『南極物語』
※ディズニーリメイク版公開につき、2006年3月追記。
極寒の南極に置き去りにされた犬たちの、
生き延びるための壮絶な戦いがあった。
「逃げないように」と鎖につないでしまったために、
そこで息絶えた犬たち。
運良く鎖から逃れられても、極寒の大地では、
生き延びる術もなく。
そして、再び南極の地に趣いた隊員達は、
犬たちの死体を見つけ、慟哭する。
そんな中、2匹の犬の姿が。
犬の名前を一匹ずつ呼んでみる隊員。
「タロー…?」「ジロー…?」
そう呼んだ時、2匹の犬は駆けてきた。
タローとジローの兄弟犬は、過酷な南極を生き残ったのだ。
公開当時、10歳の私は大泣きしましたね。
今でも、思い出すだけで、泣けるね。
「犬を置いてくるなんてひどい!」と思うより、
犬たちを置いていかなきゃならなかった隊員たちも、
身を切られる思いだったろうな、との想いの方が、
大きかった気がする。
今まで、家族同然に暮らしてきて、愛情を注いできた犬たちを、
どんな理由にせよ、置き去りにせざるを得なかった人間たちの、
苦悩。
そして、自分の犬が南極に置き去りにされたと知った、
飼い主達の気持ちも。
「なんで連れて帰ってきてくれなかったんですか!」って、
私も、そう詰め寄ってるだろう。
「犬たちを置き去りにするなんて、人間のエゴだ」
なんてことは、言いません。
だってやっぱり、どんな時でも、人間が判断を下す限り、
命の重さは、動物<人間となってしまうのは、
仕方のないことだろうから。
人間が動物より優れているとは全く思わないけれど、
でもやっぱり、人間の命の方が優先されるのは、
仕方のないことだと。
だから、犬たちを置き去りにした隊員たちを責めることは、
できない。
でも、だからこそ、過酷な状況で生きるために必死だった犬たち、
そして、たった2匹だけ生き残った兄弟犬の姿、
自分たちを置き去りにした人間に、
変わらぬ情愛を見せてくれた2匹に、みんなが感動したんだと。
この時初めて聞いたシンセサイザー(ヴァンゲリス)の音も、
すごい衝撃だった。
ほんとに、南極大陸を表現するかのような(行ったことないけど)音と、
機械で音を作る??ってことが、とても不思議だった。
多分、生まれて初めて買ったレコードが、これ。
終いには擦り切れて聴けなくなるくらい、毎日毎日聴いていました。
しかし、普通の一般家庭の犬を南極に連れて行くって、
今でもそうなのかしら?
って、今の越冬に犬ぞりなんて使ってるのか?ってとこだけども。
※これより追記
ディズニー版の『南極物語』は、アメリカでは、子供だけでは、
見てはいけないらしい。
その理由は、「動物を置き去りにすることは、いけないことだから」
って。
そりゃそうだけども、なんかちょっと、違うくないか?
そして、動物愛護精神に則って、タロージロー
(もちろん名前も犬種も違うが)だけでなく、
他にも何匹か生き残るらしい。
それって、違うくないか…?
だってさ、2匹しか生き残らなかったのは、事実だぞ?
自分たちがヒーローになるためならば、
野球のルールも歴史も変えてしまう、さすがアメリカ。
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【参考】
goo映画 南極物語
wikipedia 南極地域観測隊
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