クリスマス・シーズンというのは
欧米で1年で最も音楽を聴く時期だそうで。
このブログも、ここ何年か
クリスマスには一時的に冬眠から目覚めるのが恒例になりました。
23日が休みだから準備もできるしね。
さて今年は、
ギルバート・オサリバン(Gilbert O'Sullivan)の
その名も
「Christmas Song」。
1974年のクリスマス前(11月)にシングルリリースされ
(オリジナル・アルバム未収録。ベスト盤に入っています。)
活動の拠点UKのチャートで12位、故郷アイルランドのチャートで5位。
(ちなみにこの年のUKクリスマス・ウィーク1位は Mud の「Lonely This Christmas」)
「アローン・アゲイン」(1972年)
「クレア」(同)
「ゲット・ダウン」(1973年)
とヒットを飛ばし
70年代前半のシンガー・ソングライター時代の一翼だった彼が
徐々に売り上げを落としていく時期です。
この曲も、なんかインパクトに欠けますね。
あっさりした曲があっさり2分45秒で終わり
子供たちのかわいらしいコーラスはあるものの
クリスマスポップスの浮き立つような華やかさという点では
物足りない。
平和へのメッセージを発しているけど
ジョン・レノン「ハッピー・クリスマス」(1971年)のような力強さもない。
まあ、どちらとも(良くも悪くも)彼の個性の発露ではあります。
派手にぶちかますタイプではないからね。
でも、僕はこの曲が大好きですよ。
楽曲のセンスはやっぱり素晴らしいし
聴くたびに童謡に似た心地よさに浸ることができます。
そして
I'm not dreaming of a white Christmas というフレーズ。
ポピュラー系クリスマス・ソングの最高峰である
ビング・グロスビー「ホワイト・クリスマス」(1942年)の歌い出し
I'm dreaming of a white Christmas をひっくり返して
そこから自らの考えに着地させるあたり
自分の本名 レイモンド・エドワード・オサリバンと
19世紀のオペラ創作コンビの苗字
(ウィリアム・S・ギルバート、アーサー・サリバン)
を混ぜっ返して芸名にした
彼らしい機知を感じます。
テレビ出演映像(公式サイト)
http://www.gilbertosullivan.net/sound_&_vision/video_jukebox.htm
歌詞の和訳
http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#christmassong