なのでお間違えなくね。銀座は和光裏のちっさな単館です。スクリーンも小さいけれど、それも味、って感じかなぁ。【真珠の耳飾の少女】以来、久々のご利用でした。

2006.07.19

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【ダ・ヴィンチ・コード】★★★☆

★[監]ロン・ハワード　原]ダン・ブラウン　音]ハンス・ジマー　 [出]トム・ハンクス　オドレイ・トトゥ　ジャン・レノ　イアン・マッケラン　 [制作データ] 2006米／ソニー[上映時間] 150分★小説は１年ほど前に読んで居りました。その時の興奮や面白さはちょっとしたマイ・ブームだったのですが、直ぐに記憶の彼方に埋もれてしまったようです。なので、観た時には思いだすのに苦労しました。監督がロン・ハワードと言うのもちょっと切れ味が鈍った一因でしょうか？　壮大なハリウッド人間ドラマが得意な監督には少々向いていないテーマだったと言うか、イヤ、むしろその大味さで『宗教的なスタンスをぼやかして』乗り切ってしまうのが目的だった、というか……。【キリストはマグダラのマリアと結婚し、しかもその子孫が実在する】というキリスト教に置いては重要なテーマを『あくまでもフィクション』と言い切って作ってしまう商業的手腕の凄さ……には感心しつつ、やはり各国での反応は様々のようですな（ネット・ニュースに載ってましたぜ）。そりゃそうです。いまだ宗教戦争をしている国だってあるんですから。しかし、我が日本。神さまは沢山いた方が良いという考えがベースにある民族……の端くれである私は、かつて訪ねたルーブル美術館の想い出に浸りつつ、最初ちょっと眠くて意識を飛ばしましたが、取り合えず色々と楽しめました。それに『イリヤッド』という週刊ビッグコミックス連載の漫画が数年前にこの宗教的テーマを扱っていたような記憶もあるし。それ以前から【生物学的に処女懐妊は有りえないからキリストは人の子で、ユダヤ人だし、その子孫が存在する可能性は大きい・キリストの兄弟もいたはずだし】というのがホントの所だろうとなんとなく思っておりましたし。なんてったって【戦後、神を人として認識させられた民族でもある】んだもん、その辺は褪めちゃった感覚で観てたっていいじゃん。だけどなぁ。《シラス》は小説のイメージが強すぎたために『ストイックで憂いを含んだ超絶美系白子のマッチョマン』と思い込んでいたせいか、かなり頑張っていた《ポール・ベタニー》でしたが、映画の初めでまず私はトーン・ダウンしてしまって。f(^ ^;)それからまぁ《トム・ハンクス》は良いとして（そりゃハリソンフォードがもう少し若かったらね。絶対そっちだよ）。《ソフィ》もユダヤ系のはずだからブルネットの髪なのは分かるけれど、『何か違う???』という違和感が拭えず。《ジャン・レノ》の使い方ももったいない感じで……まフランスを代表する役者だからという事はあるとしても。ストーリーも中途半端というか、どうも粗筋を追うことに必死だったという感じで。結局頑張ってくれてのは《サー・リー》こと《イアン・マッケラン》かなぁ。後半の粗筋のみに近いストーリーを繋いでいたのは彼でした。（ついでに買ったパンフレットに『彼は88年にカミングアウトした』という一文があって、思わず『が、ガンダルフ～!!!』と叫んでしまったよ……わぁお♪）さてさて結局。【フランス観光映画】としてはかなり良いガイドになるでしょう。既に『ダ・ヴィンチ・コードを訊ねて』というツアーが色んな形で販売になっている模様です。ルーブル美術館を訪ねたくなった人が増えたら、それはそれで効果はあったという事でしょうか？あとはねぇ、《アリンガローサ司祭》の顔をどこかで見たんだけど思い出せない……と歯がゆく思ってパンフレットを見たら。『タコ博士』でしたよ……道理であの眉毛といい、阿保な結末に出会っちゃった所といい、納得・でした。＊＊＊＊＊＊＊映画館は【MOVIX亀有】。今年出来たばかりのシネコンです。新しくて快適でしたが、空調が効き過ぎて喉がカラカラになったのには＼(◎o◎)／！でした。

2006.06.01

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【Ｖフォー・ベンデッタ】★★★★

★原題：『ＶＦＯＲＶＥＮＤＥＴＴＡ』（１３２分）監督：ジェームズ・マクティーグ　脚本：ウォシャウスキー兄弟　音楽：ダリオ・マリアネッリ　出演：ナタリー・ポートマン　ヒューゴ・ウィーヴィング　スティーヴン・レイ　ジョン・ハート ★ナタリー・ポートマンが頑張って居りました。髪の毛を刈るシーンはやはりなかなかのものです。ほとんど一部刈。スキン・ヘッドホロコーストでしたか……ナチス・ドイツを意識したものだと分かります。《終身議長・サトラー》と言う名前も、《独裁者・ヒトラー》を連想させます。コミックが原作で、マトリックスを撮ったウォシャウスキー兄弟が脚本。ちとややこしいストーリーのアクションもの???と思ったのだけれど、結構重たいテーマだったし、なおかつ面白い作品でした。しかし【成功したテロリズムは“革命”と呼ばれる】のだろうか???と考えさせられました。【Ｖ】がほんっとに怪しい存在で。そして悲しい過去をすべて仮面とカツラの下に隠して。料理も上手なら、ユーモアもあり、知識も豊富で。音楽のセンスもかなり良かったし（サントラ盤出ないかな？）。しかし彼の行動の理由は……【正義】ではなく【復讐】。ヒューゴ・ウィーヴィングの存在感と演技は素晴らしく♪、【マトリックス】と同様に増殖してくれます（笑）。色んな文学作品名が出てきて、そのオマージュが散りばめられていたと言ってもいい。【ファウスト】【巌窟王】【マクベス】【十二夜】【１９８４】《Ｖ》と《イヴィー》の関係はまるで【オペラ座の怪人】のようにロマンチックな部分もあり。二人とも惹かれ合う。けれども、《Ｖ》は《イヴィー》を閉じ込め極限まで追い込み、テロの手先に仕立てるという冷酷な面や（実はその髪を刈ったのは……）、歴史ある建築物を爆破し、世間を混乱に落とし入れる。（って映画の中では《独裁者》にうんざりした市民の共感を得ていたよう、だが）。舞台は第三次戦争後の世界。イギリスがその勝利国となっており、そのおごりから戦争を始め、自ら滅んだアメリカは植民地へと成り下がった。思想や生活を制限される毎日。同性愛者、異宗教家、思想活動家、すべて排除される。それが警察国家、独裁力。人々は《風穴》を空けてくれるためのヒーローを待っていた。……たとえそれが【復讐】のためであろうとも、その思想に共感した人々は。《仮面》と《マント》を手に取り、反抗の意志を示す……。【Ｖ】は最後まで仮面をはずしませんでした。＊＊＊＊＊映画館は《丸の内TOEI》。傑作だったのは、映画館の外で東映の労働組合の人達が『社長糾弾』のデモをやっていた事。いくら「革命が成功した、という内容の作品を上映している映画館」の前だと言ってもねぇ。煩かったです（って本社はすぐそこ）。ま。東映には満更縁がなくもなかった仕事をしていた事も有りましたが、今じゃ無縁。むしろ、少しいい気味だと思う意地悪な気持ち、沸きましたよ。ゞ(￣∀￣)でも、アニメとかは頑張って欲しい会社でも有ります。（ランキング１位になるカラクリが見えすぎちゃう不気味なやつはやめて欲しいけどね）

2006.05.19

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【ブロークバックマウンテン】★★★★

しばらくネット落していたら、パスワードとＩＤの入力を求められました。(￣∀￣;)汗ダメじゃん、自分。o(*≧д≦)o″ダメ！！見に来て下さったり、コメントを入れてくれる方達に申し訳ない。ヘ（＿＿ヘ）☆と、顔文字だらけで謝罪でございます（絵文字機能あるのにね）。＊＊＊＊＊さて。【ブロークバックマウンテン】の感想です。★[監]アン・リー　 [原]アニー・プルー　[総][脚]ラリー・マクマートリー　 [出]ヒース・レジャー　ジェイク・ギレンホール　アン・ハサウェイ　ミシェル・ウィリアムズ　 [制作データ] 2005米／ワイズポリシー[上映時間] 134分・PG-12★《男女間の恋愛》には求められない、語れない、《男同士》の秘められた愛の物話。舞台は雄大な大自然、《ブロークバックマウンテン》。20年の時を経て、なお心に残る……。しかし、まず《カウボーイ同士の恋愛》であること。【真夜中のカウボーイ】等の作品があるけれど、『カウボーイ』っていうのはその道では結構有名な隠語だったりしますね。《肉体労働・体育会系、男ばっかりの職場》みたいな所ではゲイも派生し易い、というのはどこでも共通の認識らしいです。が。茶化さないで真面目に考えれば、こんな切ない恋愛もあったんじゃないか？　と想像するのは納得だったりもします。この辺は《外国人の視点＝中国人監督》が生きているんじゃないかな～。《中国の恋愛に対する感覚》はニュートラルなものを感じると言うか、流石四千年の歴史《背徳・禁断の恋》なんて今更驚かないよと言うようなニュアンスすら覚えるんだけれど、どうなんだろう？　私だけ？　（中国人監督作品を多く見ている訳ではないのですが）見渡す限りの大自然。大量の羊や牛等の家畜。有り余る時間と単調で孤独で過酷な労働条件。話し相手は限られている。そんな折、ふと心が触れ合ってしまったら。肌を合わせる心地よさに負けてしまったら。仕方ないよなぁ……なんて思いました。（羊を相手にするよりは相当マシでしょう……!!!???）ただし、その恋愛が20年も続くことに驚きです。２人とも《この恋は一過性のモノ》と思っていたのに、好きな女性と結婚して日常生活をきちんと営んでいても、相手のことが忘れられなかった。むしろ、何年も経ってから会った相手に対して感情を抑えられない。日常から切り離された《秘めた恋》にのめり込んでしまう。《ブロークバックマウンテン》ってのは『背徳の山』のこと？妻や女性の立場から観たら『ひどい』って言えるよね～、おいおい、よい年して男２人で盛り上がりすぎだよ……とも思ったり。しかし、２人が会っていた時間ってのはトータルしても短いんだよね。だからこそ《燃える恋》だったんでしょう。荒々しい男同士の恋のラストは、それらしい切ないエピソードで締めくくられます。《ヘテロ愛の血の絆》に対して、それはささやかなものだけれど、２人にとっては愛の証、《永遠の血の誓い》のようにも受け取れるもの、でした。【ブロークバックマウンテン】は２人にとって『追放された末の楽園』（失楽園とは逆）だったのかも、なぁ。

2006.04.21

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【ヒストリー　オブ　バイオレンス】★★★★★

諸事情によりなかなか観に行けなかったんですが、やっと時間が出来ていってきました。水曜日の割引デーはほんとに有難いです。ヘ（＿＿ヘ）☆【ブロークバック　マウンテン】【ヒストリー　オブ　バイオレンス】を立て続けに観ました。とりあえず、《デビット・クローネンバーグ監督》作品の方の感想をばアップです。★は満点の５個。点数でいえば97点、ですかね。*******************************[監]デビッド・クローネンバーグ　[脚]ジョシュ・オルソン　[出]ビゴ・モーテンセン　マリア・ベロ　エド・ハリス　ウィリアム・ハート　 [制作データ] 2005米／ムービーアイ[上映時間] 96分・R-15 作品のタイトルが、【暴力の歴史】というものでしたから、それなりに覚悟して観にいったのですが。何しろ《デビット・クローネンバーグ》ですから、どう言う切り口で魅せてくれるのか？と言うことが見所な訳でして。ほんとにこの監督は【人の心の虚の内に巣食う影＝モンスター】を描かせたらナンバーワンなんじゃないかと（私は思っている）。近年は『小品』と言われるものが増えたような気がするのですが、それは過去に置ける作品にみられるように『血みどろのスプラッターや、人の醜い内面世界を模したクリーチャーのようなものの表現』が少々大人しくなったのと、描く作品のテーマがより慎重に選択され、洗練されたテクニックや思想性から『解り易くなった』のと、表現力と編集の上手さで『上映時間の短縮』がなされた結果なんじゃないかと。兎に角、ストーリーに関しては《映画サイト》を見て貰えれば判ること、ですが。私の気が付いたいくつかの事をツラツラ書くと。　まず『幸せなトム・ストール』の家庭です。トムは小さなカフェを経営している。賢く美しい弁護士の妻とちょっとひ弱だけれども物事をよく解っている高校生の息子と、可愛い金髪の幼い娘の４人家族。妻は充分にセクシーで、チアガールの格好をして夫を誘惑し直すようなユーモアと茶目っ気も持っている。そこに日常を裏切るような『暴力的な事件』が起きる。２人の強盗に対して瞬時に対応した《トム》の活躍振りは新聞やマスコミを賑わす。カフェでコーヒーやパイを客に出していたいたしょぼい親父が、一躍ヒーローだ。しかし。そこにマフィアが登場。《トム》を《ジョーイ》と呼び、しつこく絡み付いてくる。やがて《トム》は人質に取られた息子を救うため、マフィアを殺す。そして殺されそうに成った《トム》を救ったのは、息子が撃ったライフルの一発だった。ここで《トム・ストール》と《ジョーイ・キューザック》は同一人物であることが家族に判る。『ジョーイ・キューザック』は。マフィアのボス《リッチー・キューザック》の弟だ。暴力とセックスとドラッグ。そのためなら組織を無視しての殺しも請け負うような、暴力的な生活を送っていた。それを３年前に（精神的に）殺し、『トム・ストール』として生き直していた……はずが。《リッチー・キューザック》とばれた後、妻と階段で荒々しいセックスに及ぶ。最初の幸せな家庭に置けるセックスとは違う、痛々しいものだ。しかし、ある意味同じ事を現していた。【妻のチアガールのコスプレ】VS【羊の皮を被っていたトム】【夫の中に赤の他人を見てしまった妻】VS【羊の皮を脱ぎ、狼の姿を晒したジョーイ】そして、息子に受け継がれてゆくだろう【暴力的な遺伝子】。【殺人】や【暴力】の持つ矛盾した問題。《羊である一般市民》が《悪》を倒せばヒーローで人々に愛されるが、《狼であるマフィア》が《悪》を倒すのは同レベルの悪でしかなく忌み嫌われる。問題提起はある。しかし、答えはない。すべてを始末し《ジョーイ》にケリを付け戻ってきた《トム》に対しての家族の反応は。テーブルに皿を用意したのは幼い娘。皿の上のミートローフを父親の側に置くのは息子。深刻な顔をした妻は……???*******************************《妻とのセックス》を対比させたのは判り易いメタファーでした。《トム》の帰還については、１番の発言権は《妻》にあるのだけれど、彼女は《トム》と《ジョーイ》の２人と寝てしまった……と言ってもいい訳で。心の底では『有り』と認めてしまったのだと思うのだけれど。ま。『ハイそうですか、それじゃあまた一緒に暮らしましょう』と受け入れられるのかどうか。いわば『コスプレセックス』のように受け入れられるの???と言う所が山場であり、作品の終わりでもあるような。しかし人がかなり死んでいる。ただし『悪＝マフィア』のみ。父親を助けるためとは言え、息子さえ人殺しになってしまった。アメリカだったら許される???【正義の名の下に】であれば殺人は許される???よく例えられることだけれど、【戦争で大量殺人すれば英雄】という事もある訳だから。曖昧な人の心の境界線。老いてますます鋭くなったクローネンバーク監督に拍手!!!この人には【妻殺しの疑惑】が付きまとっていて。だからこそ作品が怪しく輝くって事も含まれているところが……畏怖すべき才能、でもあるよね。そしてどうしようもなく魅了される自分がいます。*******************************パンフレットは装丁が立派で1,000円いたしました。監督の過去の作品も紹介されているので、買って損はないですが。暗いのが難点です。読みにくい。そして劇場は【東劇】。スクリーンは小さめなので、前の方の座席で見ても問題なし、です。しかし毎度毎度とり止め無くてすいましぇん～～～♪♪♪

2006.04.12

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【THE　有頂天ホテル】★★★★☆

★［監][脚]三谷幸喜　 [製]亀山千広ほか　[出]役所広司　松たか子　佐藤浩市　香取慎吾　篠原涼子　戸田恵子　生瀬勝久　原田美枝子　唐沢寿明　津川雅彦　伊東四朗　西田敏行　 [制作データ] 2005東宝　[上映時間] 136分★やっと行って参りました。私的にはかなり楽しかったです。って、評判もかなりよい作品です。《大爆笑》を狙った作品ではないと思います。が、『クスクス』『あはは』とよく笑い声が上がっていました。私も自然に笑いが漏れました。(^_^)vストーリーはちと複雑。舞台は大晦日のホテル･アバンティ。登場人物達の、それぞれの《事情》がコミカルに演じられてゆきます。人数が多いです。その分それぞれの物語の比重は軽くなっています。強いて言えば《役所広司》演じる所の《客室係兼任の副支配人》が主人公でしょうか？モザイク模様のように色々な色が散りばめられているといった感じです。そして最後に物語の辻褄が合い、みんな一応上手く納まって、なんとなくホンワカと幸せな気分になりました。拍手したかったくらいです。日本人の新年に対する感覚ってやつでしょうか？カウントダウンの後の《ちょっと生まれ変わったような気分》を上手く演出しているなぁと思いました。多くの登場人物が出演して最後にまとまるという映画【マグノリア】とか思い出したりしました。《ＹＯＵ》は元（？）歌手の面目躍如って所かな???★の数が満点の５個じゃないのは、『こんなに上手く行くかよ』という、何と言うか《ヒガミ》みたいなものです。f(^ ^;)

2006.02.01

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【ハリーポッターと炎のゴブレット】★★★★

★[監]マイク・ニューウェル　 [原]J・K・ローリング　 [出]ダニエル・ラドクリフ　エマ・ワトソン　ルパート・グリント　ロビー・コルトレーン　レイフ・ファインズ　 [制作データ] 2005米／ワーナー　[上映時間] 157分★星４個はちょっとおまけかな。f(^ ^;)映像的には前作を凌いだと思う。ストーリーもかなり作品に忠実。ま、端折りすぎも不満なら、順を追いすぎて盛り上がりが欠けちゃうのもなんだかなー、なんですが。(+_+)《クィディッチ・ワールドカップ》はもっと観ていたかった。花火のシーンとかワクワクしたのに。しかし愉しいはずのテント村は《デス・イーター》に襲われ、天空に《悪魔の印》が浮かび上がります。物語は『不吉の暗示』から始まるのでした。白いペガサスたち（モルトウイスキーしか飲まないらしい）が引きいる馬車。水中から浮かび上がる帆船。凶暴な龍。妖しい水中人。前作のあまりにも作り物めいた《バックビーク》には少しガッカリしていたので、これらは良かったと思うんだけれど。《三大魔法学校対抗試合》のドキドキ感が足らなかったのは原作読んじゃってたからなのかなー？舞踏界のシーンは楽しかったけれどもね～。それとね、とうとう復活した《例のあの人》の顔はもっと醜くて怖いほうがよかったような気がする。どれほどの『恐怖の大王』であるのかが伝わりにくかった。それからルシウスもスネイプも《元デス・イーター》だとわかったけれど、「それがどうしたの？」って感じでさ。次に繋ぐ伏線のつもりらしいけど、物足りない感じになってしまったよ。う～ん、何を【作品の主題】として持ってくるかが問題だったのかな～。《バーティ・クラウチ》パパの悲しみも今ひとつ伝わらず、なんだか怪しいオヤジのまま死んじゃうし。ジュニアはジュニアで、どうして《例のあの人》にくっ付いているのかがよく判らない（原作では理解できるけど）。次の作品は『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団シリーズ第五巻』と『Harry Potter and the Half-Blood Prince』（ハリーポッターと半分の王子の血？）を一緒に映像化するんじゃないかな。『不死鳥の騎士団』だけじゃ、暗くて辛くて後味の悪い戦いの話だけで終っちゃうし。それに彼が死んじゃうんだよっ!!!　＼(◎o◎)／！次はほんっとに期待するから、監督選びを慎重にして欲しいよ～!!!＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊とまあ、昨日は思ったんですが。(￣∀￣;)汗そんなにこの監督が悪いかというと、そうでもない気がして来た。ご本家のイギリス人監督だし、代表作は【フォー・ウェディング】。つまり、《恋愛模様においての心の機微》などの表現には優れた監督なんだということで。確かに、思春期を向かえたハリー、ロン、ハーマイオニー達の初々しいしさの表現は素晴らしかった。《初恋》《幼い嫉妬》《若さゆえの意地》《乙女の花開くような初々しさ》。この辺の表現はすごく上手かったんじゃないかな???ただし、そういう《密やかで少し恥ずかしいくて、しかし儚くて美しくもある限られた期間のみの感情・感覚・姿》なんていうのは、《ハリウッド式》に派手に表現する訳には行かないよね。あ、おまけで《ハグリットの恋》もね。f(^ ^;)小説は『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』が私には１番面白かった。魔法話のファンタジーにはダークサイドが付きもの、と言っても言いすぎじゃない（西欧では元々“魔法”は“悪魔の仕業”という考え方も存在する）……これは『日本の事なかれ主義・ママは危ない事は全部許しません・子供にはキレイなモノだけ見せたいの』みたいな感覚だと理解しにくくなるかも（え～と、だから１３Ｒなんだと思うんです）。どうしてもベースにキリスト教があるから、【正義VS悪＝明るいファンタジーVS暗いナイトメア】の構図になるんじゃないかな???ハリウッド代表【スター・ウォーズ】も【正義VS悪＝フォースVSダークサイド】の構図ではあるよね？まあ、次の映画作品がクライマックス手前。《大人になるための通過儀礼》は、何かを失い何かを得る……そういう視点で観てみるのもいいかも、なんてね。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊映画館は《丸の内ピカデリー》。今度はかなり希望に近い席で見られたんだけれど。後ろの席の奴が肝心な場面になると脚を組み変えるというか、椅子の背中を蹴りまくる。あまりにひどいので私は腕を上げて《ファッキン・マーク》を指で示してやった。んで、そいつが帰る時きには『バスタードッ!!!』と聞こえるように言ってやった。見てみれば、デブの外国人。マナーを守れないなら、出てけっ!!!　と思いました。すいません、何かイラチな表現含んでますが、この《ファッキン・デブ》のせいなんです。とほほ。o(*≧д≦)o″ダメ！！

2005.11.28

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【コープス・ブライド】★★★☆

■監督　ティム・バートン■音楽　ダニー・エルフマン■出演（声）　ビクター＝ジョニー・デップ／エミリー＝ヘレナ・ボナム＝カーター／ビクトリア＝エミリー・ワトソン★細長い。脚がとっても長い人形達だ。主人公の３人は目玉が大きい。《コープス・ブライド／エミリー》にいたっては、時々転げ落ちてしまうほど。そして、その動きはスムーズで楽しい。ストップモーション・アニメの人形達が滑らかに動けば動くほど、その撮影の大変さや技術に感心させられるという仕組みではあるけれど、上映している間はストーリーに飲み込まれてしまっていた。★《金持ちの魚缶詰工場の息子／ビクター》と《貧乏貴族の娘／ビクトリア》の結婚式が始まりだ。政略結婚とはいえ、お互いに惹かれ合うものを感じた２人。しかし緊張のあまり、ビクターは｢誓いの言葉｣をしくじり、その場を逃げ出す。墓地の端で｢誓い｣を練習したビクターは、ビクトリアの指に見立ててそこにあった枯れ枝に金の指輪を嵌めた……すると!!!★ビクターは外見は裏成り君というか、ヘタレっぽい。けれども、俗世と魚に塗れた親達に比べて「夢見がちで理想主義」だ。けして行動力がない訳でも、自分の意見がない訳でもない。ビクトリアはもう少し現実的だが、親の意見には一応従順な娘だ。エミリーは恋に恋する乙女であったがゆえに、騙されて花嫁衣裳のまま殺された……。この３人の三角関係。★ちょいとひねってあるけれど、これは《ラブ・ストーリー》。ビクターは「死体の花嫁」と｢生きた花嫁｣との間で揺れるけれども、結局死者の世界で生きる（？）事を決断し、ビクトリアは後から来た男／バーキス卿と結婚式を上げる……。★《ビクター》とは《ヴィンセント・フランケンシュタイン》の英語読み。そう、あのモンスターを生み出した自然科学者の名前。【ツギハギの死体を蘇らせた男】。その辺のホラー作品を見ていると、もっと楽しいのかもね。ホネ骨の犬もちゃんとご登場。そして……。★映画館は《丸の内ピカデりー２》「ＤかＥの真ん中」と言ったのに、《モギリ君》にＣの１８のチケットを渡された。劇場内部で「もう少し後ろの席に換えて欲しい」と言ったら、「いっぱいです」と断られた。だけど私の後ろの席のＤ列とＥ列に客の入る気配がない（結構空いてた）。「？」と思っていると、《モギリ嬢》が「別の館の座席を見ていました。申し訳ありません、後ろの席に交換いたします」ですと。ありがとさん。いくらスクリーンを視界いっぱいに観るのが好きでも、ここのスクリーンはＤ席より前で見上げるのは辛い角度……設計ミスかもね。にしても、マリオンの《モギリ嬢・君》は客の好み以外の席を強く勧めたり、逆にわざと観難い席を（他が空いているのに）わざと取ったり……なんて思わされる言動が多いような???今度は紙に好みの席ナンバーを書いて渡そうかな。

2005.11.10

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【青い棘】★★★☆

★監督・脚本＝アヒム・フォン・ボリエス　原作＝アルノ・マイヤー・ツー・キュイングドルフ　出演＝ダニエル・ブリュール　アウグスト・ディール　アンナ・マリア・ミューエ　制作＝2004独／アルバトロス　上映時間＝90分・R-15 ★労働者階級出身で内向的なパウルと、上流家庭に育ち恐いもの知らずのギュンターは、ベルリンにある寄宿学校の同級生。卒業試験前のある週末を、二人はギュンターの郊外の別荘で過ごす。パウルのお目当ては親友の美しい妹・ヒルデ。しかしヒルデはそんなパウルの気持ちを知っていながら、恋人のハンスに会うためベルリンに戻って行ってしまう。しかもハンスは、ギュンターがいまだに未練を残している元恋人でもあった。自由奔放な少女に、三人の男たちは振り回され・・・。http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD7789/（このサイトの粗筋引用）★《ギムジナウム》と聞いてその昔読んだ漫画を思いだしたよ。f(^ ^;)既に《古典》の領域に？　いや、文学的・耽美的ＢＬの代表作のひとつとでも言ったら良いのか……【トーマの心臓／萩尾望都】はよかったなぁ、しみじみ（多分、今読むと逆に新鮮かもよ）。それから【モーリス】【アナザーカントリー】を思いだして。しかし、今じゃ《レイザー○モンＨＧ》もテレビに登場する時代（本物なのかは知らないけれど）。かつては《禁忌》に触れて感動したものだが、むずがゆい表現はもはや飽き足らない。（このテーマは順を追って観て行くと“同性愛”に対する歴史・社会・政治背景すら伺えるのだが）それじゃあ、手っ取り早く《そのものズバリ・Ｐビデオ》を観たいのかというと、違うよねぇ。o(*≧д≦)o″（ちょっと見たいけど）！！さて。主要主人公達は十代という設定なのだけれど、やっぱりちと老けて見えた（撮影開始時の年齢は、パウル役＝24、ギュンター役＝26、ヒルデ役＝16、ハンス役＝28　エリ役＝23）。みんな“若ぶって”演技した訳だ。が、まあイケ面揃いだからなんとか許す（？）。逆にヒルデ役の女優がほぼ実年齢なのに《男を手玉に取る悪女》という、外見は若いのに性に対して奔放な役を好演していた。金髪と大きな目の青い瞳、肉感的な体型と雰囲気はなかなか。ストーリーは第一次大戦後の不安定な時代背景と、《青春の美しさ・儚さ・痛み・刹那さ・高潔さ》といった若者特有の精神と、ドイツのギムナジウムが舞台。道徳や倫理観が強くて禁忌や制約があればあるほど、《禁じられた恋》や《インモラルな愛》ってのは強く燃え上がるし、また美しく輝きもする。主人公はパウル。「詩」を愛する好青年。労働階級出身。勉学は真面目にこなしている。だからつまり野暮ったい。実はチェリー・ボーイという設定。その友人ギュンター。上流階級育ち。夏の休暇に別荘にパウルを誘う。ハンスと付き合っている妹のヒルデにパウルをあてがって、自分はハンスとやり直したいと考えていた（つまり兄と妹で男を挟んでの三角関係）。ハンスはコック見習い。金髪であごが細い、一見奇麗な男。しかし笑うと前歯がすいていて下品かつ性の危険な香りを放つ《チンピラ》だ。ええと。ギュンター役のアウグスト・ディールが良かったよ♪ちょっとクリストファー・ウォーケンにも似ていて貴公子風（パンフでも大森さわ子氏がそう褒めていた）。ハンスと地下のワイン倉でのキスシーンもなかなか奇麗で情熱的だったし。結局妹に負けてハンスを取られてしまった時に流す一筋の涙（少女漫画的ですらありました・笑。でも美しかった）。それを見てカッとなったパウルがハンスを殴るシーン。おお、複雑かつ単純に素晴らしい。うは～、またまた取り止めない感想だ。ＢＬ好きなら見ておいてもいいと思うよ～～～!!!★映画館は《Bunkamuraル・シネマ》ロビーで蟹とトマトのパスタとか食べられるんだけど、もう少しちゃんと食べられる用意があったほうがいいかな。映画にちなんだ展示物やミニイベント・プレゼントが嬉しい♪小粒ながら健闘しているオシャレな映画館って所かな。

2005.11.04

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【チャーリーとチョコレート工場の秘密】★★★★☆

★監督ティム・バートン製作総指揮マイケル・シーゲル[製作] 、ブルース・バーマン、グレアム・バーク、フェリシティ・ダール、パトリック・マコーミック原作ロアルド・ダール脚本ジョン・オーガスト音楽ダニー・エルフマン出演もしくは声の出演ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリー、ヘレナ・ボナム＝カーター、ノア・テイラー ★タイトルの横に星で満足度を付けることにした。☆は半分。５個が大満足。４個がまあ満足。３個が一応満足。でも……。２個が部分的に良かったかも。あとは……。１個がう～ん……。しかし映画館で観た場合、座席や会場の状態（冷暖房や近くに座っている人のマナー）が多少の影響を与える場合もあるんだよね。逆にスクリーンで見てこその醍醐味・感動もあるからしてねぇ。ついでに私個人の性格や記憶も関係するので、参考にはならんでしょうな……。★さて。すでに皆さんが観て感想を書いているのとでちょいと気後れ気味だけれど、感想を。f(^ ^;)映像的にはカラフルでＣＧと実写を上手くミックスしてあって楽しかった。オープニングの「チョコレートの製造工程のアニメーション」も期待を高めてくれる感じ♪　チョコレート工場の内部も「お菓子の城状態」で美味しそうだし。それと《その街の全貌を上空から見せる手法》はティムが【シーザーハンズ】その他でも見せているもので、監督としての特徴というか《お得意シーン》でもあるようだ。きちんとした（同じような家ばかりの）街並み。お城のようにそびえる巨大なチョコレート工場。街のはずれの荒れた空き地に歪んで潰れそうな小さな瓦屋根の家。『さあ、とある街のとある物語ですよー』と引き込まれてゆく。主人公はその小さな瓦屋根の家に両親とその両親たちと（ほとんど寝たきり老人４人）住んでいるチャーリー少年。家は貧しくて、食事はいつも味の薄いキャベツスープ。だけど家族達はそれこそ《身を寄せ合うように暮らし、親の愛情も年寄りの知恵もいっぱいある家庭》だ。チョコレートの包みの中に入れられた金の招待状。招待された子供達は５人。お菓子やチョコレートが大好きで毎日食べていたオーガスタ・グループ。父親にせがんでナッツ工場の従業員まで使って招待状を引き当てたベルーカ・ソルト。勝負大好きチューインガム大好きの好戦的少女バイオレット・ボーレガード。テレビゲーム大好き、コンピューター大好き少年のマイク・ティービー。そして家族の愛だけはたっぷりあるけれど、とっても貧乏な家の子チャーリー・バケット。それぞれが《バランスの悪い家庭状況》だ。それにチャーリー以外は《現代にも通じるステレオタイプの嫌な子供とその親》だし。彼らを招待したチョコレート工場の持ち主、ウィリー・ウァンカ。彼もまた《変な大人》の代表だ。大金持ちだから許されるという、奇妙でエキセントリックな行為の数々。《言いつけを聞かないわがままな子供たち》にはそれなりの罰が用意されている。ウンパ・ルンパ達（たった一人が演じてＣＧ合成された!!!）の楽しいミュージカル仕立ての歌には《あらかじめ用意されていたあざけりや復讐譚》すら読み取れるので、ますますウィリー・ウァンカは怪しい人物だ。それは何故？原作と特に違うのは『ウィリー・ウァンカの子供時代・父親との確執とトラウマ』が挿入されていること。自分の子供時代に《厳しくて甘い物（愛）を与えてくれなかった歯科医の父親》に対する確執・憎しみ。彼は《親にわがままを言って甘やかされ放題の子供》を密かに憎んでいた。主人公のチャーリーですら《親たちとベッタリだからダメなんだ》と思っていたようだ。だから『工場の跡取りになる代りに家族を捨てろ』などと平気で言ってしまう。それを断られてうつ状態になり、新製品のアイディアさえ沸かなくなってしまう（ウンパ・ルンパはカウンセラーもするよ♪）。しかし、彼の《大人になりきれないが、ある意味純真無垢な子供の心》は《貧乏なのに心は満たされているチャーリー》に教えを請う事を恥とは思わなかった。一緒に父親に会いに行って貰う。そこで知った父親の親心。ウィリー・ウァンカの心は癒され、未来が開ける。主人公・チャーリーとその家族も幸せになる。ここで【ビック・フィッシュ】の父親と息子の物語を思い出す。かなり自作品のテイストをちょこちょこ入れてましたな、バートン監督。映画初頭の踊るマネキン人形が燃えて、目玉がドロ～リなシーンは【コープスプライド】。実験室でテレビに映っていたのは【未知との遭遇】だけれども【猿の惑星】も入っているし。ウィリー・ウァンカ登場シーンは【シザー・ハンズ】【ビートル・ジュース】を髣髴とさせて。しかも《孤独で偏屈な金持ちで密かに復讐に燃えている》のは【バットマン】だよ。（*＾▽＾）ノ彡☆ばんばん！芸達者な小人のディープ・ロイ。『ハッチポッチ・ステーションのグッチ雄三』を思い出していたのは私だけ???ジョニー・デップはこの作品で何か賞を貰ってもいい気がするよ。(^_^)vそれからウィリー・ウァンカの父親役はクリストファー・リー!!!【吸血鬼】から【指輪物語】のサルマン、【スター・ウォーズ】のドゥークー伯爵と《美爺》ぶりを発揮なさっているのだ。歯医者役は普通のお爺さんっぽかったけれど、白衣が似合う～～～。またまたランダムな感想だけれど、この作品は大人も子供も楽しめると思う。ロアルド・ダールは童話以外にも怪奇でダークな短編を書いているはずなんだけど、ほとんどの人が触れていない……もしかして私の記憶違いで別人なんだろうか？　『あなたの知らない人』は別人が書いたのかなぁ。シニカルで毒のあるテイストはどうにも同一人物だと思うんだけれど???それからイギリスの小説家の描く『少年少女向け小説』は、《主人公が本来得るべき幸せや財産に恵まれず、逆境にあり》《逆境にめげず自分を信じ、その知恵とユーモアで困難に立ち向かう努力をし》《やがて友人や知人の協力を得て、自分の力で真実と幸福を手にする》が共通していて、その他脇役・悪者達にはかなりシニカル・残酷な仕打ちや、寓意性を含ませる……気がするんだけれどいかがでしょうね？＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊有楽町マリオンは《丸の内ピカデリー》。ここはスクリーンが大きい。しかし、座席との角度が急でゆとりが無い。スクリーンから２列分は座席を入れるべきではないと思う（金儲け主義め!!!）。で、３列目の中央部で観た映画は視界をはみ出てた上に、角度がきつくて首が痛かった（作品に夢中だったから耐えられた気がする）。各映画館によって自分のベスト・ポジションを決めるべきだなぁ、と思ったよ。

2005.09.18

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【メゾン・ド・ヒミコ】★★★★

監督犬童一心脚本渡辺あや音楽細野晴臣出演もしくは声の出演オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門正直言って目当ては《オダギリジョー》だったりしたけれど。f(^ ^;)良い作品でした。《海辺のラブ・ホテルを改装して作ったゲイのための老人ホーム》はとってもオシャレ。皆の部屋はそのまんまだったりするのも楽しかったな。山崎さんの部屋の『波をデザインした青いベッド』、これで眠ってみたいよ♪見終わった印象は《メゾン・ド・ヒミコ》の物干し台のように、心地よい潮風に晒されてるって気がした。でも、景色のいい日ばかりじゃないし、海風は結構シビアだったりもする。放っとくと色々錆びるし。《メゾン・ド・ヒミコ》に住んでいる人達のそれぞれの個性、距離感、優しさ、悲しさ、狡さ。いい味出してましたよ、皆さんそれぞれ。でしゃばった感じの役者さんはいなくて、でもそれぞれがしっかりと背景のある生き方をして来た事を表現してました。いろんなエヒソードが丁寧に繋げてありました。劇的な盛り上がりはないのだけれど、飽きなかったしラストまで引っ張られて。でもあえて言える盛り上がりと言えば、皆で踊るシーンかな。山崎さんは悲しかったけれど、結局なし崩しに踊りまくって楽しかったし。あんなにひょうきんで可愛いおかまのルビーも最後は切なかった。『孫からハガキが来た』なんて嘘をついて、自分でイラストを描いて時々自分宛に送ってた。その孫にやっと会えたのに……。オダギリジョー演じる春彦の浮遊感、透明感、色っぽさ、卑弥呼への愛、性に対する刹那さ。無精ヒゲあるんだけど、小顔で小尻で脚長くてスタイル良くて。すっきり・ほっそりとしたワイシャツとパンツを何度か変えて。でも脱ぐと結構筋肉が付いていて……なんて美しい男なんだ!!!この作品の中では妖精のようにすら見えたよ。(*'-'*)田中泯・卑弥呼の存在感、不思議さ、魔物っぽさ。そう、妖怪というか魔物的でした。ピンクの薔薇のワンピースや花柄のガウンが似合っててね。色黒の筋っぽいおっさんなのに、不思議だったなぁ。ゆっくりと歩くシーンと白いロココがかった部屋でのほとんど寝たきりのシーンなのに、惹き付けられて……舞踏で有名な人でもあるんだね。《こっち側の人間のはずの》柴崎コウ・沙織のブスっぽさはびっくり!!　だけどピュアな部分を隠しきれない感じが良かったな。脚綺麗だしなぁ。彼女が唯一ザラザラした現実感を表現していた気がする。年を取った《ゲイ》達の不思議な生き様。ゲイとして生きた過去の記憶。マイノリティな立場で辛い思いもした……。必死にそれを隠した生活……。だけど自分の心に従った生き方……。しかし幾つになっても埋められない心の虚のようなものを皆が抱えている。そう、この作品の登場人物は【みんな孤独だ】ということ。《自分の中の小さな世界…思い出や願望…をひっそりと暖めて》《それはけして他人とは分かちえないもの》《何かを犠牲にして生きて》《だからこそ人に優しくできる???》結局なるようにしかならないんだよ、人生は。でも、それでいいじゃないか……人はみんな生きて死ぬ。その間には愛もセックスも憎しみもある。だけど死ぬ時は独りだ。分け隔て無く平等にみんな死ぬ。だからせめて優しく見守ろう、嘘でもいいから……。**********************************映画館は池袋シネマサンシャイン。ここはモギリ嬢ならぬ、モギリのお兄さんが赤いタータンチェックの制服で切符売り場に座っている。何となく『池袋だぁ～!!!』と思ってしまったよん。お兄さんは押し付けること無く『前でいいから真ん中お願いします』という私に、《ニヤリ》と笑って売ってくれました。しかし、ここの映画館のスクリーンはＦ席の真ん中でもちと遠かった。もっと前で観たかったよぉ!!!o(*≧д≦)o″！！

2005.09.15

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【容疑者室井慎次】

★[監][脚]君塚良一　 [製]亀山千広　 [プ]金井卓也　臼井裕詞ほか　[撮]林淳一郎ほか　[音]松本晃彦　 [出]柳葉敏郎　田中麗奈　哀川翔　八嶋智人　筧利夫　真矢みき　吹越満　佐野史郎　柄本明　 [制作データ] 2005東宝[上映時間] 117分う～ん。これは賛否両論になる作品だと思ったなぁ。役者達は概ね好演。だけど、私は脚本も手掛けた監督が『何か勘違い』したんだと思ってしまったよ。【交渉人真下正義】が思いもかけずヒットした上、評価も良かった。当然比較されるのは覚悟だろうけれど。にしても何故【踊る大走査線１】の時のヒットに対して今ひとつだった【２】の轍を踏むのかね？気追い込んで小エヒソードを盛り込むもまとまりが無くてバラケてしまった。しかも犯人の犯行に至る心理描写が陳腐だったし、筋も通っていなかった。ありゃ『和久さん』に助けられたとしか思えない……なんてね。f(^ ^;)【真下】の時は地下鉄の都市伝説や電車、スワット、爆弾処理班、コンサート・ホールと各パートの役者と物語がしっかりしたエピソードを作ってた。そこを真下が飄々とした個性で泳いだ。狂言回し役の刑事や駅員も『踊る・シリーズ』らしくて楽しかった（ラストの犯人描写はちょっとなー、だけど。こりゃ続きがあるかもね）。だから『逆をやろう!!!　あからさまな演技をする役者は使わないで』『人間・室井を描きましょう!!!』『過去のトラウマと向き合うようにするんですっ!!!』『奇をてらった作りものは止めて、自然の良さをロケして撮りましょう!!!』……それは《旧式・日本映画の作り方》じゃないんですかねぇ？や、けしてそれが悪いとは言いませんが。製作会議室ではこんな意見が飛び交ってませんでしたか？だけど『室井が海に向かって独り佇むシーン』とか『真っ赤な巨大夕日がジワジワと沈んでゆく』なんてシーンは、何かの他の映画に対するオマージュ？（っつうか、良く見るよね。ありがち心理描写）それ独りよがりすぎなんじゃない？　その時間帯は作品として中弛みだったよ、と私は断言したい。せっかく《新宿》を舞台に選んでセットを組んだというのに（パンフにあったよ、丸ごとセットだったとか？）、なんだか映像として生かし切れてなかったのも残念。《北署は古い教会を買いあげて設置された》みたいな設定ばかり使い回しちゃって、バランスが悪かった（行ってみたい教会だったけれどさ）。とにかく現場の、個々の役者達の演技に助けられた作品だったと思う。田中麗奈の走る後ろ姿が綺麗だったし。八嶋智人、その他弁護士達の常識スレスレの異常っぷりも面白かったし。真矢みきは【２】での役所のひどさを少し挽回したよね。筧利夫が実は裏裏ありありの男の役をやっていたけれど、ちと軽いかも。哀川翔ってきっと何を演じても哀川翔になる人だね、【ゼブラーマン】は面白かったし。このドカジャン着た刑事が走り回らないと《踊る・シリーズ》じゃありませんぜ……ここは【真下】の寺島進を意識したんだなぁ。その他大勢の《現場を走り回った刑事役の人達》。柄本明やスリーアミーゴ達はいい存在感と味を出してました。だからけして詰まらない作品じゃなかったけれど。『映画』としての見せ（魅せ）方や、編集の仕方は《踊る・シリーズ》としては点数低いよ、て感じかな。この後の作品・映画はあるかなー？いっそ『テレビ・ドラマ』にしちゃったらいいんじゃない？『青島』が出なくても、なんとかなるかも。《夕日のシーン》の次はコマーシャル、なんてね。f(^ ^;)それと、警視庁と警察庁の対立をもっと描くべきだったと思う。判り易く、コミカルに。《政治的曖昧さ》を持って来てしまったのは、またまた日本映画の典型的ダメダメみたいな気がしちゃったよ。《踊ってる？　ありえねー!!!　でも映画だもん、面白いもん、だから『踊る』なんだよ》といった感じの《現場での臨場感》が欲しかったなー。さて。《びしょ濡れのままの黒のカシミアコートでうろつく？》《雨降りとは言え深夜の新宿三丁目に人通りがまったくない？》《殺された男の部屋にはＭＡＣがあるけど、どうして？》《辞表出した室井には果たして公僕として働く権利はあるのか？》《コスプレメイドカフェ・もえてぃーのピンクの看板は眩しかった…》《広島に飛ばされるもなんとか首が繋がったね、室井さん…》なんて疑問符をぽやぽや飛ばしてる私の隣では、ハンカチ持って鼻啜ってる女性が居りました。f(^ ^;)＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊相変わらず取り止め無くてすいましぇん。ヘ（＿＿ヘ）☆ところでマリ○ンの“モギリ嬢”に告ぐ。確かに《後方中央が良い席》とされていて、会社側もそこを勧めろと言っているのかもしれないけれど。押し付けないでくれ。《前方の真ん中》で観るのが好きな私に『スクリーンを見上げねばなりませんよ』と、嫌々チケットを売るような言い方しないでくれ。私は『視界いっぱいにスクリーンを見上げて観るのが好き』なんだ。それでこそ映画館で映画を観る醍醐味が味わえるってもんだ、と思ってるんだから。君の意見は要らない。

2005.09.08

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【アイランド】

★[監][製]マイケル・ベイ／[脚]キャスピアン・トレッドウェル＝オーウェン／[出]ユアン・マクレガー　スカーレット・ヨハンソン　マイケル・クラーク・ダンカン【宇宙戦争】とどちらを観に行くべきか迷った挙句、こちらを選んだ。トム・クルーズ主演のＳＦ作品は【マイノリティー・レポート】も【バニラ・スカイ】も【アイズ・ワイド・シャット】も、面白かったと言えばそうなのだけれど、途中までの金の掛かった引っ張り具合に比べてどうもラストが肩すかしな印象を受けていたのと、逆にユアン・マクレガーが出演していた作品【スター・ウォーズ／エピソード１・２】のオビ・ワン・ケノービや、【ムーラン・ルージュ】【ビッグ・フィッシュ】が結構面白かったという印象が残っていたのと、【トレイン・スポッティング】の飛び具合・走りっぷりが好ましかったのとで【アイランド】に軍配を上げた。それから最近立て続けに《クローン人間》を題材にした小説を読んでいたので、興味があった。「この作品のパクリ？」なんて思う部分がかなりあったけれど、これだけ情報がある今となっては『クローン』に関してはどんなストーリーや主題で魅せてくれるか？　がポイントになりつつある気がする。《羊のドリー》以来クローン技術は進んでいて、最近はペットのクローンを作れるところまで来ちゃったらしい。当然人間のクローンだって作られているんじゃあ……？そして『資本主義社会』ではビジネスにしようとする輩も現れる、訳だ。臓器だけならＥＳ細胞とかいうモノを使って培養が可能らしいのだけれど、いつ病気（これはある程度予測可能だが）になったり事故に会うか判らないのだし、それから臓器培養をするよりもまるまるひとりクローン人間を用意しておいたほうが効率がいいし、金にもなる。大気汚染から逃れて安全なコミューンで生活している主人公の《リンカーン・６・エコー》は、コミューンに来て３年目。ここの所、毎朝妙な夢を見る。ベッドの周辺に水が溢れて飲み込まれて……この辺【トレイン・スポッティング】へのオマージュになっている気がするのだが（♪）。『水・洪水』のイメージは心理学的に意味づけがあったりするはずなので、これがストーリーに対して何かの暗示になっているのは確かだろう。【マトリックス】でも《水（羊水）の中から生まれ出るシーン》は劇的・重要だったし。やがてリンカーンはコミューンがホログラムで誤魔化して理想化された世界を作っている事を突き止めてしまう。実はアメリカの砂漠の片隅に立てられていた建物だったのだ。外気は汚染されていて、生き残り達で作られたコミューンというのも嘘だった。しかも、地上最後の楽園『アイランド』の正体とは!!!???しかし、作品的にはちょっと深みが足りなかったかな～。（アメリカ的な大味感もあったなぁ）《だからなんなの？》と問いたい気分になちゃったよ。逆にそれが目的とも言えるのかな？あ、主人公が知能はあっても３歳児程度の教育しか受けていないと言う事も関係するね。そりゃ、精神的な共感は少ないよ。だから見所は派手な追走シーン（あの巨大ダンベルを落とすシーンは秀逸!!!）やアクション、《資本側》を『悪』と設定しての戦いとなるわけだ。いくつかのどんでん返しがあって、ラストは『本物達と入れ替わったクローンのアダムとイブ』はどうなるのだろう……と一応余韻を残しての終わり方となった（ＳＦ作品には在りがち？）。結構面白かった、というのが感想。【宇宙戦争】はＤＶＤで観ようかな～、と思ってるよ。

2005.08.21

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引き続き【バットマン・ビギンズ】

ＣＧもホントに技術が進んだよね。あの夥しいコウモリは違和感なくバットマンの周囲を飛びまわり、悪人を襲ったりすらした。それから以前のモノよりもバット・スーツやバット・カーがよりリアリティを持った。ウェインの父親の会社の応用科学部門の部長役をモーガン・フリーマンが演じて、そのディテールを細かく設定して埋めた。ウェインの巨万の富の源も、ウェイン・エンタープライズが手広く仕事をしている事で示した。ゴッサム・シティの隅々までウェインの製品が行き渡っている。それはもちろん、世界にまでも、だ。バットマンは闇（夜）の中のヒーローだ。そして本当の《悪》は案外と昼間、正々堂々と活躍したりしているものだ。今回の悪はゴッサム・シティを牛耳っていたマフィアのボス、ファルコーネ。その悪事に加担し、利用していた精神科の医師クレイン。実はスケアクロウという悪の顔を持っていた。彼はツギハギずた袋の仮面を被って《真の黒幕》の手先として麻薬製造と散布に手を染めていた。《真の黒幕》は『自分達こそ真の正義』と称して、腐敗したゴッサム・シティの壊滅を謀る組織。それはラール・アズ・グールと彼の率いる《影の軍団》（ってこのネーミングですぐに判るよね、忍者だっ!!!）。確かに《忍者＝バットマン＝闇に蠢くもの》のイメージだけれどね。 *********************************************************************とにかく渡辺謙は《怪しい東洋人》そのまんまだったよ。(x x;) それとドクター・クレイン役のキリアン・マーフィーの唇が妙にセクシーでした。目も綺麗なんだ……ちょっと女性的な風貌で、医者風銀縁眼鏡が似合って。でもなんとなく裏がありそうな感じだったよ。そして、続編はジョーカーが登場!!!??? *********************************************************************この映画の前半部は、【なぜブルース・ウエィンがバットマンになったのか？】を新たに表現している。（ティム・バートン監督の《バットマン》でも説明はされていた。ただ、どちらかと言えば《ジョーカー》誕生の話の方が比重が重かったかも？　でも、それが面白かったんだよなぁ……悪がいかにして絶対・絶望的な悪になってゆくのか、そのことでどんな循環や葛藤が生まれるのか？　運命的輪廻とも言う設定が物語にあったからなぁ）幼少時に両親が殺された事から出来たトラウマ。繰り返しフラシュバックする過去の記憶。後悔と憎しみ、そして恐れ。億万長者で何不自由ない生活が出来るのにもかかわらず彼は苦悩し続け、答えを得た。なかなかに納得させられる【バットマンの始まり物語】なのでした。

2005.07.23

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【バットマン・ビギンズ】

【バットマン・ビギンズ】は面白かった（今日見たんじゃないんだけれど……7月4日）。久々に《心の中に闇を抱えるヒーロー》の復活である。スクリーン初登場のティム・バートン監督の【バットマン】は私にとって衝撃的だった。プリンスの歌もよかった。思わず、サントラ盤を買っちゃったほどだ。もちろん、ビデオも買った。怪人ジョーカーはジャック・ニコルソンでその狂気の演技は嬉しかった。ついでにアメコミコレクションも増えた。（後日保存用に使用していたジュラルミントランクの中になぜか雨水が入ってしまい、雑誌その他がボロボロになってしまって大泣きだったが……ああ１万円の豪華装丁本が!!!???）そしてシリーズは続く。【バットマン・リターンズ】（監督ティム・バートン、主演マイケル・キートン）これは怪人ペンギンに関してはちょっとやり過ぎ・グロイとも思ったのだが、キャット・ウーマンのミシェル・ファイファーは超好みで、クリストファー・ウォーケンの悪役ぶりもよかった。猫と蝙蝠の恋は猟奇的でうっとりしちゃったりして♪ 【バットマン・フォーエバー】（監督ジョエル・シューマッカー、主演バル・キルマー）なんとなく大味で切れが鈍くなった。作品的には金が以前よりも掛かっていたと思うのだが、リドラー（ジム・キャリー）もトゥーフェース（トミー・リー・ジョーンズ）もちょっと小粒な感じの悪役だった。で、バル・キルマーって下手だとは思わないけれど、元々含みのない演技をする役者というイメージなので何の感情も沸かず『(?_?)』なイメージだった。確かに金持ちプレイボーイのブルース・ウェインにはピッタリだったが。【バットマン＆ロビン/Ｍｒ．フリーズの逆襲】（監督ジョエル・シューマッカー、主演ジョージ・クルーニー）と続くのだが、シューマッカーは勘違いしたんだろうな。ロビン役の子はカッコよかった気もするけれど。ポイズン・アビーはセクシーだったけど……記憶はもはや断片的だ。Ｍｒ．フリーズのシュワルツェ・ネッガーは《悪》に徹し切れず、なんだかいい訳がましい設定を持って来ていた気がする。ジョージのバットマンってのは、いったい何が狙いだったんだろうね？　セクシーさ？ラテン系のようなフェロモン垂れてます的なものは必要ないんだけどな。バットマンのセクシーさは《禁忌・禁欲的・２重人格・悪への異常な憎しみ》みたいなところから来ている、と思うのだが。ハリウッド的大味な正義の味方のバットマンでは駄目なんだよ。それならばスーパーマンでいいんだ。超能力で空を飛べ。真昼間でも!!! あくまでも【バットマン】は内面に闇を抱えている＝ヨーロッパ的宗教感やゴシックロマンやホラーのテイストで、しかも贅沢に作られた物語（アメリカ的資本主義）が必要なんだよ。そうさ、中身はちょっとばかり鍛錬を積んだ普通の男さ。いくらでも特許が取れそうな科学力に裏打ちされた男、それがバットマンなんだよ。悪役も悪くなったのには理由があったにせよ、《絶対的な・狂信的な悪》で無ければ面白くないのよ。バットマンに対峙する《悪》の側も内面に闇や狂気を抱えていなければならない、のさ。それがなんとなくチープな理由で《悪》の道に染まってしまうというのなら、スパイダーマンでいいんだよ。今の所彼はビルの谷間でしか生息出来ないんだし。そしてバットマンが生息するのはゴッサム・シティなのだ。《神の息子の街》なのか、はたまた《富と貧困とおおっぴらなな邪悪と一握りの正義がゴッタ煮状態の街》なのか。 *********************************************************************続きは明日。クリスチャン・ベールのバットマンは中々よかった。あんまり有名人じゃないところがいい。《××がやるバットマン》、ではなく《バットマンの闇を演じられる役者》じゃないとね。映画の主題としてよい台詞がポイントになっていたよ。【大切なのは中味と行動】ってね。

2005.07.22

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【スターウォーズ／エピソード3】

おお、納得の完結編!!素晴らしいCＧ。スピーディーなストーリー。スリリングでミステリー。そして今『ダース・ベーダー』誕生の秘密が明かされるっ!!とまぁ、試写会を見た芸能人が喋るコピーみたいだけれど。三部作の中では一番良かった……とは思う。もっとも、スピーディすぎる嫌いはあったかな?「え？　あれ？」と思う間に次に進んじゃうんだもん。それにかなりの宇宙人が出ているのに、チラっとしか確認できなかったのも何か悔しい。もう一度見に行かなきゃ駄目かも。(@@;)ただ、細かい疑問は残りました。『アナキンとオビ・ワンがさらわれたパルパティーン最高議長を助けるためグリーバス将軍の船に忍び込んで、いざ円形会議室のような所で戦闘。体勢不利と見るやグリーバスは前面ガラスをぶち破って逃亡。外は真空宇宙。全てのモノが吸い出され、アナキンもオビ・ワンもその辺のモノに掴まっているが危険状態!!!!と思ったら、次のシーンではパルパティーンを救い出して、コックピットへって。真空はどこへ行ったの？　どうやって危機を脱したの？』『前作ではヨーダと互角、アナキンの右腕を切り落とすほどの腕前だったドゥークー伯爵がアナキンに両腕を切り落とされた。そんなにアナキンの腕前は上がったのか？』　実はクリストファー・リーのファン（大昔と最近の作品）なので、出番が少なかった上にあっさり殺られちゃったので寂しかった。『分離主義者の集結する惑星ムスタファーはなぜ溶岩とマグマの星なのか？』[指輪物語]思い出しちゃった。何か地形的に敵を寄せつけにくいとかあるんだろうけれど、少し説明が欲しいような気がしたな。『メイスとダース・シディアスが戦うシーンでまたまたガラス窓が割れるのだけれど、仮にもジェダイ評議会のビルな訳だから、非常ベルが鳴るとか警備員が飛んで来るとかあっても良さそうじゃない？』ジェダイ・テンプルでホログラム・ビデオが作動していたようだけれど、何かもっとその辺の警備に対する科学力があっても良さそうだよね？『パドメが生きる気力を失い重体に陥って「産み月前に子供を緊急手術で取り出すことになった」のは悲しい話だったけれど、「普通の出産」のようなシーンだったのが変だった。しかもあのお腹の大きさで双子だったら“未熟児”が当然であるのに、可愛いくてふっくらした男女の赤ちゃんが次々と生まれちゃう』ま、この辺はリアリティを追求しようとは思わないんだけれど、ちょっと『？』だったなぁ。とまあ、勝手なことをほざいて居りまする。他の人の意見も聞いてみたいなー。しかしあまりにも昔の話になるのだけれど、『スターウォーズの第一作目』は上野の映画館で見たんだよなぁ。スクリーンは小さめだったけれど、それでも広大な星空を宇宙飛行船が頭上をず----------------と飛んでゆくようなそのカメラワークや、ワクワクするようなスピードと躍動感のあるバトル・シーンは楽しかった。ただし、ルーク・スカイウォーカーはヒーロータイプじゃなかったし、レイア姫も美人だと思えなかったのが印象的だったかな（笑）。

2005.07.21

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【交渉人・真下正義】

面白かったよん。流石フ○テレビ系列。まず感心したのはカメラワークだった。渋谷の１０９の真上なんて見たことないし。警察庁のヘリポートとかなんとなく見ていて気分よくて楽しかった♪（変な奴？）パンフによるとその他の撮影も珍しいカメラを使っての撮影だったらしい。これはハリウッド形式で臨場感のある映像を撮れるのだとかなんとか。 ……確かにもたつきが少なくて、サクサクと進んだ気がする。ああ、スパイダーマンのような感じで（あそこまで凄くないけど）『カメラと一体感があるような』、そんな感じだった気がする。それから『小技・リンクの効いた所』が随所に見られて楽しかった。これはフ○テレビのドラマなんかを見ているとより面白いみたいだ。【アンティーク】からクリスマスケーキが届いたりしてさ。ついでに【スタートレック】のコスプレ・オヤジが出て来たり。東京の地下には使われていない地下鉄線路が実は無数に走っていて、一部の人間のための｢核シェルター・避難場所｣として極秘扱いされているという【都市伝説】を上手く利用した設定。電車マニア心をくすぐる【架空の地下鉄列車・KUMO E４-600】。クモって言うよりも《小型モスラ》みたいだったけれどね。f(^ ^;) この設定は『信憑性があって画期的』だと思ったよ。それに結構金掛けてあったな（いや、使った金額が問題ではありませんが）。それにしても【ユースケ・サンタマリア】。アップに耐えるほどハンサムじゃないよな相変わらずしょぼい顔してる、と思うんだけどさ。なんというか、その演技はかなり自然でよい感じでございました。ま、ちょろっと『ウソ臭さ』は漂っているんだけど。それもこの【踊る・シリーズ】では有りだよなぁ。彼が出始めた頃は『フ○テレビは彼を起用し過ぎるんじゃないのか？　いったいどんな裏があるんだ？』と疑ったこともあるくらいだった。『平凡でパッとしないくせにでしゃばりで嘘つき』というイメージがあってあまり好きじゃなかった。それが『おや？』と思いはじめたのは数々のドラマの主役をやりだした事。決定的だったのは【アルジャーノンに花束を】というドラマの主演をやった事、だった。もともと原作に思い出が深いのだが、その難しい役所を頑張って演じていたことに感心したのだ。彼の場合『かなり薄味』が身上なのだと思う（？）。淡々と演技するほうがなぜか非凡なものが見えるような気がする。気負い込んだ演技は向いていないのでは？だから【交渉人・真下正義】では真面目だけれどどこかウソ臭い・飄々とした部分のある、優秀なはずだけれどなんとなく抜けている……そんな役所がハマリ役だなって気がした。かなりの数の登場人物、エキストラがそれぞれのパートをしっかり演じたので、けっこう骨太な作品になったと思う。【地下鉄駅員達】【爆弾処理班】【SAT】【コンサート会場の人々・マエストロ】【ポイントになるオーケストラ曲《ラベルのボレロ》】などなど。ま、結局【犯人】が誰なのか判らなかったんだけれどね。それは続編の【容疑者・室井慎次】に引き継がれるんだろうな。（スリーアミーゴが登場するのも楽しみ♪）ラストもあまりあざとい繋ぎ方じゃなくて、ラブ・コメディな感じで〆ていたのもよかったな。クリスマスらしいほのぼのな終わり方でした。気になったのは重要かつ狂言回し的存在の【石井正則】と【寺島進】の演技がちょっと浮き気味だったことかなぁ。でも、そうじゃないと高揚する部分が減っちゃうし。それがないと【踊るシリーズ】っぽくないって気もするし。 ************************************************************ 実は後ろの席の女がさ、恐かったのよ。スクリーンに【寺島進】が出るたんびに『アハハハハハハ♪♪♪』って高笑いするんだよ。ソプラノで。可笑しくないシーンでも笑って笑って、映画が終わるまでそのテンションは変わらなかったのさ。思わず振り返って見ちゃったんだけど、大口明けて歯茎まで向きだして笑っておりました。で、眼鏡の小ぶりのレンズからはみ出すようなギョロ目の白目部分で睨まれました。【サダコ風】たたずまいでございました。いや、寺島進のストーカーの方ですか？あのドカジャン着たヤクザにしか見えない、口の周りにカビ生やした黒サングラスのちっさいオヤジが出てくるのがそんなに嬉しかったのですか??? ま、私も嫌いじゃないんだけれどね、寺島進。何にせよ、サスペンスな夜でございましたな。(-_-;)************************************************************ で、ビデオリリースはクリスマスですね??? テレビで放送するのは有りですか。(?_?)　クリスマス特番は視聴率稼ぎますぜ！！……ううむ、関連ドラマ作ってくれてもいいなぁ。

2005.07.19

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