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なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

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2023.05.28
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4月の四国遠征の乗車記も最終回です。車内販売と最後に考察を記して締めくくりにします。

【車内販売】



車内販売の充実度は追加の食事やスイーツ、アルコールを含めて非常に高く、お土産から記念グッズ、実用品、身近な食品に至るまでバリエーションが豊富です。この充実した内容が、お客さんを惹きつける要素の一つになっているんですよね。車内での追加のスイーツは、ハートの形をしたラブかんが人気の一つとなっています。季節毎に味も変わるので、これを楽しみにしているリピーターも一定数いるみたいです。



グッズは定期的に入れ替えが発生する商品もあります。例えばこのワイングラス。ビールタンブラーと入れ替えに販売が始まりました。下の木のコースターもロゴが入った焼き印が入っていてなかなかの仕上がり具合です。



今回の乗車で購入したパスケースです。4月から販売を開始した限定色だそうで、これは家でカードなどを保管するのに使っています。



車内販売以外の名物は日替わりのお土産です。今回の乗車では、八幡浜の八水蒲鉾さんの上ちくわを頂きました。じゃこ天で有名なメーカーですが、こういったちくわや蒲鉾といった練り物も作っています。乗車日によってお土産の内容は変わりますので、これは乗ってからのお楽しみです(^^)。


【どうなる?伊予灘ものがたり】



乗車記の締めくくりは考察です。
好調な乗車率とは裏腹にきな臭い動きも飛び込んできています。理由は、JR四国が不採算路線について存廃論議をかけることになったからです。その対象となる路線は、

予土線
牟岐線(阿南から南の区間)
予讃線(海回り区間)

と伊予灘ものがたりが現在走る区間についても自治体との話し合いを打診してきています。事実、JR四国は分割民営化後、廃線をすることなく合理化や運賃値上げ、特急のスピードアップ化、ものがたり列車の運行など結構多彩な施策を講じてきました。しかしながら、人口の減少などで運行自体も限界に達してきているのが実態なのです。そこで廃線も視野に入れた協議を行うことを求めてきたわけですが、まだまだ万策尽きたとは正直思えません。

仮に伊予灘ものがたりを路線も含めて廃止することになれば、これだけで愛媛県の観光資源が減ることになるわけで、その分観光客の減少や地方の空洞化の加速など、マイナスの波及効果が結果として出てくることになります。おそらく、西牧社長は地元自治体から何らかのさらなる支援を引き出したいというのが狙いでもありそうで、ネタが枯渇する前に手立てを打っておくという方が本音であるのかと推測しています。

事実、観光客や定期の旅客を増やす策として、牟岐線をバスと連動したダイヤにしてバスでも鉄道の切符で乗れる工夫をしたり、今夏には伊豆急のロイヤルエクスプレスの四国乗り入れなど、新たなパッケージを出したりと、カードはいくらでもあるわけなのです。この他にも管理人が予想している次の一手は、徳島線や牟岐線に第4のものがたり列車を投入するのかなと見ています。これは昨年に藍よしのがわトロッコの車内駅弁を紹介した際に、トロッコ列車はものがたり列車の試金石と書きましたが、ここである程度の実績を積んだことで採算が見込めることから転換したのが今の3つのものがたり列車なのです。第4のものがたり列車を入れることになれば、「藍よしのがわものがたり」などの名称で、徳島県の新たな観光資源になりますし、トロッコを別線区に転用してさらなる活用が図れます。

また、予土線については、秘境区間になるだけにもっとお客さんに来てもらうアイデアが必要です。その一つがしまんトロッコや鉄道ホビートレインになるのですが、考えたらより付加価値の高い資源を提供することは可能なのです。他の地域を見てみると、只見線を「海の五能線、陸の只見線」と完全に観光路線としてインバウンドも含めた対策を自治体ぐるみで講じようとしています。こういった施策は、管理人が木次線の政策提言でも触れたイングランドの「Settle-Carlisle line」の存続運動と似通ったところがあり、住民を含めた沿線の関係者が関わって本腰を入れて動いているわけなのです。

JR四国の社長がトキ鉄(越後トキめき鉄道)の鳥塚さんであったら、今のような消極的な施策は出してこないでしょう。それよりももっと手厚い方策を講じてくるはずです。現在のJRの幹部は、鉄道に精通していない素人経営者であることが多く、しかも現場のことを何も分かっていない東大や京大出身者が牛耳っているところがほとんどであったりします。これが日本の企業や官僚制度の悪しき実態であるわけで、大学のネームバリューで人を選ぶ時代はとっくに終わっています。こういったことを考えられないのが日本の企業や官僚。経営幹部も含め私たちファンも、もっと国内外の幅広い事例を見るべきです。

伊予灘ものがたりはリピーターが非常に多い列車なので、魅力あるサービスやおもてなしをどんどんと継続していく必要があります。アテンダントさん企画の特別運行も非常に人気が高く、これだけ列車単体で愛媛県を盛り上げられるのですから、今後の存続に向けては乗客の満足度を高いレベルで引き上げていく引き出しがもっと必要になってくるでしょうね。





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最終更新日  2024.03.20 08:47:33
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