＊モナミ＊ SMAP･映画･本

『ミリオンズ』


8歳のダミアン（アレックス・エテル）は、信心深い男の子。
現実主義者の10歳の兄アンソニー（ルイス・マクギボン）と、
2人兄弟。

母を亡くした彼らは、父と共に新しい街に引っ越すことに。
引っ越しで使った段ボールで、
線路近くに秘密基地を作ったダミアン。

その中にいると突然大きなバッグが降ってきた。
中には大量のお札が。

しかし、イギリスの通貨はユーロに変わる目前。
ポンド札は、数日後には紙くず同然。

早速、兄のアンソニーはお金を使い放題し始める。
一方、ダミアンはこの大金を、神様からの贈り物だと思う。


母親を亡くした、幼い兄弟。
妙にお金のことに細かい兄と、
神様を信じている弟。

その兄弟のもとに、突然大金が舞い込む。

さて、どうするか…。


兄は、自分の欲しいものを買いまくり。
小遣いをやって友達を子分にし。

子供がやりそうなこと。
いや子供だけじゃなく、大金を手にしたすべて人が、
やりそうなことをする。


一方弟は、貧しい人たちを助けるんだと、
貧しい人を探し、次々にお金を渡す。

兄に、「そんな無駄遣いはやめろ」と叱られても、
なぜいけないの？神様からもらったものなのに、
と意に介さない。


そんな子供たちのお金の使い方に、ハラハラ。
子供の純粋さというのは、時には危なっかしくって。

そんな大金持ち歩いていたら、悪い人に見つかるよ、
君が思っているほど、世の中いい人ばかりじゃないんだよ、
そんなにお金をあげたって、君への感謝なんて、
すぐに忘れられちゃうんだよ。

なんて、人の悪い面ばかり考えちゃう大人の私が、
ちょっと悲しかったりしたけれども。


お金よりも大切なことがあるって、みんな知ってる。
知ってるんだけど、いざ大金が舞い込んでくると、
さぁどうするか…。

しかもそのお金は、数日後には、
ただの紙切れになってしまう！

子供たちが大金を持っていると知った、
現実的な大人の行動の方が、滑稽だったり。


色んな聖人たちが現れるファンタジーと、
そのお金を巡る物騒な騒動の入り混じった、
クリスマス・ストーリー。


私だったらそんな大金が手に入ったら、
何に使うかな…。
とりあえず、アンソニーと同じことするな（笑）。


説教じみていたところがイマイチだったけれど、
そばかすだらけの幼い弟くんの無垢な表情と、
演技に、ハートウォーミングな映画。

そんなアレックス・エテルくんは、
『ウォーター・ホース』の子らしい。

そばかすはそのまんまだ（笑）。

【参考】

　ミリオンズ　公式サイト

映画ﾚﾋﾞｭｰ