12075440 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

きちんと見きわめる… New! かめおか ゆみこさん

Comments

森の声@ Re[1]:「魂のはなし」(もう一人の自分)(06/10) めげぞうさんへ >6年生の子どもたちが、…

Freepage List

Profile

森の声

森の声

2023.06.06
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
最近、行動や体の動きに問題を抱えた子ども達、学習が困難な子ども達、感覚の働きに強い偏りを持った子ども達、心とからだの育ちにトラブルを抱えた子ども達、発達障害と呼ばれるような不安定な状態の子ども達が増えてきていますが、そのような子ども達の状態を改善するための方法として「感覚統合」という方法が有効だということが言われています。

「感覚統合」について、ウィキペディアでは以下のように説明しています。
感覚統合
感覚統合とは、「生活の中で、さまざまな感覚器官を通じ、絶えず身体に入ってくる複数の感覚(五感・固有受容覚・前庭覚など)を正しく分類・整理し、取り入れる脳の機能」のことである。この機能により、その場その時に応じた感覚調整や集中が可能になり、周囲の状況の把握とそれをふまえた行動(自分の身体の把握・道具の使用、人とコミュニケーション など)ができるようになる[1]。

感覚統合障害
感覚統合に不全があると情緒面、対人面、学習面、言語面などに問題が起こる[2]。

落ち着きがない/順番が待てない/強すぎる拘り
友達と上手く遊べない/ルールが理解できない
言語障害
特定の刺激への感覚過敏・感覚鈍麻
スポーツが苦手/手先が不器用


読んで分かるとおり、感覚統合という考え方は一種の「治療法」です。この治療法は「心」ではなく「からだ」に働きかけます。

一般的には、子どもの困った行動の原因を「心の問題」だと考える人が多いです。
そのため、子どもが困ったことをすると、まず説得しようとします。でも、多くの場合、言葉で説得するだけでは子どもの状態は改善しません。

イライラして大きな声で叱ったり打ったりすると、問題が改善するどころかさらに状態は悪化します。親子の関係、先生との関係も壊れます。
手に負えなくなると、支援を必要とする子ども達対象のクラスや学校に送られます。

そして今、子ども全体の数は減っているのに、支援を必要とするクラスや学校に行く子ども達は増え続けています。
学校そのものに行けなくなる子も増えています。
これはどうしてなのか、そして、どうしたらいいのかということです。

私が見た感じでは、子どもの「困った行動」には、大きく二つのタイプがあります。

一つは「子どもにとっては年齢相応の普通の行動」なのに、大人が勝手にそれを「困った行動」だと決めつけてしまっている場合です。

3才の子が、食事の時に「ちゃんとおいすに座って食べない」、「ちゃんと全部食べない」、「ウロウロする」ということで「私の仕付け方が悪かったのでしょうか」という相談を受けたことがあります。

でも、この場合子どもには何の問題もありません。
問題があるのは「子どもの一挙手一投足」が気になってしまったり、「子どもの成長についての理解」が足らなかったり、「子どもにとっては年齢相応の当たり前の状態」なのに、それを素直に受け入れることが出来ないお母さんの方です。

「子どもがその辺に落ちているものに平気で触れる」、「ドロンコや水たまりで遊ぼうとする」、「高いところに登ったり、棒を振り回したりする」、「ジーッとしていられない」などというようなことを「困ったこと」として相談してくるお母さんもいますが、これも子どもの問題ではありません。

子ども自身が困っていなかったり、喜んでやっているような行動は、子どもの成長にとっては「問題行動」ではないのです。そのような子どもの「当たり前」を素直に受けいけることが出来ない現代人や現代社会の価値観の方が問題なんです。

そして、その「子どもにとっての当たり前」を否定していると、子どもの心とからだの成長にゆがみが生まれます。そのような場合、感じ方、考え方、認知能力にもゆがみが生まれています。というか、感じ方、考え方、認知能力にゆがみが生じているから問題行動が多くなり、心とからだの育ちにゆがみが生じているように見えるのです。

そして、二つ目のタイプの「困った行動をする子」が生まれます。
一番目のタイプの「(年齢相応の)困った行動をする子」は、「自分の成長に必要なこと」をしているだけなので自分自身は困っていません。
でも、それを否定されて育った二番目のタイプの子は子ども自身も困っています。

「自分の心とからだの状態をコントロールする能力」が育つべき時期にそれを育てることが出来なかったために、自分で自分の心とからだの状態をコントロール出来なくなってしまっているからです。

そのため、自分の感覚や感情や衝動を押さえることが出来ずに、ちょっとしたことで振り回されてしまうのです。そしてそれは自分でも苦しいのです。実際、しょっちゅう問題行動を起こすような子は表情も固いですよね。

また、認知能力も低下しているので、周囲の状況や自分がやっていることをちゃんと認識できません。
だから周囲から叱られたりするのですが、叱られても何で叱られているのかが理解できないのです。当然、自分自身でもどうにも出来ません。
周囲から嫌われても、何で嫌われているのかが分かりません。それで、自分に対して攻撃的な周囲の人に攻撃的になる場合もあります。

問題行動を起こしている子は自分でも苦しんでいるのです。
このことはしっかりと理解してあげて下さい。


そして実は、これは皆さん自身とも無関係ではないのです。
人は年を取ると認知能力が低下します。その結果、問題行動も増えます。中には、攻撃的になる人もいます。
私は、「困った行動を繰り返す子ども」と、この認知症によって起きる問題行動の基本的な仕組みは同じなのではないかと考えています。

老人の場合は、認知機能が衰えてそういう状態になります。でも今、育ちの過程でその認知機能を育てることが出来ないまま育ってしまっている子ども達が大勢いるのです。

そしてこれは「心の問題」ではなく、「意識や、思考力や、感覚や、感情や、心の働きを支えているからだの問題」なんです。だから「からだの育ち」という問題に目を向けないと、今起きている問題の本質が見えてこないのです

<続きます>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.06.06 07:38:19
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.