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長押 綴

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2010.11.07
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カテゴリ:.1次題
彼は秘密にしたいことがあまりにも多すぎた。

秘密にしていれば追ってもらえる。
秘密にしていれば引かれることはない。
秘密にしていれば相手と自分の距離は据え置き。

そうして彼は全てのことを秘密にし続けた。

ある時彼は、誰かに必要最低限のことを訊いた、つもりだった。

相手は秘密にした。
彼が全てを秘密にしているなら、どうして自分だけ話さなくちゃいけないのか、と相手は憤っていた。

彼は気付けば追われなくなっていた。
彼は引かれてもいいから誰かに自分の事を話したかった。
彼は必死になって、秘密を抱える様々な人に追いすがった。


けれどもう、全てが手遅れだった。

彼の秘密には今となっては何の価値もなかった。





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最終更新日  2018.02.14 11:19:45
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