*モナミ* SMAP・映画・本
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『魂萌え!』 著:桐野夏生 老いていきなり一人になるって、寂しいだろうなぁ。 それなら、最初から一人でいて、寂しさに慣れるというか、 それが当然の状態であった方が、全然いい。 と、ますます本気で真剣にそう思いながら、 読んでました。 夫が心臓発作で突然死んだ悲しみに浸る間もなく、 音信不通だった息子がいきなり現れ同居するだの、 財産譲れだの。 その上、死んだ夫に愛人がいたことも判明し、 その愛人に、500万円も融資してたことが分かる。 夫も息子も持ったこともないし、死なれたことも、 愛人持たれたこともないから分からないけど、 それってすんごいショックだろうな。 「勝手にさっさと死んじゃってずるい!」って、 恨みつらみをぶちまけたい相手は、 すでにこの世になく。 仏壇の写真で、微笑んでいるだけ。 長年の友達といえども、娘といえども、 悲しみや悩みを共有できる相手ではなく。 考えただけで、気がおかしくなりそう。 男も女も老いも若いも、いつ死ぬか分からないんだから、 身辺はスッキリさせとかないとなぁ。 自分は死んでしまって、その後何がバレても、 何を思うことも出来ないけれど、後の人間が迷惑だ。 いやまぁ、死んじゃったらどうでもいいんだけどさ。 親に言っとこう。 財産残さなくていいから、面倒も残さないでね、って(笑)。 死んじゃった方は、責められたって聞こえやしないんだし、 恨まれたって何も感じないんだから、ズルいよな。 残された方だけ、苦しくて悲しくて。 それをどう吐き出していいかも、分からない。 でも、常に夫に守られ、世間知らずだった主人公が、 頼れるものは、自分ひとりしかいないんだと気づき、 ほんの少しずつでも変わっていこうとするさまには、 とても勇気づけられた。 一歩を踏み出すのに、年も何も関係ない。 もっとも、彼女だって、 こんな切羽詰った状況に追い込まれなければ、 変わろうとも変わりたいとも、思わなかったろうけれど。 大人になれば、年を取れば、落ち着くと思っていたのに、 59歳にして波乱の人生。 変化すること、小さな一歩を踏み出すことの、 勇気を与えられる、一冊でした♪
【参考】 ◆その他、桐野夏生の著書は→ ♪本日のBGM
♪本日のBGM
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