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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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意思のことばと量稽古 New! かめおか ゆみこさん

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森の声

森の声

2024.01.09
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カテゴリ:カテゴリ未分類
日本人は何でも「形」から入るのが好きです。武道でも、芸術でも、学問でも、しつけでも、「形」から入ります。

そして、授業中はちゃんとイスに座って、ちゃんと先生の話を聞いていれば、勉強も進み、頭のよい子が育つと信じています。

ちゃんとお片付けをして、ちゃんと手を洗い、ちゃんと勉強して、ちゃんとお母さんの言いつけを守っていれば「賢くていい子に育つ」と思い込んでいます。

部活の指導でも、指導者が与える「形」を守らせようとします。そして、先生や指導者が与える「形」を守らない子は、困った子、ダメな子として扱われています。

民主主義も「形」から入りました。
日本におけるシュタイナー教育教育も、ドイツにおけるシュタイナー教育の形を模倣しているようです。

それは、日本人には、「形を整えれば、中身も、その形に合わせた形で整っていく」という思想というか、思い込みのようなものがあるからなのでしょう。

確かに、「形」の学びには、それに合わせて内側を整える働きがあります。
ただし、内側が整うためには、本人の意志でその「形」を身につけようと努力する場合に限られます。
本人の意志で取り組むのではなく、他者によって「形」を押しつけられただけの人は、何年やっても、何十年やっても内側が整うということは起きません。むしろ、形だけは立派になっても、中身は空っぽになってしまいます。

それが今の日本の民主主義です。教育も同じです。先生達も、学校としての「形」を整えることばかりに夢中になっています。

「夢みる小学校」で扱われた伊那小学校はその形を捨て、「子ども達の成長を支えるためには何が必要なのか」ということをみんなで考えた結果、あのような形になったのでしょう。

でも、映画を見た人たちは「先生がいない」「宿題がない」「子ども達が自由だ」などというような「普通の学校にはない形」に「新しい教育の形」を感じてしまうのでしょう。
そしてマスメディアもその「形の特異さ」ばかりを取り上げます。

でも、それを望んでいない子ども達、望んでいない親たち、望んでいない先生達にその「形」を押しつけて無理矢理「形」を整えても、学校が「子どもが育つ場」にはならないのです。そんなことをしても、内側からすぐに崩壊します。

また、「子ども達の成長を支えるためには何が必要なのか」ということを考えたのならば、自分の子育ての場でも、色々なことが可能になるはずなんです。
そしてそれが、自分が置かれた状況の中で出来る「形」となっていくでしょう。「中身」が「形」を作っていくのですから。

そのため、自分とは異なった状況の中で成功してい人の形をソックリに真似しても、同じ結果にはならないのです。

家庭の中や、子どもとの関わりや遊びを「子どもが自ら体験して学ぶ場」になるように意識すれば、日常の子育てや子どもとの関わりがそのまま伊那小学校のような「学びの場」になるはずなんです。「夢みる子育て」です。それはまた「楽しくて幸せな子育て」になるはずです。

でも、「先生がいない」「宿題がない」「子ども達が自由だ」などというような「形」にばかり意識が向かっている人は、伊那小学校でやっていることと自分の子育てをつなげて考えることが出来ません。

あの映画を見て感激した人は山のようにいるでしょうが、その中の何人が自分の子育てや家族のあり方を変えることが出来たのでしょうか。

単に、「あんな学校が近くにあったらな」「うちの学校があんな風に変わったらいいな」などと思っただけでは意味がないのです。
そういう人にとっては、あの映画は「学校を非難、否定する口実」になっているかも知れません。

でもそれでは意味がないのです。
自分で出来る事は自分でやる。それが広まって、みんなが変わっていったとき、学校も社会も変わっていくのです。

伊那小学校だって、公立小学校なんですから、地域の支えがなかったらあんなことできないのです。





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Last updated  2024.01.09 08:44:50
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