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カテゴリ:.1次題
彼は秘密にしたいことがあまりにも多すぎた。
秘密にしていれば追ってもらえる。 秘密にしていれば引かれることはない。 秘密にしていれば相手と自分の距離は据え置き。 そうして彼は全てのことを秘密にし続けた。 ある時彼は、誰かに必要最低限のことを訊いた、つもりだった。 相手は秘密にした。 彼が全てを秘密にしているなら、どうして自分だけ話さなくちゃいけないのか、と相手は憤っていた。 彼は気付けば追われなくなっていた。 彼は引かれてもいいから誰かに自分の事を話したかった。 彼は必死になって、秘密を抱える様々な人に追いすがった。 けれどもう、全てが手遅れだった。 彼の秘密には今となっては何の価値もなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.02.14 11:19:45
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