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テーマ:アートで心の空中散歩(75)
カテゴリ:アートの歴史を空中散歩
一言も口をきかなかった。 すると、ちょうど幸福そのものの 恋人同士のような気がしてくる。 これでいいのだ。 束の間だけでもいい。 他人のような気がしない。 私と彼女は一体なのだ。 口をきくまでもない。 一人でいるかのように 口をつぐんでいる。 これ以上、何をのぞめというのか。」 出典:『クレーの日記』 パウル・クレー著 南原 実 訳 1961年 新潮社 抽象的な絵画で有名なパウル・クレー。 彼の絵画アプローチを背景から 見つめなおそうと、 その日記を図書館で借りて・・ まさに<日記>であることが とても新鮮でびっくりしました。 それもそのはず、クレー本人は出版されるなんて、 思っていなかったのですから。 クレーの死後、彼の息子によって、 出版されたものです。 日記は19歳からはじまっています。 恋愛から芸術まで・・・、 クレー本人の息づかいが伝わってきます。 恋愛に夢中だと、 ず~っと恋愛のことが書いてある、 そして、たまに、気になった芸術のことが 書いてある(笑) なんだかクレーがとても かわいくみえてきます。 なんだか一緒にどきどきしちゃいます(笑) そして、年齢をへて、 落ち着いた文体に変化していく・・。 もちろん、芸術のエッセンスとしても 奥深い本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年09月17日 13時03分35秒
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