★わたやんの防災学その23「台風の被害状況と対策について」
台風が接近すると海は大荒れになり、場合によっては、高波が堤防を乗り越えたり破壊したりして背後地に被害を引き起こすことがあります。波は海に吹きつける風によって発生・発達するので、次の3条件がそろうと、海の波はより一層高くなります。1.台風の気圧が低い(強い風が海上に吹く)2.波が発達するための広さがある(風の吹く範囲(風域)が広い)3.波が発達するための時間がある(台風の速度が遅い)また、陸に押し寄せる波が同じでも、岬のように突き出した部分では波がより一層高くなり、逆に窪んだ地形(湾奥部など)では波が小さくなるといった特徴もあります。四国での被害が考えられる場所平成16年の台風23号による高波によって、高知県室戸市の海岸堤防が約30mにわたって倒壊し、死者3名、家屋被害13戸の被害を出しています。四国では、瀬戸内海側よりも太平洋側の地域の方が高波被害を受けやすい傾向があります。台風による高波への備え 波浪予報などで使われている波高(波の大きさ)は、「有義波高」と呼ばれています。「有義波高」は、ある点を連続的に通過する波を観測したとき、波高の大きい順に並べ直して上位3分の1までの波高を平均した値です。同じような波の状態が続くとき、100波に1波は有義波高の1.5倍、1,000波に1波は2倍近い巨大波が出現します。この巨大波のことを「一発大波」などとも言います。確率としては小さいのですが十分な注意が必要です。台風が接近している時はもちろん、台風に先行してやってくる「土用波」のようなうねりに対しても同じことが言えますので、注意が必要です。 台風による高波が起きたときにはどうすればいいのか 台風が近づいて波が高くなってきている最中にサーフィンに出かけたり、高波を見るために海岸へ出かけたりして高波にさらわれる事故が毎年発生しています。台風接近時には海岸を突然大波が襲うことは珍しくありません。このような時にはむやみに海岸へ近づかないでください。高知地方気象台では、有義波高が10mを超えるような高波が予想される場合、「高波に関する気象情報」を発表し、市町村が避難勧告・指示を発令する際の判断支援資料を提供しています。台風が接近すると海は大荒れになり、場合によっては、高波が堤防を乗り越えたり破壊したりして背後地に被害を引き起こすことがあります。波は海に吹きつける風によって発生・発達するので、次の3条件がそろうと、海の波はより一層高くなります。1.台風の気圧が低い(強い風が海上に吹く)2.波が発達するための広さがある(風の吹く範囲(風域)が広い)3.波が発達するための時間がある(台風の速度が遅い)また、陸に押し寄せる波が同じでも、岬のように突き出した部分では波がより一層高くなり、逆に窪んだ地形(湾奥部など)では波が小さくなるといった特徴もあります。四国での被害が考えられる場所平成16年の台風23号による高波によって、高知県室戸市の海岸堤防が約30mにわたって倒壊し、死者3名、家屋被害13戸の被害を出しています。四国では、瀬戸内海側よりも太平洋側の地域の方が高波被害を受けやすい傾向があります。