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「苦しみ」にとらわれて抜け出すことが出来なくなっている人の考えをよく聞いていると、共通してみんな何らかの「正解」を求めているような気がします。
「子育てを楽にする正解」、「優秀な子どもを育てる正解」「苦しみを消してくれる正解」「子どもが言うことを聞くようになる正解」「幸せを手に入れる正解」などなどです。 そして、「正解」を求めてネットで情報を探したり、色々な本を読んだり、色々な講座に行ったり、セラピストやカウンセラーの所に行ったりしています。 でも、固定された「正解」があるのは「頭の中」と、その「頭の中」の働きによって「人工的に作られたもの」だけです。 「生命の世界」や、「心やからだの世界」や、「自然界」や、「私たちが生きている現実の世界」には「正解」など存在していないのです。 私たちは、もともと「正解がない世界」に生きているのに、頭の働きや社会の都合で「正解」を決め、それに束縛されてしまうから、生命がゆがみ、心やからだがゆがみ、苦しみが生まれてしまうのです。 じゃあ、どうやったら「正解がない世界」を幸せに生きていくことが出来るのかというと、そこで必要になるのが、「自分の頭で考え、自分の心と感覚で感じ、自分の意思と責任で行動する能力」なんです。結果にこだわらず、過程を「味わい、楽しむ能力」も必要になります。 出来合いの「正解」を求めるのではなく、自分にとって必要なものは自分の力で発見し、創り出していくしかないのです。 そしてそれは、「遊び」を創造する子どもたちの行為に似ています。 自然の中に子どもたちを連れて行くと、大人が教えなくても子どもたちは「遊び」を創って遊び始めます。 ただし、それが出来るのは普段から自然の中で遊んでいる子どもたちです。 大人に買ってもらったおもちゃでばかり遊んでいる子は、なかなか遊びを創造することが出来ません。そして自然の中に連れて行っても、どうしていいのか分からず「退屈だー」と言うばかりです。 またそのような子に限って「正解」を求めます。 「自然」の中には「正解」はありませんが、「人工物」の中には正解があるからです。 森の中で拾った木々や木の実は、切っても、貼っても、投げても、振り回してもOKですが、買ってもらった「積み木」を、切ったり、貼ったり、投げたり、振り回して遊んではいけないのです。 「遊び方」が決まっているからです。 また、カードゲームでも勝手に絵を描いて自分のカードを作ってはいけないのです。買ってきたカードでないと有効ではないのです。 でも、そんな「正解」が通用するのは、人間が作った世界の中だけです。 学校で教えてくれる「正解」は、学校の中だけでしか通用しない「正解」です。しかもその正解は先生によっても違っています。 同じ答案用紙でも、採点する先生が違えば違う点数になることもあるのですから。 だからそんなものに縛られる必要はないし、縛られてはいけないのです。 でも、学校で「正解」を学び、「正解」に束縛され、幼い頃から人工物だけに囲まれて育っている現代人は、子どもや、子育てや、心や、からだや、生き方にも正解があると勘違いしてしまっているのです。 そのような人に、「正解などありません。自分で考えて自分で決めればいいのです」と言うと、みんな戸惑ってしまいます。でも、多くの人の苦しみは、その「正解へのこだわり」によって生まれているのです。 「正解」を手放せば楽になるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.10.29 06:00:23
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