八王子問題、調停へ
都市再生機構、すなわち、元の名前はあの「住宅・都市整備公団」が、バブル期の1989年に八王子市で分譲したマンション団地の欠陥問題で、同機構が、八王子簡裁に調停申し立てをしているそうだ。調停概要は、・瑕疵は認める・総額約10億円を管理組合に支払う または、同機構が同機構の基準で補修するということのようだ。このマンションの欠陥は、大規模修繕のための調査中に、平凡な雨漏りから発覚したいう。その後、2002年に、同機構に構造計算書の提出を要求したら、構造計算書を紛失していた。2003年12月、建物の基礎部分の設計瑕疵を同機構が公表。2006年10月、日本建築構造技術者協会(JSCA)の検証で、 必要保有水平耐力に対して71~81%の建物の存在が判明。2008年3月、同機構は、事実関係を概ね認めて、改修案を提示したが、建替えを要求する管理組合と対立していた。ま、あまりの事態の酷さに、管理組合側は同機構を信頼できないのだろう。おそらく、おかしいと彼らが気付いてから10年は経過している。大地震は各地で起きているし、住民の不安感と怒りはかなりのはず。その間も、対立ゆえ補修をしなかったらしく老朽化が著しいという。補修をしなかったのは、「証拠保全」ということもあるだろうし、建替えを求める立場としては、無駄な出費は避けたい。それで、業を煮やした、都市再生機構(UR都市機構)が、先のように、自分たちの都合の良い案で調停を申し立てたのであろう。因みに、同地区では、同機構の分譲マンションに次々と瑕疵が見つかっており、既に、補修・建替が、実施されているという。どうして、この団地だけこじれたのだろう?この件は、国会でも質問されたという。それが、裏目にでてしまったのであろうか?大手民間分譲業者なら、買い取るか建替えていただろう。中小業者なら、倒産したうえ経営者は司直の手にあるだろう。実際、そうなっている。公への信頼感は、地に堕ちているといえよう。(参考資料)欠陥マンションの作り方さらば、欠陥マンション欠陥マンション改善の闘い・4500日