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2007.01.04
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『暁の寺』 著:三島由紀夫


松枝清顕の死から数十年後、
飯沼勲の死すらも遠い記憶となった昭和、
50も間近となった本多は、タイで、
日本人の生まれ変わりだと称する姫に出会う。

彼女は、若かりし頃日本に留学し、
清顕とも交流のあったシャムの王子の末娘、
ジン・ジャン姫であった。



『春の雪』『奔馬』に続く、豊饒の海第3巻。

清顕も、そして勲も救えず中年を迎えた本多は、
弁護士の仕事でタイ、インドへと旅するのだが、
その風景描写が、素晴らしい。

猥雑な町の熱気、それを冷やす熱帯の雨、
ガンジス河畔のざわめき、そして夕日に輝く寺院。

その地の匂いまで漂ってきそうな描写に、
そこにトリップしたような気分になる。


しかし、清顕から続く「輪廻転生」の物語としては、
繋がりが希薄というか。

『春の雪』の清顕が冷、『奔馬』での勲が熱という、
全く逆のタイプでありながらも、
命を落とすほどの純粋さを描くことによって、
「生まれ変わり」を語っていたのに対し、
今回の生まれ変わりであるジン・ジャン姫には、
幼い頃、彼女の口から自ら語られた言葉のみで、
「生まれ変わりだ」と言っているだけである。

老境にさしかかり、地位も財産も手にした男が、
若く美しい異国の姫に恋心を抱くが、
それを制するために、彼女は清顕の生まれ変わりだと、
思い込もうとしているかのような。


幼い姫の左胸には、生まれ変わりの印である、
3つの黒子が見つからなかったのに、
成熟した姫の露な姿と共に、その胸に黒子を認める。

それは、本多の自制心が見せた幻なのか、
それとも、成熟することによって発露した、
生まれ変わりの印なのか…。


最後の展開には、ちょっと驚いたけれど、
男の生まれ変わりなら、と納得すべきか否か。。。


あとは、豊饒の海最終巻、『天人五衰』を残すのみ。



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【参考】
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最終更新日  2007.01.04 09:22:05


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